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  5. わんことビタミン - 1・ビタミンA
 1月 15, 2006  PawPawClub, PawPawお勉強室  手作り食と食材・栄養のこと,  * 栄養素のこと

 
  スマホでは横にして見て頂くと読みやすいです 
 

chuchu-from-kakomie.jpg わんこと抗酸化・ビタミンA

 

「抗酸化」という言葉は、現在本当にいたるところで目にしますね。
「活性酸素」をやっつけて生き生きとした身体を保つ為に必須なのが「抗酸化」です。
(活性酸素とは酸素が使用された後で残る有毒物です)
活性酸素をすばやくやっつけて、そして身体の中で増やさない為に役立つのが「抗酸化ビタミン」たちです。
(抗酸化に関しては白内障のページや食材のページもあわせてご参考になさって下さいね)
 
現代病のアトピー性皮膚炎は皮膚細胞の脂質が酸化によって過酸化脂質に変わることで
保湿・防御機能が低下することで起こってきます。
脳の主要成分も脂質(不飽和脂肪酸)です。酸素使用量が多い脳は、
それだけ活性酸素が発生しやすい場所でもあります。
体内に入った菌やウィルスと白血球が闘った末にできる大量の活性酸素は、
免疫機能低下・胃腸障害(胃炎・慢性膵炎・潰瘍性大腸炎)を引き起こします。
 
全ての病気の根源となる「活性酸素」は、とにかく「増やさないこと」
でも、年齢とともに増えて身体に溜まりやすくなってきたら、「すばやく消すこと」が重要です。
そのためにも「抗酸化物質」を含む食品を毎日の食事に取り入れてあげましょう。

 

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iiko.gif 抗酸化ビタミンの働き

 

抗酸化ビタミンたちは、身体を酸化させないことで身体の老化を遅らせ、
動脈硬化や心臓病・脳卒中・痴呆症の進行を遅らせたり、
発癌物質の解毒を助け腫瘍の成長阻止、環境汚染からの保護、
視力を司る黄班の変性を防いで視力保持に役立ちます。

 

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iiko.gif  抗酸化ビタミンには何があるの?

 

抗酸化ビタミンの代表格はビタミンA・ビタミンC・ビタミンEですが、
これら3つのビタミンに加えて、リポ酸・ビタミンB15(DMG)・ビタミンQ(CoQ-10)・
ビタミンP(ルチンやヘスペリジン・シトリンなどのフラボノイド化合物)
などのビタミン様物質なども含まれます。
わんこやにゃんこはビタミンCを体内で作ることができますが、
徹底的な抗酸化に必要な量を作っているわけではありません。
 
活性酸素を増やさないためには適度な運動量で酸素効率をよくしてあげることも大切です。
そうは言っても病気になったりすると運動したくてもできなかったり、
また、シニアになってくると自然に運動量も減ってくるので、
そんな子に酸素効率を上げてあげる意味で商品化したのがリキッドサラダ(DMG)なんです。
チュ~ちゃんも心臓を守る為に激しい運動を控えさせていますが、
そんな中でもいつまでもいつまでも錆びないピチピチシニアを目指します。
 
これから基本的なビタミンの効用と病気の場合の必要量などをまとめてゆきますが
今回はまずビタミンAを取り上げます。

 

