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  5. ガンの早期発見
 4月 15, 2005  PawPawClub, PawPawお勉強室  病気のケア,  * 病気と家庭でできること

chuchu-from-kakomie.jpgガンの早期発見

 

今回のお勉強室のテーマは「ガンの早期発見」です。
最近シニアにさしかかった子のママさんたちから
「乳腺腫瘍の疑い?」という言葉をよくお聞きするようになったので、
重いテーマではありますが、取り上げてみました。
今月は「早期発見について」、
来月は「食事とホメオパシーケア」の予定です。
あくまで「家庭でできること」「知っておきたいこと」
という視点で考えてみたいと思います。

PPCメンバー様の中にも多くの子がガンを抱えながらも頑張っています。
私自身、去年12月に大好きな父を癌で亡くしました。
癌という病気がとてもとても憎いです。
父は大の病院嫌いで早期発見ができなかった事、
他の薬との兼ね合いが悪く抗癌剤を途中で中止し、
その段階では代替療法が適応する段階になかったことなど、
悔やんでも悔やみきれない部分が多くあります。

なによりも「予防」に勝るものはありません、
そして何よりも大事なキーは「早期発見」です。
しかしながら、それでも罹ってしまった場合は、
できうる限り徹底して進行を防いで欲しいです。

メンバー様のわんこたちも毎年年齢を重ねます。
わんこの平均寿命もどんどん延びています。
身体が老化するということはそれだけ病気にもかかりやすくなります。
癌の発生原因はさまざまですが、加齢によるもの、
食品中の添加物、大気汚染、紫外線、遺伝子欠陥、
ホルモンバランス、ウィルスや細菌への感染など
、誘引となるものは多くあります。
防ぎようのないものももちろんありますが、
ママが防げる因子は徹底して排除しながら
予防と早期発見に努めましょう。

癌と一口に言ってもさまざまな種類がありますが、
ここは「家庭でできること」を考える場ですので
専門的な病気の治療に関しては、
信頼できる獣医さんとの二人三脚が必要です。

定期健康診断の前に、普段の状態、気になること、
ちょっとの変化までも報告できるように
「愛する我が子ファイル」をまとめておきましょう。
(うちは16歳ですので、ファイルもいっぱいです)

こちらでは患者は「知る権利」がありますので、
カルテのコピーももらえます。
セカンドオピニオンをチョイスする際にも備え、
カルテのコピーはもらっておいて下さいね。

シニアになるとちょっとした手術でも身体にかかる負担は大きいものです。
しかしながら小さなうちに切り取ってしまえば、局所麻酔だけですみ、
部分切除で完治する場合だって多くあります。
そういったことでも毎日の積み重ねで、
抵抗力のある頑強な身体作りを頑張りましょう。

以下のデータは、[Caring for your Dog],
[Natural Healing for Dogs & Cats],
[Veterinary Pet Care],[The Encyclopedia of Natural Pet Care],
[Natural Health Bible for Dogs and Cats] などを参考にしています。
[Natural Health Bible for Dogs and Cats] などを参考にしています。
  
  
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book01.gif  わんこはガンにかかりやすい・なぜ?どうして?

 

わんこは人間と比べて癌にかかりやすい動物とも言われています。
癌にかかってしまった子のママが獣医さんにする第一の質問するは「どうして?」です。
私でもきっとやりきれない思いで同じ質問を何度も何度も投げかけると思います。
 
悲しいことですが、依然として10歳以上のシニアの死因の約42%(全年齢の20%以上)が癌なのです。
なので、こちらでは、癌はシニア犬と猫の病気とも言われます。(猫白血病・猫エイズを含みます)
 
確固たる原因を一つに絞り込むことはできませんが、いろいろな因子が絡み合って発生するのであれば、
その因子を一つずつ取り除くことで、予防することが大切です。

 

 因子

 なにが原因となり得るの?

