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  5. 吐く原因と意味・対処まで
 3月 15, 2025  PawPawClub, PawPawお勉強室  毎日のケア・元気に過ごすヒント * 元気に過ごすヒント 手作り食と食材・栄養のこと

 
  スマホでは横にして見て頂くと読みやすいです 
 
 
  吐く原因とその意味・隠された病気について
 
ちょうど今は冬から春に向かう季節の変わり目で胃に症状が出やすい季節。
いつも元気な子がたまに吐いたりするととっても心配になりますよね。
 
わんこは本来は吐きやすい動物と言われ
不要なものや異物を吐き出して身体を守る本能があります。
 
ただ、繰り返し吐くなど、そこに病気の可能性が潜んでいる場合もありますので
「吐く」という行動の意味をしっかりと把握しておくことが大切です。
 
今の季節に出やすい症状をしっかりとケアしながら、みんな元気に過ごしましょうね!
 
 
 
 
 まず、「吐く原因」を知りましょう!
 
わんこが吐く場合の原因はさまざまです。
 
急性の嘔吐で短期間に1回や2回で治まるものもあれば
慢性的に繰り返すことで、痛みや脱力感、脱水、発熱、体重減少など他の症状を伴うものもあり、
特に体力のない小さなパピーやシニアさんは注意が必要です。
 
・・・ わんこの嘔吐の原因 ・・・
 
 
 
 
 
異物を食べた
  • これはアクシデントで異物を飲み込んでしまったり、お散歩中にゴミや腐敗したものを拾い食いをしてしまったりで起こります。
  • 特にまだ何もわからないパピーの頃には起こりやすいことで、CoCoっちはうちに来て間もない頃に歯ブラシを自分でガジガジ噛んでいるうちに食べてしまった事がありました。翌日、ふにゃふにゃフリルのようになったプラスチック片を吐き、歯ブラシの細かいブラシ部分もウンチに出て事なきを得ました。また先住犬のチュ~ちゃんはNY時代に道に落ちていた誰かの食べ残しを拾い食いして、血便が出て緊急入院しました。臭いダックのウンチの匂いも大好きで、川岸などで離した時に見つけたらよく身体を擦り付けて大惨事になっていました。・・・というように、わんこは「腐った匂い。私たちが不快な匂い」も大好きな場合が多いので、お散歩中や河川敷などで離す場合は特に注意が必要です。
 
  
ウィルス・細菌感染
  • 犬パルボウィルス・ジステンパー・サルモネラ菌・大腸菌など、全ての細菌感染は嘔吐を引き起こします。
  • これらの感染では嘔吐とともに激しい下痢や発熱などを伴う場合も多く、過度な脱水などで短期間で重篤になる危険性があります。
 
  
寄生虫感染
  • 回虫、鉤虫、ジアルジア、コクシジウム症などの寄生虫感染は嘔吐を引き起こします。
  • これらは嘔吐だけではなく血便やタール便などひどい下痢や食欲低下、体重減少なども引き起こします。
 
 
 
 
中毒
  • チョコレートなどわんこに禁忌なものを食べた、医薬品を誤って飲み込んだ、殺虫剤や不凍液、洗浄剤などの有毒物を摂取したなどでも吐き気を伴う症状が出ます。
  • 特に虫の季節になると、公園などでは蚊の大量発生を防ぐための殺虫剤散布が行われる場合があり、きちんと「芝生に入ると危険」というサインがあるはずです。これは子供やペットを危険から守るための表示義務ですが、公園を散歩する際にはサインの有無に気を付けてみて下さいね。うちのコンドも蚊のシーズンになると行われるのですが、以前にうっかり散布時間に出くわしてしまった事があり、濃い霧で前が全く見えなくなるほどの散布量の多さに絶句しました。散布して2日程度は芝生に入れないので、みんなも注意してね!
 
 
 
 
乗り物酔い・ストレス
  • わんこも私たちと同じように、車や船、電車などで乗り物酔いを起こす子がいます。車で移動する際は、できるだけ振動が伝わらないようシートに厚いマットを敷いてあげるなど工夫してあげて下さいね。
  • 過度のストレスによってもわんこは吐きます。なので、車で病院に向かう時に吐いてしまう子は車酔いと病院に行くというストレスでかなり辛いことをわかってあげて下さい。その場合はわんこ用のリラックスできる音楽をかけてあげたり、お出かけ前にお耳の後ろにラベンダーオイルをすり込んであげたりすることでリラックスしてお出かけできます。ちなみにうちの子たちは車酔いやストレスで吐くという事はなかったのですが、病院に向かう途中ずっと震えっぱなしでした。ペットミュージックはずっとずっと通院の友でした。
 