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 ビタミンAの働き

  • ビタミンAは味覚、嗅覚、聴覚、視覚に働きかけるとともに健康な歯と骨の形成に役立ちます。 コレステロールを低下させ、心臓疾患の予防、免疫力のアップ、健康な肌とコートの形成にも役立ちます。 健康な皮膚と毛のつやを保ち、目に不可欠なビタミンであり、視力の低下を防ぎます。 また神経細胞の活性化を促します。
  • 免疫機能を司る抗体と白血球細胞を産生するために必須のビタミンです。
  • わんこの身体にとっても私たちの身体にとっても目のビタミンです。目の中で光を感じる網膜のロドプシンという物質を構成する主成分がビタミンAです。視力保持と光を感じたり色を見分けたりするのに必須のビタミンといえます。(進行性網膜萎縮症などの遺伝的疾患にも有効です)
  • シニアわんこの場合、お目眼の表面のレンズが曇ってきます。その為、薄暗くなると見えにくかったりしてきますが、ビタミンAは角膜保護作用があるとともに薄暗い中でも光を感じるロドプシンの主成分ですので積極的に摂りたいビタミンです。
  • 全ての粘膜維持に必要な成長促進に不可欠のビタミンです。皮膚や粘膜に健康な潤いを保ち、防御機能を正常に保つ役目があります。全身の皮膚や粘膜が正常に維持されていることで細菌感染などから身体を守ってくれます。そういった意味では身体の免疫機能を正常に保つ上で重要なビタミンです。
  • LDLコレステロールの酸化によって過酸化脂質ができますが、βカロチンはLDLコレステロールの酸化を防ぎ血管壁への過酸化脂質の付着を防ぎますので動脈硬化や心筋梗塞など心臓病のリスクを減らします。
  • 上記の働きから潰瘍・外耳炎・消化不良・緑内障・夜盲症・硬化症・腎臓結石・ダウン症候群・AIDSなどにも効果があります。

 不足する事によって起こる問題

 過剰症とは?

  • 目に充分な水分が補給されないので、涙が充分井出なかったり光がまぶしくて目を開けてられなくなったり、薄暗いところで物が見えない夜盲症になったりドライアイになったりします。
  • 上皮組織粘膜が潤いを失い固くなることで乾燥肌になり、肌に炎症を起こしやすくなったり脱毛したりします。
  • 皮膚や粘膜の免疫力が弱まりアレルギーになりやすいとも言われています。
  • 粘膜を保護するビタミンですので消化管の粘膜が損傷した場合は下痢を起こしたり胃腸障害を起こしたり、また気管支や肺の粘膜が損傷した場合は気管支炎や肺炎にかかりやすくなります。
  • 内臓を覆う上皮組織粘膜が固くなって変質することで癌などのリスクが高まります。
  • レチノールには、過剰症があります。過剰症は肝障害や奇形などを引き起こします。
  • AAFCO(Association of American Feed Control Officials)による過剰量は20000IU/kg/dayとされています。
  • わんこは人間よりもビタミンA耐性が高いので過剰になってもその70%は肝臓に蓄積せずに体外に排泄されますが、過剰に与え続けると毒性を生じます。毒性の症状は無気力・食欲不振・体重減少・足を引きずる・首と前肢の感度の変化・肝機能障害など。
  • 妊娠初期に過剰に摂取すると奇形などを起こす可能性が高まります。(ビタミンAの形でなくβカロチンの形で摂ること)

 性質と注意点など

  • βカロチンもレチノールも熱や光・高温で破壊されやすい性質があります。
  • 脂溶性ですので脂肪とミネラルと一緒に摂ることがベストです。(チュ~ちゃんの食事ではオリーブオイルやフィッシュオイルと一緒に摂るようにしています。またスーパーシニアにも不飽和脂肪酸やミネラルが一緒に含まれています。)
  • ビタミンAには、レバーなどの動物性食品に含まれるレチノールと、ニンジンやピーマンなどの緑黄色野菜に含まれ体内でビタミンAに変わるβカロチン(プロビタミンAとも呼ばれます)があります。わんこは体内でβカロチンをビタミンAに変換できますが、にゃんこの場合はその機能がありません。そういった意味でわんこの白内障にはβカロチンの方が有効で、にゃんこの白内障にはレチノールの方が有効と言われています。ただ、βカロチン単体では働きにくいので他のミネラルや多種のカロチンと一緒に摂る必要があります。
  • 硝酸ナトリウムはビタミンAの排泄を促進するので一緒に摂らないように。
  • 広範囲の菌に効力を持つ抗生物質と一緒にビタミンAを多量に摂らないこと。(抗生物質を飲んでいる場合、サプリメントは1-2時間おいてから飲むようにする)
  • 人間でもそうですが、糖尿病のあるわんこやにゃんこに大量のビタミンAを摂取する際(以下のアトピーなどの治療におけるハイレベルのビタミンAを使う場合など)は必ず獣医さんに相談してください。あまり知らせてはいませんがサプリメントとしてのビタミンAには血糖をコントロールする作用もあります。
  • 最近の研究では、市販の風邪薬・鎮痛剤・アレルギーの薬の成分が血中のビタミンAを減らすことがわかっています。ビタミンAは鼻・喉・肺の内側の粘膜を守り、強化するものですので、この欠乏は細菌の繁殖に適した環境を与えることになります。その結果、病気を治そうと思って飲んだ薬が病気を長引かせることになります。[Vitamin Bible]