ウィルス
 
  • にゃんこの場合の猫白血病ウィルスや猫エイズなどのウィルスが免疫システムを犯すことにより細胞の癌化を引き起こします。
  • わんこの場合の口腔内や唇にできる良性腫瘍である乳頭腫はウィルス感染によるもので唾液などで感染を起こします。
  • 肝臓癌はウィルスによる感染が慢性化した場合にも発生します。

 

毒物
 
  • コマーシャルフードなどに含まれる保存料や2D&4Dミート、実験動物にも発癌性が認められています。
  • リンパ肉腫の原因の一つに食事や生活環境などから発癌物質の摂取があげられています。
  • 除草剤・殺虫剤などの薬物、フードに含まれる保存料や化学物質、洗剤などは、癌を引き起こす原因になり得ます。

 

ワクチン
 
  • 現在、ごく少数の猫に対して、ワクチンが起因する免疫異常から癌を発症することが問題として取り上げられています。これはケミカルに対する過敏反応であり、わんこの場合はライム病ワクチン(死菌ワクチン)に対して同様の反応が指摘されています。

 

太陽光線・紫外線
 
  • 紫外線は、皮膚の色素の薄い部分や、皮膚色素の薄い犬種には、皮膚癌などの原因となります。白い犬は皮膚癌になりやすいと言われるのは、肌の色素が薄いために紫外線の影響を受けやすいという部分からのようです。メラノーマ(黒色腫)は、その名前のとおりメラニンを形成するメラニン細胞から発生する腫瘍です。
  • 遺伝子に直接影響を与えるという意味からは、過度な太陽光線は発癌性物質でもあります。
遺伝子的な問題
 
  • ボクサーなど、そのブリードによって遺伝子的に癌の好発犬種を指摘されているものもあります。
  • レトリエバーは、脾臓と肝臓に悪性腫瘍が好発しやすいとも言われます。これは人間でもある人種にある種の癌が好発しやすいのと同じです。これは地域的な食生活も影響しています。
ホルモンバランス
 
  • 女の子の膣にできる良性のポリープや良性腫瘍である平滑筋腫や平滑筋線維腫は、避妊手術で卵巣を摘出していない女の子にできやすいと言われます。女性ホルモンのエストロゲンが腫瘍発生を促進するために、卵巣膿腫などと一緒に発生しやすいものですが、そのほとんどが良性のものです。ごく少数の割合で扁平上皮癌や平滑筋肉腫などがあるといわれます。
加齢によるもの
 
  • シニア犬になると癌の発生率が高まります。原因を特定することはできませんが、これは免疫システムの低下が深く関係しています。
  • 身体は細胞分裂を繰り返していますが、その過程で変異細胞も同時に生まれます。が、健康な免疫システムが正常に働いていればこの変異細胞は自然に破壊されて増殖を起こしません。シニアになってくるとこの自己免疫システムが低下してくることにより、異変細胞を排除するシステムがうまく働かなくなることが、発癌のリスクを高める一つの理由とも言われています。
  • 細胞内における悪性の細胞分裂は、一連の遺伝子の異変に関与しています。 細胞は分裂する過程で癌化遺伝子(proto‐oncogene)と細胞の成長と再現を正常に司る為の信号を送る役目のDNAの正常な系列の両方を含みます。その後免疫システムの働きで癌化遺伝子となる変異細胞は破壊されますが、それが破壊されないままの状態だと、変異細胞によって系列式のレベルが変更され、細胞は悪性変換の可能性となる信号を獲得し、変異細胞は常軌を外した増殖を繰り返しながら活性を持ってゆきます。これが癌細胞が活性を持って増殖するシステムとも言われています。

 

  
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どんな場所にどんな腫瘍が?チェックポイントは?

 

以下は「徹底的に早期発見!」できるように各部位ごとにまとめてみました。

  

部位

どんなものなの?早期発見チェックポイントは?