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医薬品の副作用
  • 医薬品の多くはその副作用として、吐き気、嘔吐、下痢、胃腸症状などが挙げられていますので、副作用とその予防方法(空腹時に与えないなど)に注意してあげてください。
 
 
  
 
 
 
膵炎
  • 膵炎は、繰り返し吐く事で受診して見つかるケースがとても多い病気です。特に急性膵炎では、炎症の程度が強いために突然の激しい吐き気と下痢を繰り返すことで脱水に陥りやすくなります。
  • 急性膵炎では上腹部の痛みを伴いますので、元気がなくなる、食欲がなくなるといった症状も併せて起こります。この場合はとにかく一刻も早く受診を!
 
膵炎を含む膵臓の症状に関しては以下のお勉強室を見てね!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
腎臓病や肝臓病
  • 腎臓病や肝臓病もそのステージによっては吐き気を伴う症状が出ます。同時に体重減少や脱力感などの症状も併せて出る場合が多いです。
 
肝臓と腎臓の症状に関しては以下のお勉強室を見てね!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
炎症性腸疾患
  • 炎症性腸疾患は、嘔吐、下痢、体重減少を起こす慢性疾患です。
 
炎症性腸疾患に関しては以下のお勉強室を見てね!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
腫瘍
  • ある種の腫瘍や消化系や脳への転移によっては、嘔吐を引き起こすことがあります。
 
ガンの早期発見に関しては以下のお勉強室を見てね!
 
 
 
 
 
 
 
  わんこの嘔吐物の種類とその意味
 
わんこが吐いたその内容物によって、いろいろな判断ができますので
注意深く観察してあげて下さいね。
 
・・・ 嘔吐物の種類とその意味 ・・・
 
 
未消化の食べ物
  • 未消化のものを吐くという場合は、急いで食べすぎちゃった場合や、食べ物の温度が冷たすぎたり、慌てて飲み込んだものに胃がびっくりしちゃったかの2つの原因が考えられます。
  • 吐いた後、また普通に食べ続けていれば「大丈夫」という判断材料になります。
 
 
 
 
 
 
黄色や緑の胆汁
  • 黄色い液をゲェしちゃうときは、お腹が空きすぎている場合が多くありますが、それ以外にも炎症や感染症など消化器症状が起こっている場合もあります。
  • ストレスがたまりすぎたり、強度の不安がある場合は、胃酸の分泌が同化することで黄色い泡を吐くことがあります。
  • 胃炎や炎症性腸疾患、消化管の閉塞でも黄色や緑のものを吐きます。
  • 鞭虫感染の場合は、黄緑色のものを吐く場合があります。
  • 細菌、ウィルス感染の場合は黄色や緑色の吐しゃ物とともに、下痢や脱力感、食欲不振などの症状が出ます。
  • 有毒物を食べてしまった場合は、黄色い泡を吐くと同時に、よだれや無気力、発作などの症状が出ます。
 
 「黄色いゲェ」は以下のお勉強室でも取り上げています。
 
 
 
透明の泡状の液体
透明な液体
  • 単に食べ過ぎや急ぎ過ぎて食べちゃった時、食べ物が胃に会わなくて胃がびっくりしちゃった時にも吐きますが、この場合は透明の液体で泡立っている場合や透明の液体である場合が多いです。
  • 空腹によって胃酸過多になっている場合も透明な液体を吐きます。
 
 
白い泡・白い液体
  • わんこが急いでお水を飲んだ時に、反射的に白い泡とお水をすぐに吐き出した場合は、胃腸に何か問題がある場合や、消化不良を起こしている場合、脱水が起こっている兆候である場合があります。
  • 空腹によって胃酸過多になっている場合も白い泡状のものを吐きます。
 
 
 
 
 
血液や茶色が
混じっている場合
  • 血液や茶色の斑点(が混じっている場合は、消化管出血を疑います。また、有毒物質を摂取した場合もこのような嘔吐が見られますので注意が必要です。
  • 肝臓病や腎臓病が重篤になった場合に、体内に毒素が蓄積して茶色い嘔吐物が見られる場合があります。また膵炎でも茶色の嘔吐物などの消化器症状を引き起こす場合があります。
  • おもちゃや靴下などの異物を飲み込んで、消化管に詰まり、腸閉塞を起こしている場合も茶色の嘔吐物を吐く場合があります。
  • 潰瘍、腫瘍、感染などによる消化器出血によって茶色のものを吐く場合があります。
  • 「加熱された」チキンの骨など、わんこにあげてはいけない尖った割れ方をするものなどを間違って食べてしまった場合などは、鮮血が混じる場合もあります。それが消化されないまま腸を傷つけた場合は、うんちにも鮮血(直腸や下の方の大腸が傷ついた場合以外は斑点状に混じる)が混じります。
 