 薬とビタミンAの関係 [Vitamin Bible] の見解

  • 最近の研究では、市販の風邪薬・鎮痛剤・アレルギーの薬の成分が血中のビタミンAを減らすことがわかっています。ビタミンAは鼻・喉・肺の内側の粘膜を守り、強化するものですので、この欠乏は細菌の繁殖に適した環境を与えることになります。その結果、病気を治そうと思って飲んだ薬が病気を長引かせることになります。
  • 抗凝固剤・アスピリン・バルビツール酸系催眠鎮痛剤(フェノバルビタール・セコバルビタール・ペントバルビタールなど)・高脂血症用剤(コレスチラミン・クロフィブラートなど)・抗通風剤(コルヒチン)・下剤等はビタミンAを激減させます。

 一緒に働く栄養素

βカロチンはビタミンC・ビタミンEと一緒に働いて、お互いが壊れないよう身代わりになる性質があります。
また体内のビタミンAの欠乏はビタミンCの損失につながります。

 

 

 

  ビタミンAを食品から摂るには・・・

 

* いろいろな食材を載せていますが、わんこに与えられる食材のみを記載しています。
アレルギーのある子はアレルゲンを避けた食品を選んであげてくださいね。
また結石の子はほうれん草などは避けてくださいね。
 
 このマークが付いてる食品はチュ~ちゃんご飯に入っています。
何も記載されていないものは(生)となります
 

 ビタミンAを多く含む食品


体重1.0キロ当たりの必要量 
成長期のパピー 202.0 IU /kg/day ・ アダルトわんこ 75.0 IU /kg/day
これは[Home-Prepared Dog&Cat Diet]の推奨する量です。
AAFCOの推奨する量は100IU-200IU/kg/dayです。
ホリスティックドクターの推奨する量は750IU/10lb./day(体重4.5キロの子の1日所要量)です。
過剰症となる量は20000IU/kg/dayとされています。
 
ビタミンAはここではIU(国際単位)であらわしていますが、
食品成分表ではレチノール当量で表している場合もあります。
レチノール当量とは、体内で実際に吸収され変換されるレチノールの重量です。
レチノール当量はIUの約1/5ですから、
例えば3.0キロのわんこの場合の1日のビタミンA必要量が100IUx3kg=300IUであれば
レチノール当量は1日あたり60IUとなります。[Vitamin Bible]
また1IU=0.3μgですから3.0キロのわんこの場合の1日のビタミンA必要量が100IUx3kg=300IUであれば
300x0.3=90μgとなります。
βカロテンの場合、生体内におけるレチノールへの変換の際の収率が質量比で 1/2 であり、
また、消化吸収率がレチノールの 1/3 になるため、β-カロテン6μgがレチノール1μgに相当します。

 多く含まれる食品

 

 カロチン(μg)

 レチノール(μg)

 RE(μg)

  ニンジン

 50g

 4500

 

 750

 カブの葉

 50g

 1400

 

 235

  カブの葉 (ゆでたもの)

 50g

 1600

 

 265

  赤ピーマン

 50g

 550

 

90

  緑ピーマン

 50g

 200

 

 33.5

  パセリ

 10g

 740

 

 120

 だいこん

 50g

 2200

 