皮膚
 
  • 皮膚にできる腫瘍は、良性のもの(脂肪腫・上皮腫・腺腫など)と、悪性のもの(肥満細胞腫・悪性黒色腫・扁平上皮癌・腺癌など)に分けられます。わんこは皮膚に腫瘍が出来やすい動物といわれますが、その約80%は良性とも言われます。
  • 悪性黒色腫は紫外線の影響による皮膚の角質化なども関与しています。浸潤が早い癌のために広範囲で切除する場合が多いようです。
  • 良性のものでも脂肪腫や腺腫はコブのように大きくなる場合もあり、発生場所によっては切除を勧められる場合もあります。(小豆大のものから握りこぶし大のものまであります)腺腫は直径が3/4インチ以下のものですが、3/4インチ以上のものになったら腺癌の可能性もありますので、早期受診で診断をあおいでください。
  • シニアになると身体のあちらこちらに老人性のイボのようなもの(Verruca senilis)ができます。老人性のイボは脂肪腫の一種で、皮脂腺の塞栓によって起こるものです。シニアになってくると免疫力も低下してきますので、良性のものであっても素人判断をせずに、獣医さんできちんと診てもらってくださいね。これは安心料だと思ってください。(チュ~ちゃんもそうしています)
  • 悪性のものも1/2インチ(約1センチくらい)の大きさであれば切除することで完治できる可能性も多くあります。とにかく「早期発見!」しこりを見つけたら、早期受診、早期処置です。
  • 検査方法としては、注射針などで細胞内液を取りそれを顕微鏡で見て診断される場合と、組織を一部切除して細胞を調べる方法などが取られます。

 良性のもの

 悪性のもの


脂肪腫 (Lipoma)
皮脂嚢腫(類表皮嚢腫 Epidermoid cyst)
上皮腫 (Abscess)
腺腫 (Perianal adenoma)
組織球腫 (Hystiocytoma)
乳頭腫 (Papilloma)
肉芽腫 (Granuloma)
 
肥満細胞腫 (MCT/Mast cell tumor)
悪性黒色腫 (Malignant melanoma)
皮膚リンパ腫 (Lymphoma)
組織球症 (Histiocytosis)
悪性組織球症 (MFH/Malignant fibrous histiocytoma)
腺癌 (Adenocarcinoma)

毎日のチェックポイント

 
  • 毎日身体をよく触って下さいね。ロングコートの子やダブルコートの子のブラッシングは、意外に皮膚に直接触らないものです。毎日皮膚をよく触って、しこりなどがないかを確認しましょう。
  • 老人性のイボ(脂肪腫など)であっても、大きくなっていないか、変色していないか、すぐ傍に拡がっていないかなど、注意深く観察して、変化があったらすぐに受診して、問題の有無を確認してください。

 

口腔内
 
  • 口腔内にも両性、悪性、両方の腫瘍が出来ます。お口の中の腫瘍は良性であっても再発しやすい為に顎の骨まで含めて切除する場合が多いようです。
  • お口の中の腫瘍は歯茎にできたり、側壁にできたり、舌にできたりします。普段からお口の中をしっかりチェックしましょう。
  • シニアになると、麻酔のリスクが大きくなることを理由に毎年の歯石取りに行かなくなる分、毎日の歯磨きの時のチェックが全てのキーとなります。お口をあんまり開けないで歯磨きさせる子でもたまにはお口を大きく開けさせて隅々までしっかり観察しましょう。腫瘍は唇の部分にもできますのでしっかり触ってチェックしましょう。

 良性のもの

悪性のもの


乳頭腫 (Papilloma)
脂肪腫 (lLpoma)
線維腫 (Fibroma)
軟骨腫 (Chondroma)
組織球腫
血管腫 (Hemangioma)
血管外膜腫 (Hematoma)

扁平上皮癌 (Squamous cell carcinoma)
悪性黒色腫 (Melanoma)
線維肉腫 (Sarcoma)

毎日のチェックポイント

 
  • 毎日の歯磨きタイムにはお口の中をよく確認するとともに、貧血などでお口の中の粘膜が白くなっていないかもあわせて確認してください。
  • 毛で埋もれていたりして以外に見落としがちな口唇部分も、お口のまわりを触ってしっかり観察してください。
乳腺
 
