
「免疫力」と言ってもいいですし、「自己防衛力」と言ってもいいのですが、
とにかく「病気にかかりにくいパワーわんこであれ」ということです。
・・・というと、あまりにアバウトですね。
「免疫とは身体を病原菌から守る力ですが、「自然免疫」と「獲得免疫」の2つがあります。
自然免疫は、生まれながらに持っている免疫力で細菌やウィルスなどから身体を防御するものです。
獲得免疫とは、後天的に得た免疫力のことで、ワクチンなどのことです。
ワクチンは身体に弱めたウィルスなどを入れることによって
その病気に対する「記憶」を白血球に与えます。
白血球がそのウィルスを「記憶」すると、次回、同じものが身体に入ってきたときに
速やかに攻撃態勢になり、増殖を積極的に防ぐというメカニズムです。
このように、「抗原抗体反応を起こさせる」のがワクチンですから
過剰な免疫反応を起こす場合がありますので注意が必要です。
これはアナフィラキシーショックと言って、好塩基球表面のIgEがアレルゲンと結合して
血小板凝固因子が全身に放出され、毛細血管拡張を引き起こす為に
呼吸困難、血圧低下、失神、意識不明などのショック状態を起こすとても危険なものです。
これは接種後30分以内に起こることが多いので、
「ワクチン接種後はすぐに帰らず、病院で待機して大丈夫なことを確認できてから帰る」
・・・ということを覚えておいてくださいね。


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皮膚や粘膜でブロックまず皮膚や粘膜・粘液(鼻水や唾液)で、それ以上の侵入を防ぎます。 | |
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強い胃酸によって撃退皮膚バリアや粘膜をすり抜けてしまった場合は胃の強い胃酸で防御します。 | |
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腸の免疫システムによって退治胃酸でも生き残った細菌やウィルスは腸に到達、そこで腸内免疫システムによって撃退されます。 | |
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血中に入った場合、白血球により撃退腸の免疫システムをも勝ち残った細菌やウィルスは血中に入り、そこで白血球と闘います。 |
では次に「白血球がどのように闘うか」を見てみましょう。


白血球は「免疫細胞」とも呼ばれ、顆粒球、マクロファージ、リンパ球などの種類に分かれます。
顆粒球 Granulocyte
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好中球
Neutrophil
好酸球
Eosinocyte
好塩基球
Basophilic cell
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単球 Mononucleosis
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マクロファージ
Macrophage
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樹状細胞
Dendritic cell
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リンパ球 Lymphocyte
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ヘルパーT細胞
Helper T Cell
キラーT細胞
Killer T Cell
サプレッサーT細胞
Suppressor T cell
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B細胞
B Cell
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NK細胞
Natural Killer Cell
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各細胞の正常値やデータの見方は「正常値とデータの読み方」 でチェックしてね。


身体の中で日夜こんなに頑張っている免疫システム。
でもいろいろな原因でそのシステムが微弱になってしまう場合があります。
免疫力を低下させてしまう原因
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加齢
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食事
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過度のストレス
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薬物
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病気予防にはとにかく「免疫力をアップ」という感覚になりがちですが、
日夜頑張っている白血球たちの力が弱まらないように
まず「本来持っている自己免疫力を正常に保つことが大切」です。
そのためには、上記で理解した「防御システム」を活性化させることが大切。
では、具体的に何をすればよいか?
簡単にいえば、
上記の「免疫力を低下させる原因」に書かれていることの逆をすればよいのです。
では、具体的には??ということで、
今回は免疫力アップの食材のこと、
それから復讐の意味で、今までのお勉強室のいろいろなページから
役立ちそうな記事を抜粋しますね。
役立ちそうな記事を抜粋しますね。