 360

 だいこんの葉

 50g

 1900

 

 150

 だいこんの葉(ゆでたもの)

 50g

 2200

 

 365

  かぼちゃ(西洋かぼちゃ)

 50g

 2000

 

 330

 ほうれんそう

 50g

 2100

 

 350

  豚レバー

 10g

 

 1300

 1300

  鶏レバー

10g
 

 1400

 1400

 牛レバー

 10g

 

 110

 110

 鮎内臓(天然/養殖)

 10g

 

 170/220

 170/220

 あんこう肝

 10g

 

 830

 830

 

* 生食の子は、生レバーは過剰摂取に気をつけてね。

 

 

チュ~ちゃんからの質問

 

こんなにレチノールが多いのに、あたいはなぜ大好物のポークレバーがもらえるの?

 

それはレチノールは熱に非常に弱くて不安定だから。
高温で22時間も熱して過剰なレチノールを不安定化させてあるからなの。
だからチュ~ちゃんは何年も食べ続けているけど、過剰症にもならないで
血液検査も花マルでこんなに健康体でいられるんだよ。
メーカーさんの説明では「レチノールは熱に非常に弱いので高温で22時間も熱したらほとんどなくなります。
1日に1000パウンド(約450キロ)以上食べなければ過剰症の心配はありません」でした。
これはチュ~ちゃんにとってグッドニュースだね。
ビタミンA以外で熱に弱いビタミンは、パントテン酸(ビタミンB5)・ビタミンC・ビタミンPだよ。
ビタミンDは熱にはやや安定性があるけど、高温で22時間だとさすがに不安定になるよね。
ビタミンDも過剰症に注意しなくちゃいけないものだから
高温で長時間加熱することでいろんな利点が生まれているんだよ。
大好きなポークレバーちゃんをあげている理由は主に鉄分や他のミネラルの補給の為だけど
血液をうんと含んでいるから食べ過ぎるとウンチっちが緩くなるでしょ?
それは「どんな大好物でもめちゃくちゃ過剰に摂ってはいけませんよ」ってサインでもあるよね。

 

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iiko.gif    ビタミンAが有効な病気との関係

 

(単独ではなくいくつかの抗酸化ビタミンのコンビネーションとなっています)

 

 体重ごとの量が記載されていない場合は以下の体重を目安にしてください

 小型犬

 15パウンド以下(約7.0キロ以下)

 中型犬

 15-35パウンド(約7.0キロから16キロ)

 大型犬

 40-85パウンド(約18キロから39キロ)とそれ以上のジャイアント犬種

 

    

  アレルギー・アトピー性皮膚炎とビタミンA

 

 [The Allergy Solution for Dogs] の見解

 

アトピー性皮膚炎の Orthomolecular therapy (体内化学成分正常化療法) では、
ビタミンA・ビタミンEと抗酸化ミネラルであるセレン(セレニウム)のコンビネーションを取り入れています。
ハイレベルでの投与から開始し、6-8週間のうちに痒みや赤みが減ってきたら
メインテナンスの投与量に移行してゆきます。

 

アトピー性皮膚炎へのメガビタミン療法 - 1

 

 小型犬

 中型犬

 大型犬

初期投与量・6-8週間

 ビタミンA

 10000 IU

 20000 IU

 30000 IU

 ビタミンE

 800 IU

 1600 IU

 2400 IU

 セレニウム

 20mcg

 40mcg

 60mcg

 メインテナンスとしての投与量

 ビタミンA

 1250 IU

 2500 IU

 5000 IU

 ビタミンE

 100 IU

 200 IU

 400 IU

 セレニウム

 2.5mcg

 5.0mcg

 7.5mcg

 

 

 [Natural Health Bible for Dogs & Cats] の見解

 