  • おんなの子で避妊していない場合は、加齢とともに乳腺腫瘍にかかりやすくなります。良性のものは乳腺腫瘍、悪性のものは乳癌と呼ばれます。シニアな女の子のガンの約半分は乳腺腫瘍とも言われています。
  • この癌はおっぱいの部分が固く盛り上がります。普段からおっぱいの部分のしこりの有無などをチェックしてあげてください。(チュ~ちゃんは避妊していますし心配はないのですが、それでも16歳を過ぎていますので、一応念の為に毎日のお手入れの一環でへそ天状態で全部のおっぱいを撫でるように触ります。1週間に1度はつまむようにしてしこりがない事を確認します)万が一にもしこりを見つけたら、短期間で急に大きくなる可能性の高いものですので、すぐに獣医さんの診断をあおいで下さい。
  • 乳腺腫瘍はおっぱい以外にも、おっぱいとおっぱいの間や足の付け根、胸やお腹など、乳腺が広がっている範囲でできる場合があります(多発性腫瘍)。お腹を胸から太ももまで広い範囲でさすって確認してください。
  • 乳癌は直径が1/2インチ(約1センチ)以上になると転移する可能性が高くなると言われていますので、それ以下の大きさで手術を勧められます。
  • 乳腺に癌が見つかった場合は、近くのリンパ節を含む範囲で切除する場合もあります。肺に転移することが多いので早期発見、早期切除が重要なキーとなります。
  • 避妊が最大の予防法となります。パピーを生ませる予定がない場合には避妊手術を勧められるのはこうした理由からです。チュ~ちゃんは3回の分娩後に避妊手術をしました。2回目のヒート以降に避妊手術を受けた場合の発生率は25%前後ですので、そういったことからこまめにチェックをしています。(2回目のヒート以前に避妊した子の発生率は1.0%以下ととても低いのです)

 良性のもの

 悪性のもの


乳腺腫瘍 (Mammary tumor)

乳癌 (Breast cancer)

毎日のチェックポイント

 
  • へそ天にしてお腹を胸から太ももまで広い範囲でさすって確認してください。とっても気持ちがいいので、身体の力を抜いてだら~としてくれますので、観察しやすいと思います。(うちは「もっと撫でろ」と手で催促します)乳腺周囲にしこりがないか、おっぱいを押してみたりして確認してください。お腹を胸から太ももまで広い範囲でさすって確認してくださいね。
卵巣
 
  • おんなの子の場合、ヒートの周期が安定しない子、ヒートが普通よりも長引くなどの症状がある子は、卵巣腫瘍がある場合もありますので要注意です。子宮内膜症や蓄膿症を併発しますので、おりものや異臭などで気が付く場合も多いようですが、おりものを伴わない場合もありますので注意が必要です。悪性のものは腹水が溜まったりします。
  • 出産経験のないシニアの子がかかりやすいと言われています。レントゲンなどで確認できます。

良性のもの

悪性のもの

 
筋腫 (Fibromyoma)
線維腫 (Fibroma)
卵巣嚢胞腫 (cyst)

 

卵巣癌 (Ovarian cancer)

毎日のチェックポイント

 
  • ほとんどの場合には症状が現れませんが、お腹を触って痛がる様子などないことを確認してください。
前立腺
 
  • 去勢をしていないシニアの男の子に起こりやすい病気です。前立腺に障害が起きると排尿困難や膀胱炎を併発しやすいために頻尿・血尿・尿の濁りなどが起きます。ただの細菌による前立腺炎の場合もありますが、この場合は激しい痛みを伴います。
  • 去勢手術を受けていない男の子に多いものです。前立腺が腫れている場合は、細菌感染による前立腺炎の場合が多く、悪性のものはきわめて少ないと言われますが、きちんとした診断を受けましょう。
  • 去勢をしたにもかかわらず、前立腺が腫れてくるような場合は、腫瘍が原因となっている場合があります。早期受診をして下さい。

良性のもの

悪性のもの

 
前立腺炎 (Prostate flame)
前立腺肥大 (Prostate dilation)
前立腺膿瘍 (Prostate tumor)

 

前立腺癌 (Prostate cancer)

毎日のチェックポイント

 
  • 男の子で去勢していない子の場合は、前立腺部の腫れがないか確認しましょう。
精巣
 
  • 精巣腫瘍(testicular tumor)はシニアの男の子に多い病気です。睾丸が下降していない場合には約50%が睾丸腫瘍になる危険性があると言われています。ほとんどは良性ですが、まれに他の臓器に転移をする場合もあります。
  • セルトリ細胞腫は、睾丸全体が腫大します。シニアの子に多い間質細胞腫は、小さいものが主で組織が硬くなるだけなので見落とされがちです。
  • セルトリ細胞腫・間質細胞腫の場合は、腫瘍細胞が女性ホルモンのエストロゲンを産出するため、乳腺が膨らんだり、腹部の左右対称の脱毛などが見られます。

