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BPAって何?
今月のお勉強室のテーマは「BPAについての論争」です。
最近こちらで、プラスチックの容器に
BPA Freeと書かれているものが目立ち始めました。
BPA・・・「あ、知ってるよ!気をつけてるよ!」のメンバー様も
たくさんいらっしゃると思いますが、
「初めて聞くよ!何?!」の方もいらっしゃると思います。
BPAはプラスチックや缶詰の内側に含まれる有機化合物で、
熱や酸などによって溶け出します。
これからの季節、車の中に開封してないペットボトルを置きっぱなしにしてて
熱くなってしまうこと、そして、常温に戻ったら飲んでしまうこと、ありませんか?
そんな時に「ちょっと待った!!」になるのがBPAの問題。
これからの時期、プラスチック容器の飲み物を摂る機会が増えるので
今回取り上げることにしました。
BPA(bisphenol A=ビオフェノールA)とは、プラスチックの原料で、 ポリカーボネートやエポキシ樹脂などのプラスチック容器や 缶詰の内側に使われている有機化合物です。 ポリカーボネートと言われてもピンときませんが、 エポキシ樹脂は接着剤や塗料に使われることが多いもので 歯科治療用の歯の詰めものにも使われています。
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多くの商品に使用されているBPAですが、 その性質として、洗剤で洗浄した場合、酸性の液体に触れた場合、 高温の液体に触れた場合に、溶け出すことが知られています。 そもそも「BPAの危険性」が叫ばれ始めた元となったのは 「Our Stolen Future」という本の中で環境ホルモンについての 以下のエピソードからと言われています。 BPAは体内に入るとエストロゲン受容体(ER=Estrogen Receptor)を 活性化させることが実験によって証明されています。 こういった物質を環境ホルモン「内分泌撹乱物質」と呼びます。 (Our Stolen Futureの中では Endocrine Disrupting Chemical とか Hormone Disrupting Substances とか Endocrine Disruptors と呼ばれます)
エストロゲン(卵胞ホルモン)は、生殖に関わるホルモンですが、「がん細胞の増殖を促進する作用」を持っていて、 乳癌や子宮癌の患者の組織では、健康な人と比較して ERの値が上昇していることが報告されています。 (乳癌の患者ではER拮抗薬による抗エストロゲン療法が行われます) アメリカでは2012年7月にFDA(米国食品医薬品局)が、 乳幼児がBPAを摂取すると、小児肥満になるという研究結果から 哺乳瓶や子供用の飲料カップへのBPAの使用を禁止しました。 FDAは以下の報告書を公表しています。 Bisphenol A (BPA): Use in Food contact Application ヨーロッパ各国ではBPAを含む商品 (特に哺乳瓶などの乳児製品)のリコールが起こっており、 それを受けてヨーロッパの欧州食品安全機関 (EFSA=European Food Safety Authority)は 2015年4月にBPAのすべての年齢の健康に及ぼす被害を 否定したと伝えられています。 しかしながら「懸念されるものは避けるべき」という意識から 現在、一般のプラスチック製品もBPAフリーのものが増え、 「BPA Free」と書かれた製品が市場に増えてきているのも事実です。
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缶詰の内側に使われていることが多く、 酸性の強い缶詰は注意が必要です。 食品の容器としては 保存用プラスチック容器・プラスチック食器・ 哺乳瓶・飲料用ボトルなどに含まれています。 サランラップもBPAフリーとは書いていません。 どうやって気をつける?
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食品に直接触れるプラスチック容器、 便利ですが、そのままレンジで加熱可能であっても BPAは熱で溶け出しますので 必ずガラス容器やBPAフリー容器に移し替えて加熱してください。
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わんこ用のプラスチックの水入れ、BPAフリーと書いてありますか? チェックしてみてくださいね。 ママたち用のプラスチックの飲料用ボトルもチェック。 熱や酸によって溶け出すBPA、 夏の暑い車の中に置きっぱなしになってませんか? 哺乳瓶や飲料用のボトルは最近はBPAフリーのものが どんどん増えています。 特に熱いお湯でミルクを溶かす哺乳瓶は 最も最初にBPAフリーになったものかも知れません。
おうちにある飲料用のプラスチックボトル、ぜひチェックしてみてくださいね。
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酸の強いトマト缶は買わないで! 最近の危険食品のトップ10には常に入っているトマト缶。 その裏付けはBPAだったのですね。 ちなみにトマト缶で0.023~0.029ppmのBPAが検出されています。 その他、ミートソース缶で0.013~0.025ppm ツナ缶で0.036~0.051ppm が検出されています。
FDAの見解・EFSAの見解は理解しつつも 未だ多くの論争が続くBPA。 多くのプラスチック製品はメーカーに入る元々のものは Made in Chinaも多く、何が入ってるかわからない中、 やはり「疑わしきは避けるべき」かも知れません。 我が家では、食品をレンジにかける時は 必ずガラスや陶製の容器に移してから。 CoCoっち外出用のお水はもちろんBPAフリー容器で。 外出する際はお水のボトルは保冷剤と一緒に。 しかし!!ママは・・・ 熱々の炊きたてご飯をサランラップで包んで冷凍。 そのままチンして食べていました! この記事を書いてからガラス製の容器で冷凍、 そしてそのままチン!に変更しました。 小さな子供やわんこへの被害は最小限に!! ・・・との提案でした。
さて、5エレメントでは、06/21から季節は夏! 夏は「小腸と心臓」に「気」が集まるシーズンです。 腸の健康は免疫力と深い関わりがあります。 腸の弱い子はしっかりサポートしてあげてくださいね。 「とっても大事!消化と吸収」
「ツボマッサージで免疫力アップ」 にも消化のツボが載っています。
心臓の問題を抱えている子もしっかりメインテナンスをね! 再生しない臓器だからこそ、大事に大事にです。
これからの季節は梅雨から初夏に向かう季節。 本格的に暑くなる季節を前に、みんなしっかり体調を整え 基礎体力を充実させて、元気に夏を迎えましょうね!
Jun.2015
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