Orthomolecular therapy は、メガビタミンセラピーとも言われます。
 
ペットフード業者はNRC(National Reserch Council) による「平均的なペット」に対する
栄養不足によって引き起こされる病気を予防する為の指針に従っています。
しかしながらNRCは病気(あるいは健康上の異常)に対し、
栄養素の効果からの最適な栄養素量を測定する試みはしていません。
すなわち、最低量の栄養素は「平均的なペット」に対し、栄養不足の予防にはなりえても
どんなペットもそれぞれ個体差があり、その身体にあった栄養素が必要ですので、
まずは「平均的なペット」はいないということを念頭に置くことが重要です。
 
私たちの推奨が全てのペットに当てはまるわけでもありません。
各ペットそれぞれにはそれぞれの必要栄養素があります。
必要栄養素は健康状態によってもその必要量は変わってきます。
ストレスを抱えたペットや病気の場合は、通常以上の栄養素を必要とします。
Orthomolecular therapy は、「病気と闘うための栄養素量」として評価を得たものです。
 
いろいろな薬の混用が混乱兆候を示すように、
メガビタミン治療も適切に使用されないと有毒なものとなります。
飼い主は獣医さんの指揮を無視して診断したり治療すべきではありません。

Orthomolecular therapy の始まりは、アトピー性皮膚炎に対する
抗アレルギーを目的とした栄養学的な健康食事療法でした。
この食事療法は、化学物質・不純物・副産物を含んではいけません。

また、始める前には必ず血液検査を行います。
クッシング病や甲状腺機能不全などの内分泌疾患がある場合は酸化防止剤がこれらの病気に対して
血液値における変化を起こさないことを確認する必要があります。

 

 アトピー性皮膚炎へのメガビタミン療法 - 2

 初期投与量

 

 小型犬&ネコ

 大型犬

 ビタミンA

 10000 IU

 30000 IU まで

 アスコルビン酸 (ビタミンC)

 750 mg

 3000 mg まで

 ビタミンE

 800 IU

 2400 IU まで

 セレニウム

 20mcg

 60mcg まで

 

インテナンスの為には、毒性を抑えるためにこの表の量よりも少ない量を用います。
この食事療法は数多くのペットに対してとても有効な結果が出ています。
 
アレルギーに関してはお勉強室の 「痒い痒いとアレルギー」 
「アレルギー食とハーブ」 もご参考になさってくださいね。

 

    

  手術前後のニュートリショナルセラピー

 

 [The Encyclopedia of Natural Pet Care] の見解

 

もしもあなたのペットが外科的手術(避妊・去勢・歯石除去など)を受ける予定でいたら
手術の成功とその後の回復促進の為にいくつかのことを準備しておきましょう。
まず最初に、食事の質を向上させて、しっかりと運動させて身体を引き締めましょう。
この単純なステップはスタミナや回復力をを増強させるとともに感染予防にも繋がります。
 
術前2週間は、良質の食品レベルのビタミンCを食事に増やします。
体重25パウンド(11.3キロ)あたり1000mg/dayを2-3回に分けて日中に与えます。
もしもこの量で便の量が減るようであれば、正常な便の量に戻るまでビタミンCの量を減らします。
このハイレベルのビタミンC投与は術後1週間まで続けます。
 
術前3週間前から食品レベルのハイクオリティのビタミンEを与えます。
与える量は以下のとおり

 

 術前3週間前から術前7-10前まで与えるビタミンE量

 小型犬とネコ

 中型犬

 大型犬

 800 IU

 1000 IU

 1500 IU

 

ビタミンEは血液をサラサラにする作用がありますので、
上記のビタミンE量は術前7-10日までで止めます。
(血液を凝固しにくくしますので止血しにくくなるため)
そして術後1週間経ったら上記の量を更に1週間続けます。
もしもあなたの犬が出血傾向のある犬種の場合は、
術前に血液検査を必ず受けてください。
また、血液が凝固しやすいという問題を抱えている場合は
ホリスティックの獣医にサプリメントのアドバイスを受けてください。
 