良性のもの

悪性のもの

 
精上皮腫
セルトリ細胞腫
間質細胞腫
 
精上皮腫 (adenosquamous carcinoma)
セルトリ細胞腫の一部は悪性に移行

毎日のチェックポイント

 
  • へそ天にして睾丸部の腫れや堅いしこりなどがないか確認しましょう。10歳を過ぎた子には特に注意して確認してあげてください。同時に男の子でも乳腺などが腫れてきていないかチェックしましょう。
  • 停留睾丸の場合は癌化しやすいので、若いうちに獣医さんに相談し診断を受けて適切な処置を受けてください。
肛門
 
  • 肛門の周りの皮脂腺に発生する腫瘍もあります。シニアな男の子に多い腫瘍で、腫れや出血、化膿などの症状がありますが、ほとんどが良性のものです。ただ、症状が悪化するとウンチが出にくくなりますので、早めの処置を受けましょう。再発を防ぐ意味で去勢も同時に行う場合もあります。(肛門嚢の炎症とは違って肛門周囲の皮脂腺の腫瘍のことで、丸い堅い塊が肛門の周辺にできます)

毎日のチェックポイント

 
  • 肛門周囲腺腫(Perianal adenoma) は男性ホルモンのテストステロンによって増殖しますので、去勢していないシニアの男の子に多いものです。肉眼で確認するとともに、ウンチの後でおしりを洗う際などに肛門周囲をよく触って確認してください。わんこ自身も座るたびに感じるので気になって舐めますので、おしりをよく舐めてる場合は注意して確認してください。
リンパ節
 
  • 身体のあちらこちらのリンパ節が腫れる悪性リンパ腫(Lymphoma)・悪性リンパ肉腫(Lymphosarcoma)もわんこに多い病気です。進行がとても早いので、早期発見で治療をしないと、手遅れになりやすい癌です。原因としては遺伝によるもの、発癌性物質の摂取などによると考えられています。
  • 触ることのできるリンパ節(脇やあんよの付け根、ひざの裏側、顎の下などは、とにかく触って腫れがないか確認しましょう。お腹の中のリンパ節などが腫れた場合は、触れない場所ですので発見が遅れやすいのですが、腹部のリンパ節が腫れると下痢や嘔吐などの消化器症状が起こります。胸部リンパ節が腫れると呼吸に異常を来たします。そういった細かい異常のサインを見逃さないようにしましょう。
  • リンパ節に腫れが確認できる場合、すぐに受診をして組織診を受けてください。一刻を争う癌です。

悪性リンパ腫の種類

できる部位

 

多中心型
 
  • 最も多いタイプで全身にできます。
  • 食欲不振、貧血、体重の減少などを引き起こします。

 

皮膚型・菌状息肉腫
 
  • 皮膚表面と皮下組織に浸潤したものです。
  • 初期は痒みを伴う発疹や紅い班のような状態から始まって、しだいに潰瘍化してゆき、リンパ節や全身に転移します。

 

縦隔膜型
 
  • 縦隔膜・肺のリンパ節・胸腺に発生するものです。
  • 肺や縦隔膜への圧迫が起こるので、呼吸困難・咳などの症状、上大静脈への圧迫がある場合は、前足の腫れが起こります。

 

消化管型
 
  • 消化器や消化器周辺のリンパ節に発生するものです。
  • 消化器への圧迫から嘔吐や下痢、腸閉塞などを引き起こします。

 

その他
 
  • 上記の場所以外に起こるもので、骨や心臓、顔(鼻腔や眼球)などに起こるもの(頻度は非常に少ないですが、鼻腔腫瘍は長頭種犬がなりやすいと言われています。鼻腔腫瘍はリンパ腫だけでなく、腺癌・扁平上皮癌である場合が多いです)

毎日のチェックポイント

 
  • 身体の表面のリンパ節(左右対称にあります)・顎の下・肩の前・腋窩(前脚の脇の下)・後脚の付け根・膝窩(ひざの裏側)のリンパ節の場所を知っておきましょう。これらのリンパ節は腫れた場合、触るとわかります。

 