 
 
虫が混じってる
 
  • これはなかなかあり得ないことですが、回虫や鉤虫、条虫感染が深刻になると、吐いたものの中に虫が混じることがあります。これは例えば、回虫の場合、感染の度合いが深刻になると、回虫は肺に移動し、それが咳とともに口中に吐き出されてそれをまた飲み込むことで胃や食道に移動し、吐いたものに混じるということが起こります。
  • ただ、嘔吐物に混じるのはかなり深刻な症状になってからで、大抵はそれ以前にうんちに出ることで、検診で見つかります。
 
 
草が混じる
 
  • 草を食べて吐くのはわんこにとって普通の事で、体調がすぐれない時や吐きたくても吐けない時に草を食べて吐く子もいます。ただ、上記の中毒の所で書かせて頂いたように、食べる草に殺虫剤などの毒物が散布されている場合はさらに激しい嘔吐を引き起こしてしまうの注意が必要です。
 
 
 
 その嘔吐・危険な嘔吐?大丈夫な嘔吐?見分け方
 
・・・ 大丈夫?それとも危険?嘔吐の見分け方 ・・・
 
 
 
 
 
心配ない嘔吐
(自然な反応の嘔吐)
  • 1回か2回嘔吐したけど、健康でその後も普通に食べていて元気がある場合は、急いで食べたのが原因だったり、食べ物の温度が冷たすぎて胃がびっくりした反応だったり、体に合わないものを食べ太鳳が原因だったりします。
  • 乗り物酔いによる嘔吐は心配ありません。
  • たまに吐く場合でも獣医さんで他に消化器症状が指摘されていないで元気がある場合は、心配ない嘔吐の場合が多いです。
  • 胃がちょっと弱かったりセンシティブだったりする場合は(わんこは吐きやすい動物と言われるゆえんです)1回のお食事の量を減らし、その分回数を増やしてみたり、消化の良いお食事にするなど工夫することで改善する場合があります。
 
 
 
 
 
 
 
 
心配すべき嘔吐
  • 嘔吐物に血液が混じっている場合は、消化管出血や毒物接種などの深刻な問題である場合があります。早急に受診してください。
  • 消化管の閉塞を起こしている場合は、噴出するような吐き方(遠くに勢いよく吐き出す)をします。この場合も早急に受診してください。場合によっては緊急手術が必要です。
  • 何度も繰り返す嘔吐の場合は、膵炎、肝臓病、腎臓病の問題を抱えている場合があります。詳しい検査を受け、原因となる病気の治療を早期に開始してください。
  • 吐くことと同時に腹痛がある場合は、急性膵炎などの深刻な病気の兆候である場合が多いです。急性膵炎はとても緊急性の高い疾患であることを覚えておいてください。
  • パピーの場合で、吐く、元気がない、衰弱していることに加えて、血液の混じったうんちをしている場合はパルボの可能性が高いので、すぐに受診してください。
  • 嘔吐後の無気力や衰弱は元となる病気が潜んでいる可能性が高い場合とただの脱水によるものだけの場合もあります。
  • 嘔吐が24時間以上続く場合は、潜在的な問題がある場合が多いので、すぐに受診してください。
  • 体力のないパピーやシニアさんが激しく吐いた場合は、脱水やその他の深刻な症状を引き起こし、出来るだけ早く輸液などの処置が必要となる場合があります。
 
 
 
 
 嘔吐とよく似た症状、逆流との見分け方
 
 嘔吐の定義
 
嘔吐は「食べ物が胃に到達して消化が開始された後」に起こります。
胃の不調や膵炎などの内臓疾患、有害物や異物を食べたことで「強制的に」起こります。
嘔吐した内容物は、食べ物、消化液(胃液や胆汁)、粘液、異物など。
CoCoっちのように「食べるべきではない嚙み砕かれ胃液で変形した歯ブラシ」などの
おもちゃや異物だったりします。
 
 
 逆流の定義と心配な逆流と心配ない逆流
 
逆流は「消化されていない食べ物や水」が「受動的に」
「胃に到達する前の未消化の状態で口に戻ること」です。
食道の障害や食道括約筋の問題、食道閉塞などによって起こります。
 