術前2週間は犬にはビタミンAを与えます。
生のキャロットジュースやキャロットのピューレ(つぶしたもの)を
体重10パウンド(約4.5キロ)に対し、1/8-1/4カップを日中(ビタミンは日中に働くため)
2-3回に分けて与えます。
もしもあなたの犬やネコがキャロット嫌いな場合は、レバーまたは
ビタミンAサプリメントを以下の量で与えます。

 

 術前2週間から術後1週間まで与えるビタミンA量

 小型犬-中型犬とネコ

 大型犬-ジャイアント種

 10000 IU

 20000 IU

 

この量を手術前日まで与え、術後少なくとも1週間までは与え続けます。
 
あわせて、術前1週間はガーリックを与えるのは止めてください。
ガーリックは血液凝固を防ぎ血液をサラサラにする効果があります。

 

    

  退化性脊髄障害とビタミンA

 

 [Homeopathic Care fo Cats & Dogs] の見解

 

退化性脊髄障害に対しては現在まで治療法が全くありません。
そして、私が知っている限り、ホメオパシー療法でさえ効果が少ないのです。
ホメオパシーのレメディも、病気の進行を遅くするわずかな助けにはなるかも知れません。
できれば、専門医にかかるのを勧めますが、ここでは何らかの助けとなり得る療法を記載します。
次に述べる抗酸化物質は、病気を完治させたり、進行を止める事はできませんが
病気による損害を最小にするのを助けられるかもしれません。

 

退化性脊髄障害へのメガビタミン療法

 ビタミンC

 体重1パウンド(約450g)に対し5-10mgを1日2-3回

 ビタミンE

 体重約450gに対し5-10mgを1日1回

 ビタミンA

 75-100IUを1日1回

 CoQ-10

 体重約450gに対し1-2mgを1日1-2回

 スーパーオキシド・ジスムターゼ (SOD)

 体重約4.5キロに対し2000IUまたは125mgを1日1回

 ピクノジェノール(ハーブの一種です)

 体重約450gに対し1-2mgを1日1-2回

 

上記の抗酸化ビタミンに1-2つの抗酸化ハーブや栄養素を加えます。
レシチンは、神経インパルスのトランスミッションを最大にするために有効かもしれません。
体重約4.5キロに対し1/2から1ティスプーンを1日1回与えます。

 

    

  てんかんとビタミンA

 

 [Natural Health Bible for Dogs & Cats] の見解

 

ナチュラルな食事療法が重要である証拠の1つとして
食物過敏症がてんかん発作の原因となるケースがあると言われています。
抗けいれん薬を使用している少数のケースに対する抗酸化物質の併用では
てんかん発作を減少または完全に抑えることが明らかになっています。
ただ、多数のケースを対象とした場合はどんな結論も可能性に過ぎないかも知れませんが
抗酸化ビタミン・抗酸化ミネラルの使用はてんかん発作の減少に役立つという可能性を無視できません。

 

 てんかんへのメガビタミン療法

 初期投与量

 

 小型犬とネコ

 大型犬

 ビタミンA

 10000 IU

 30000 IU まで

 ビタミンC

 750 mg

 3000 mg まで

 ビタミンE

 800 IU

 2400 IU まで

 セレニウム

 20mcg

 60mcg まで

 

上記の量でいったん症状がなくなったら、過剰投与の毒性を起こさないために
徐々にビタミンA、ビタミンE、セレニウムの量を減らしてゆきます。
この療法で多くのペットが救われたという期待できる結果が出ています。
併せてDMG・タウリン・ビタミンB群・マグネシウムなどの栄養素も有効です。

 

    

   炎症性腸疾患とビタミンA

 

 [Natural Health Bible for Dogs & Cats] の見解

 

メガビタミン治療によって食物過敏症を改善することは
胃腸内の潜在的過敏症を改善するのに役立ちます。

 

 炎症性腸疾患へのメガビタミン療法

 初期投与量

 

 小型犬&ネコ

 大型犬

 ビタミンA

 10000 IU

 30000 IU まで

 ビタミンE

 800 IU

 2400 IU まで

 セレニウム

 20mcg

 60mcg

 