美味しく食べて免疫力アップ!
こんな食材いいよ!というのは、今までにもたくさん取り上げてきましたが
ここでは抗酸化作用が強く免疫力アップに有効なファイトケミカルのことを取り上げます。
ファイトケミカル(phytochemical)とは、野菜やフルーツなど植物に含まれる物質で、
植物栄養素とも言われるもの。
必須栄養素には含まれませんが、身体に良いとされる栄養素です。
ファイトケミカルは野菜や果物の色素や辛味成分のことで、食材を選ぶコツは7色の食材を目安にします。
7色の食材に含まれるファイトケミカル
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レッド
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オレンジ
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イエロー
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グリーン
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ブルー
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ホワイト
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ブラック
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ファイトケミカルを摂取する時のちょっとしたポイント
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では次に今までのお勉強室のいろいろなページから役立ちそうな記事の抜粋です。
まずは、「とっても大事!消化と吸収」の腸内細菌のお話から・・・


アーユルヴェーダなどの考え方では、日々の食事や生活からドーシャバランスが崩れ、
身体に未消化物が蓄積した結果としてアトピーなどの皮膚症状が起こると考えられています。
腸の中には乳酸菌と呼ばれる善玉菌と、悪玉菌の2つがいて
善玉菌たちが元気いっぱいだと腸が元気でウンチも元気、
栄養素の吸収や分解もきちんと行われて、余分なものはきっちり体外に出してくれます。
逆に悪玉菌が増えて善玉菌が元気をなくすとタンパク質の分解がちゃんとできないために
腸の中に未消化のものが溜まって腐敗してゆきます。
また、悪玉菌は小腸が分解できない焦げた肉や焦げた魚のタンパク質さえも
分解して自分の餌にして増殖します。
悪玉菌がこうした異種タンパク質を分解することで有毒ガスが発生し、大腸の粘膜を傷つけます。
異種タンパク質はその傷の部分から粘膜に侵入しようとするので、
それを防ぐために大腸の周りのTh2細胞が活性化されます。
Th2細胞が活性化されるとIgE抗体が作られ、全身の液性免疫が過敏になり、
アレルギー症状などが悪化します。
また、この有毒ガスは大腸の毛細血管を通じて血液中に溶け込み
皮膚に形を変えて出てきてしまいます。
これも痒い痒いの原因にもなっているのです。


タンパク質の過剰摂取・脂質の過剰摂取・食物繊維の不足などは
善玉菌を弱らせ、悪玉菌を増やしてしまう食事と言われますが
食生活だけではなくストレスも腸の善玉菌に影響を与えます。
善玉菌くんたちってけっこうセンシティブなのです。
ストレスを受けると自律神経系のうちの交感神経が優位に働き、
アドレナリンの分泌量が増加することによって消化液の分泌や蠕動運動が抑制されます。
こうなると消化がちゃんと行われないので、未消化物が増加し、
それらの腸の中での滞留時間が長くなります。
これは悪玉菌たちが大好きな環境作りなのです。
悪玉菌たちは未消化物をどんどん腐敗させ、バクバク食べて増殖し、
有毒ガスを発生させながら有毒物質を産生してゆきます。
免疫システムを司るリンパ球は副交感神経が優位な時に放出される
神経伝達物質のアセチルコリンに反応して活性化します。
逆に交感神経が優位な状態下では、リンパ球は活性が低下し、
その数も減ってしまい、その結果として免疫力が低下します。
また、腸壁では粘膜を保護する粘液(ムチン)の分泌が行われていて
その粘液中にはIgA抗体というものが含まれ、悪玉菌の繁殖を抑制しています。
しかしストレスが続くことで、この粘液分泌も減ってしまい、
悪玉菌増殖バリアが築けない状態となります。