直腸・
結腸・
小腸
 
  • わんこの消化器系の腫瘍で最も多いものが、直腸部や結腸部にできるもので、ウンチに鮮血が混じることで発見できます。出血による貧血や体重減少なども見られます。
  • 良性のポリープなどであっても大きくなると巨大結腸症などを起こしますので、ウンチをよく観察し、血便や鮮血の混じったウンチの場合は早期受診を心がけてください。
  • 悪性のリンパ腫の場合は近くの腰のリンパ節に転移することが多く、脊椎のリンパ節に転移した場合は後ろ足のへの知覚・運動障害などを起こします。
  • 小腸にできる腫瘍では、シニアでは腺やリンパ肉腫など悪性のものが多いと言われます。

良性のもの

悪性のもの

 

平滑筋腫 (Leiomyoma)
 
腺癌 (Adenocarcinoma)
リンパ肉腫 (Lymphosarcoma)
線維肉腫 (Fibrosarcoma)
肥満細胞腫 (MCT/Mast cell tumor)
平滑筋肉腫 (Leiomyosarcoma)
その他各臓器癌
 
  • お腹の中の癌は発見しにくいものです。なので、その分、全身状態を普段からよく把握してちょっとした異常に早く気がついてあげることが大切です。以下は各臓器癌ごとのチェックポイントになります。
 
膀胱腫瘍

血尿・排尿障害
 
子宮腫瘍
 
おりものの異常と臭い・排尿障害・お腹が膨らむ
 
膣腫瘍
 
膣にも腫瘍ができますが、ほとんどは良性です。
この場合はおりものを伴います。
 
肝臓腫瘍
 
お腹が膨らむ・食欲不振・体重減少
 
胃癌
 
吐いたものに血が混じる・食欲不振・
ウンチに黒い血が混じる・体重減少
  • 部位やステージ(癌にはステージと呼ばれる拡がり方を示す指標とグレードと呼ばれるその腫瘍細胞自体の悪性度を示す指標があります。局所に癌があり部分切除できるものをステージ1、周辺組織やリンパ節に浸潤しているものをステージ2、さらに広範囲で浸潤している場合をステージ3、遠隔転移が見られるものをステージ4と分類しています)によっては切除や抗癌剤投与で完治する場合もあります。ただ、腹部の臓器癌は早期発見がしにくいので、定期健診の血液検査や触診などで全身状態をチェックしてもらうことが大切です。

 

頭頸部

 

  • シニアの頭頸部に、堅い隆起のような結節ができます。これは基底細胞腫 (Basal cell tumor)と言われる物で、シニアになるとできやすいものだと言われています。そのほとんどが良性ですが、中には悪性のものもありますので、バイオプシーや切除による組織診などを行います。

毎日のチェックポイント

 
  • シニアになったら頭や頸に堅い結節がないか確認しましょう。チュ~ちゃんも前頭部に直径1センチ弱の結節があります。もう2年も前からできていますが、ドクターには診察のたびに触って「心配ないものです」と言われています。でも心配なので触って痛がらないか、大きくなってないか、毎日トップノットを外して確認しています。

 

 

  • 骨にも癌ができます。骨肉腫(Osteomas)です。骨肉腫は足の長骨によく発生すると言われています。おかしな歩き方をしている場合は触ったりせずに受診して原因を調べましょう。関節の腫れや痛みなどを伴う場合もあります。小型犬よりも大型犬に多い病気です。

良性のもの

悪性のもの


骨腫瘍 (Osteomas) まれ

骨肉腫 (Osteosarcoma)

  

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わんこは私たちの5倍から7倍の速さで歳をとってゆきます。
1日が1週間と考えてください。時間の大切さが改めて身にしみます。
1年かけて闘病するということは5-7年の闘病生活になるのです。
 
徹底したチェックで早期発見・・・これに勝るものはありません。
毎日のケアの中でほんのちょっとの5分でも10分でもいいんです。
ちょっとだけ注意深く全身をくまなく観察してあげて下さいね。
 
うちでも毎日のチュ~ちゃんのチェックはやはり神経質になってゆきます。
   最近は受診の度に、これは何?と質問がいっぱいです。
   先日はおっぱいとおっぱいの間のしこりを診てもらったのですが、
   14年も前の避妊手術の跡でした。ホッ・・・

それでもシニアになるとイボができただけでも神経質になってしまいます。
   取り越し苦労の部分も多いのですが、それでもやっぱりと
   気になることがあるとホームドクターに確認に行きます。
   チュ~ちゃんとしては、やれやれ・・・といった感じですが・・・。

 

Apr.2005

 

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