大きすぎる食べ物を丸呑みしてしまった場合、
あまりにも急いで食べて良く噛まずに飲み込んでしまった場合、
おもちゃや異物、靴下などを飲み込んで吐き出してしまう場合、
冷たいアイスキューブなどを丸呑みして吐き出してしまう場合、
こういった場合は、正常な防衛反応から起こる逆流なので心配ありませんが
以下のような原因から起こる逆流もありますので、注意が必要です。
 
食道または喉の筋肉を司る神経に問題があって逆流が起こっている。
胃酸の逆流、食道炎、食道裂孔ヘルニアがある。
巨大食道症で食道が拡大することで食べ物や水が胃に流れにくくなっている。
(これは重篤で生命にかかわる問題です)
 
 
 
 
  嘔吐への対処と効果のある食品とサプリメント
 
 嘔吐後のケアのポイント
 
何度も嘔吐した後は、消化器系を休ませ回復させるために半日から丸1日「絶食」します。
(例外として、生後6カ月未満のパピー、超小型犬、低血糖または糖尿病の子、衰弱した子には
絶食させないでください。体力のないシニアさんも程度によっては絶食の時間を減らしてください)
 
絶食中も新鮮なお水はたっぷりと与えることが必要です。
 
絶食後は、消化しやすい食べ物を「少量ずつ、頻回に」あげることから開始します。
あくまで「消化器系をいたわる食事内容と食事方法」から開始します。
 
以下は嘔吐しやすい子にお役立ちの食品やハーブ、サプリメントです。
 
 
・・・ 嘔吐しやすい子や嘔吐後にお役立ち ・・・
 
 
 
 
 
プロバイオテックス
  • 健康な腸内環境を保つためにプロバイオテックスをお食事に加えましょう
 
 プロバイオテックスに関しては以下のお勉強室で取り上げています
 
 
 
 
 
  
消化酵素
      • 消化を助けてあげることで消化器系の負担を減らしてあげましょう
 
 天然の優しい食品から採った消化酵素・Paw's A.G.E.
 
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ジンジャー
(ショウガ)
  • ショウガには抗痙攣作用と制酸作用があるので、胃の炎症を和らげ、吐き気を抑える効果があり、最も効果的な家庭療法とも言われます。
 
 ショウガについては以下のお勉強室でも取り上げています。
 
 
 
 
 
 
 
アロエベラ
(食用アロエ)
  • アロエベラには天然の抗炎症作用がありますので、アロエベラジュース(無糖のもの)をわんこご飯に加えてあげると消化管を優しく癒してあげることができます。
 
 アロエについては以下のハーブデータでも取り上げています。
 
 
 
 
 
 
 
 
カモミール
  • カモミールティには天然の抗炎症作用と吐き気を止める作用があります。
  • お湯1カップにカモミールティ1パックを熱湯で作ってよく冷ましたものを少しずつ飲ませてあげて下さい。嘔吐を抑えてくれます。
 
 カモミールについては以下のハーブデータでも取り上げています。
 
 
 
 
 
 
 
スリップリーエルム
  • スリップリーエルムは消化管の炎症を鎮め、嘔吐や逆流を落ち着かせてくれます。
  • サプリメントの形でパウダー状やカプセルに入ったものを売っていますので、ご飯に混ぜてあげると良いです。
 
 スリップリーエルムについては以下のハーブデータでも取り上げています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本では桃の節句も終わり、これからは日に日に春に向かう季節ですね。
もうすぐ南から桜前線の便りも聞こえて来る頃でしょうか??
みんな元気に過ごしていますか?
 
最近はインセクトシールドのオーダーがちらほら
そんな事から「日本も春の香りがしてきたんだね~!」って
ほわっとした優しい気持ちにさせて頂いています。
 
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マイアミは03/09から夏時間となり日本との時差が13時間になりました。
 
満月だった昨夜は、素晴らしい皆既月食が見られました。
どんどん変わってゆく月の姿に大感激!
深夜なのに15-30分ごとにバルコニーに出ては眺めていました。
 
刻々と移り変わる月の姿を見上げながら壮大な宇宙のロマンを感じる素敵な時間でした。
 
満月は各月によって名前が付けられているのですが
3月の満月は「ワームムーン」春が近く、暖かくなってきて
虫たちが地面から出てくる季節であることから名付けられました。
 
土の中からは新しい芽が顔をのぞかせ、お花たちは蕾を脹らませ、
動物たちも冬眠から目覚め、全てがキラキラと輝きだす季節。
春ってほんのりふんわり優しい魔法のチカラがありますよね。
 
なにも心配ないよ!全てはうまく行くからね。
そんな希望に満ちた気持ちにさせてくれる春はもうすぐそこ!
みんな元気で、わくわくしながら春を待とうね!
 
Mar.2025
 
 
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