上記の量でいったん症状がなくなったら、過剰投与の毒性を起こさないために
徐々にビタミンA、ビタミンE、セレニウムの量を減らしてゆきます。
併せてグルコサミン・DMGなどの栄養素も有効です。
ビタミンC(アスコルビン酸)は腸管へのコリン作動性効果が下痢を悪化させる理由で使用しません。

 

    

  白内障とビタミンA

 

 [Homeopathic Care fo Cats & Dogs] の見解

 

ビタミンAは角膜の回復にとってとても有益なものです。
コッドリバーオイルはビタミンAの宝庫です。
フードに少量加えるとともに、点眼薬としても適用することができます。
コッドリバーオイルを1滴目に直接点眼するとともに、
体重10パウンドに対し1/8ティスプーンを傾向的に与えます。

但しフードに加える場合、長期に渡ってもしくは適量を超えた場合、
コッドリバーオイルのビタミンAは脂溶性ビタミンである事と
同じ脂溶性ビタミンであるビタミンDを多く含むことから注意が必要です。
ビタミンDは最も過剰に注意しなくてはいけないビタミンです。
(チュ~ちゃんの食事にも以前は、ごく少量を加えていましたが、ホリスティックのドクターから
この話を聞いてからはフードにはある一定期間だけ入れて中止しました。
シニアになってきて代謝が落ちているのも中止した理由の一つです。)
白内障についてはお勉強室の 「白内障を防ごう」 もご参考になさってくださいね。

 

    

  糖尿病とビタミンA

 

 [Homeopathic Care fo Cats & Dogs] の見解

 

糖尿病の人々は、ビタミンAが不十分である傾向があり、
ビタミンAが血糖コントロールを改良するかもしれないという研究報告があります。
しかしながら、糖尿病患者の場合は多量のビタミンAに対して、特に肝臓障害を引き起こしやすいので
メガビタミン療法を行う場合は必ず医師の監視下で行うことが必須です。

 

    

  ビタミンA反応性皮膚炎

 

 [Homeopathic Care fo Cats & Dogs] の見解

 

ビタミンAはまた、[A-responsive dermatosis](ビタミンA反応性皮膚炎)という
ある特定の皮膚病にも1000 IU/kg/day(1日体重1キロあたりIU)で使用されます。

ビタミンA反応性皮膚炎は主にコッカースパニエルに多い病気ですが、
ラブラドールやミニチュアシュナウザーにも発症します。

原因不明の皮膚病であっても上記のビタミンA療法が効果的な場合もありますが
脂漏症などの場合はビタミンA欠乏症が原因ではありません。
皮膚にできる毛嚢などの塊は主に胸側面とわき腹にできやすく、
それらは本当にビタミンA欠乏症からくるものなのか、
それともクッシング症候群のサインなのか(脱毛やフケなどを生じる場合も多いのです)、
毒物などによる皮膚刺激が原因なのか、
それとも毛包虫症なのかといった判断が難しいため
バイオプシー(皮膚生検)による診断が非常に重要となります。
(一部[Canine Inherited Disorders Database]参照)

 

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お勉強室を始めて丸5年、いろいろなことを考えてきました。
これは情報があふれる現代において、本当に必要な情報を混乱しないよう理解し、
あくまで「自分の愛する子に役立つ情報・欲しい情報」を厳選した私自身の覚書でもあり、
そしてみなさんにも同じわんこの親として愛する我が子の為に
一緒に楽しんでお勉強していただきたいな・・・と思って始めたものです。

これからも少しずつではありますが可愛い可愛い子たちの為に
「親の視点」でいろいろなことを考えてゆきたいと思っています。

チュ~ちゃんも今年は18歳になります。
シニアになってきましたので(年齢的にはとっくにですが)これから今まで以上に
あらゆることに注意してあげなくてはいけません。
一緒に過ごす時間もうんと大切にしてゆきたいので、
お勉強室は時々お休みしてしまうかも知れませんが、
できるかぎり続けて行きたいと思っています。
 
Jan.2006
  

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