抗生物質は「抗菌剤」ですので、菌を退治するお薬ですので
カビや細菌などの微「菌」を退治するお薬です。
抗生物質は、悪玉菌だけでなく、善玉菌も退治してしまうのです。
抗生物質で腸内環境バランスが崩れ、悪玉菌が勢力を増してきます。
(他の菌が死滅するので抗生物質に耐えられる耐性菌だけが異常に繁殖します)
抗生物質を継続的に使っているうちに下痢が起こったりするのは
腸内細菌のバランスが大きく崩れている結果です。
うちのチュ~ちゃんは抗生物質を使うことがほとんどなかったのですが、
それでも抜歯した後などは抗生物質が出されました。
抗生物質は通常2週間分出されるのですが、
最低量しか使用せず(だいたい炎症が治まるまでの3日間くらいですが
お眼目の下まぶたにプッチンができた時は1日で治ったので1日だけ使用
普段からお薬を使わないことによって身体の反応も速かったのです)
善玉菌を増やすヨーグルトや納豆、消化酵素と一緒にあげていました。
また、腸内細菌はビタミンB1やB2の合成や吸収にも携わっていますので
抗生物質で善玉菌が少なくなってしまうとビタミンB1やB2が不足しますが、
おやつにポークレバーをあげていたので、これは問題解決でした。
炎症などで抗生物質をどうしても使用しなくてはいけない場合は
善玉菌を増やす食品をたくさん一緒に摂ってね。


乳酸菌などの善玉菌は腸管に入り込んでマクロファージに取り込まれ
免疫システムを司るリンパ球(免疫細胞)は、70%が腸内で作られます。
アレルギーの子を持つママさんたちはきっとお聞きになったことがあると思いますが
リンパ球の中にはTh1細胞とTh2細胞という2つのヘルパーT細胞というものがあり、
お互いに片方だけが優勢にならないようにバランスを保っています。
このバランスは免疫に対する応答システムのようなもので、
「バランスを保っている」ということが非常に大事なのです。
Th1細胞とTh2細胞は、サイトカインという命令を伝える伝達物質を放出し、
各所へ炎症反応や抗炎症反応などさまざまな指令の伝達を行います。
Th1細胞はIFN-γなどのサイトカインを分泌して感染を防御しながら
マクロファージを活性化する作用があるのに対して
Th2細胞はIL-4やIL-5のサイトカインを分泌して
B細胞からIgE抗体(アレルギー抗体)を作らせます。
Th1細胞とTh2細胞のバランスが崩れてTh2細胞の働きが強くなってくると
このIgE抗体が作られることで、かゆみや炎症などのアレルギー症状が悪化します。
(逆にTh1細胞が過剰になると自己免疫疾患発症の引き金になると言われています)
腸内細菌のラクトバチルス菌やビフィズス菌などの善玉菌は、Th1細胞を増やす働きがあります。
増えすぎたTh2細胞に対してTh1細胞が増えれば、またバランスが戻り、
Th2細胞の働きが抑えられることによって、アトピーの症状が緩和されるという原理です。
免疫強化のためには、腸内の善玉菌が元気で活発に働いてくれなくてはならないのです。
では次に、毎日元気ウンチくんが出ることの大切さを
「ウンチくん元気かな?」から・・・


ウンチくんが毎日ちゃんとすっきり出ないと、
腸の壁にへばりついてなかなかはがれてくれなくなります。
これが宿便です。
毎日すっきり出ていてもある程度の宿便は常にあると言われますので
ましてや便秘だったり快便でない子は宿便が更にたまりやすくなります。
宿便は腸の壁にへばりつくわけですから腸の壁から吸収されるべき
ビタミンなどの栄養素の吸収を妨げます。
また、腸壁にへばりついたウンチは発酵腐敗して毒素を出します。
この毒素が血中に取り込まれて、身体を回ると
肝臓の有害物質の無毒化という対内浄化工場の機能や
アミノ酸・タンパク質・脂肪の合成分解といった機能も低下させてしまい、
正常な新陳代謝のベースに悪影響を与えます。
ウンチがしっかり気持ちよく出ないこと=宿便がたまりやすい=
腸からの栄養吸収が妨げられる=せっかく摂った栄養も無駄になるということと、
毒素が身体の自然な浄化機能さえも低下させてしまうということですね。
「身体が栄養素をしっかり吸収して、不要なものはしっかり出す」
どんな良いものを食べても「しっかり出す」ができていないと無駄になってしまうだけでなく
悪玉菌に分解されて毒素に変わってしまう・・・ということになります。
どんなに良いお食事を摂ってもどんなに良いサプリを飲んでも
まずは健康ウンチがしっかり出ていないととっても無駄になっちゃいます。
では最後に、運度の大切さを「筋肉犬のすすめ」から・・・


疲れやすくなることで体力が低下?!
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血行への影響
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骨への影響
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免疫力の低下
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今回抜粋した記事も載ってる以下のページもチェックしてみてね。
お互いにハッピーになれるニコニコライフ。
Jul.2012


いろいろ書かせていただきましたが・・・
簡単にいえば、バランスのとれた消化に良いご飯をしっかり食べる。
元気ウンチっちをしっかり出す。
適度な運動をしっかりして身体を動かして新陳代謝を低下させない。
(我が家のCoCoっちをマッチョな筋肉犬に育てているのも
「ちょっとやそっとのことではびくともしない丈夫な子に育てたい」からなのです。)
薬はできるだけ摂らないで、自己回復力を信じて自然療法を考えてみる。
いつもハッピーにストレスをためないで過ごす。
しっかりぐっすり安心して眠る。
考えてみれば「いつもニコニコなハッピードッグライフを送る」こと。
この一言に尽きます。
「免疫力アップと簡単に言っても一筋縄ではいかないの・・・」と、
お悩みを抱えている子もいっぱいいるかもしれません。
だけど、「それでも笑顔で」
悩みすぎないでください。
もちろんシニアになってくるといろいろな身体の変調が出てきたりして
心配事も絶えなかったりします。
だけど、どんな状況でも「神経質になりすぎない」「前進あるのみ」「絶対大丈夫と信じる」
「どんな状況であっても一緒に過ごせる時間、その幸せに感謝」
せっかく一緒にすごしているのです。
そんな毎日をどう過ごすか?
ポジティブに過ごしても1日24時間。ネガティブに過ごしても1日24時間。
だったらう~~んとポジティブに過ごした方がお得ですよね~。
私はとっても神経質、そしてとっても心配症、
(お勉強室の内容を見ていただければその神経質さや心配症ぶりがわかりますよね?)
だけどチュ~ちゃんが病気になってから、できるだけそんな風に考えて過ごしました。
限られた時間しか一緒にいられないのなら笑って過ごそう。
涙がうんと流れたって、今一緒にいられることに感謝しよう。
心はいつだって不安だらけでしたが、そう思って過ごしました。
苦しかったけど辛かったけど、幸せな幸せな泣き笑いの日々でした。
幸せだったね、チュ~ちゃん・・・。ママもすごくすごく幸せだったよ・・・
そして今、私はまたCoCoっちと一緒に笑って過ごせることに感謝しています。
毎日をハッピーに、いっぱい笑って過ごそうね。
だっていっぱいいっぱい愛されるために生まれてきたんだもの、
そしてうんと幸せに過ごすために我が家に来たんだものね。
いっぱい遊んで、安心してねんねして、しっかりお散歩して、ご飯を美味しく食べる
毎日そんな幸せを続けていこうね。
わんこたちは本来ハッピーな生き物です。
その本来の伸び伸びとしたハッピーな生活を一緒に楽しんでくださいね。
お互いにハッピーになれるニコニコライフ。
な~~んだ、免疫力をアップさせるのってこんなに簡単なことだったのね。
・・・ではないですか?
みんな今日もうんと笑顔でいっぱい楽しいことして過そうね!
蒸し暑い季節だけど、みんな元気にハッピーにね!

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