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アレルギー食とハーブ
「痒い痒いとアレルギー」の続きです。 今回は文献からの引用を中心としながらホメオパシーやハーブなどにも触れ、 家庭で出来ることなどを考えてみます。 みんなが痒いかゆいから早く解放されますように・・・
痒みによるしつこい引っ掻き、パッチ状の脱毛や炎症を起こした皮膚は、 すべて細菌感染症によって複雑となるアレルギーの症状と考えられます。 ステロイド、抗生物質、精神安定剤および抗ヒスタミン剤などの従来の対症療法は しばらくの間は確かに症状を抑えるかもしれません。 しかし、皮膚症状は一旦緩和したかのように見えてまた繰り返されます。 さらに、薬剤使用は新しい問題を引き起こす危険性もあります。 クッシング症候群、アディソン病、肝臓障害、腎臓障害および自己免疫疾患はすべて、 皮膚症状改善のための薬剤の長期使用と関係があると言われます。 しかし、すぐに薬を止めるべきというわけではありません。 薬によっては、様子を診ながら徐々に減らしてゆかなくてはいけないものもありますので その子の症状を観察しながら必ず獣医さんと相談しながらにして下さい。 予防接種はしばしば皮膚アレルギーを悪化させます。 もしも皮膚症状があり、その治療のための処方薬を飲んでいる場合は、 予防接種をする前に獣医さんに意見を求めることをお勧めします。 狂犬病のような義務付けられている予防接種の場合には、 ホメオパシーの併用がその副作用を縮小することができます。 またその他の症状がある場合は、死菌ワクチンを代用することも出来ます。 (こちらでは狂犬病の予防接種は毎年義務付けられていて、 市に証明を出さなくてはいけないためどうしても打たなくてはならず、 闘病中のチャチャの場合は死菌ワクチンを使っていました) 皮膚アレルギーに寄与する原因のひとつにはホルモンバランスの崩れもあります。 不妊手術で卵巣が除去された子は、時々眠っている間などにおもらしをする事があります。 その対処として、合成の女性ホルモンで尿路の筋肉の調子を強くする治療なども行われます。 不妊手術をしても健康な子であれば、健康な閉経期の女性のように副腎および肝臓が、 老年まで少量のエストロゲンを生産し続けることにより卵巣の生物学的な機能を引き継ぎます。 ただ、不妊手術によってホルモンのバランスを崩してしまう子には、皮膚アレルギーが出やすいとも言われます。 この場合、副腎、肝臓および全面的なホルモン・バランスを支援するハーブおよびサプリメントと 自然な食事は処方薬の代わりになり、とても有効です。 副腎の働きは皮膚の健康状態に重要な役割を果たします。 ハーブおよび栄養補助食品に加えて、健康な副腎機能への良い影響を与える方法として、 自然の光をたくさん浴びることも必要です。 蛍光照明は、皮膚およびコートに影響する腺および器官の正常な機能を分裂させると言われています。 (紫外線の強くない時間帯の日光浴を心がけてくださいね) -
以下はニュートリションセラピー(栄養学からの治療)の見解です。
もしも痒みや発疹、赤くなるなど皮膚アレルギー症状が出たら、こんなステップで |
1.
- まず1日目(または最初の2日間)はお水だけを与えフードを与えず消化系を休ませます。
2.
- その後、生の野菜ジュース、水で薄めた未殺菌牛乳または少量の肉を水と一緒にジューサーにかけたもの、などのリキッド食から始めてください。
3.
- 始めたその週の終わりごろから徐々に固体のものを少しずつ加えていきます。
- 食事は1日1回または2回とし、1日中常にフードがある状態は避けてください。(これは尿路感染のところでも触れましたね)
- 改善するまではおやつなどの間食も一切あげずに食事だけで様子をみます。
- 食事が進まない場合でも15-20分経ったらフードを片付けてしまいます。
- ** この「絶食から始める」というのは消化系を休ませるためにアレルギーの改善には非常に有効であると、PPCの相談役のホメオパシーのドクターも推奨されています。
ほとんどの皮膚条件は、食事の完全な変化によく反応します |
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サプリメントはアレルギーのペットには必要不可欠です |
アレルギーを持つほとんどのペットは消化機能に問題を起こしているため、 食品からの栄養素をうまく消化吸収するためのヘルプが必要です。
- 消化酵素、リンゴ酢、苦味のあるハーブ、アシドフィルス菌などは消化をうまく助けてくれます。
- ビタミンの吸収などもうまくいっていないケースが多いため、フードレベルのマルチビタミンを与えることも大変必要なことです。
- ビタミンCとEはやや余分に与え、獣医さんでの血液検査結果を元に必要と指摘されたサプリメントと併せてバランスのとれたミネラル類の補給、そしてやや多めの亜鉛の補給が重要です。
- EFA(必須脂肪酸)の補給も重要です。これはアボガド、脂肪ののった魚などの摂取で補えます。
- EFAサプリメントに加えて、少量のボレジの種から採取したオイル、月見草オイル、フラックスシードオイル、オリーブオイル、コッドリバーオイルなどをかわるがわるローテーションを組んで与えることによって、コートのコンディションはかなり改善されます。これは消化酵素やその他のサプリメントを一緒に与えるというのが原則で、もしもこれらのオイルをうまく消化できない状態のまま与えると皮膚やコートは脂っぽい感じになってしまいます。
- 抗酸化物質はアレルギーとは切っても切れないほど重要です。新鮮なニンジンや野菜類はビタミンA、C、E、ミネラル、リポ酸などの補給にとても役立ちます。
- 合成ビタミンの使用は避け、ナチュラルソースの品質の高いマルチビタミンやミネラルを選んでください。(消化の良いリキッドやパウダー、カプセル入りのパウダーなどが良いと言えます。カプセルの場合は中身を出して、錠剤の形で市販されているものはよく砕いてすりつぶしてあげる事で消化吸収されやすくなります。)
- コートが光沢を失っている場合には、ケルプやその他の海草(昆布やわかめ、ひじきなどが摂りやすいですね)を与えることで改善が望めます。ケルプやその他の海草に含まれるミネラルは岩塩に含まれるのと同じくらい有効なミネラルを多く含んでいます。
- 液体のミネラルサプリメントはホットスポット(皮膚の赤くなった箇所)や、痒い場所、傷などに原液を塗布する使い方もあります。
- 岩塩(精製されていない塩)は、非常に有効な鉱物類を多く含みミネラルの宝庫です。微量をフードに加えたり、また1テーブルスプーンの岩塩を約2リットルの水またはハーブティに溶かしリンスのように皮膚に浸透させるとこによっても皮膚症状の改善に効果があります。もしも開放性の傷やじくじくした傷がある場合は1テーブルスプーンの岩塩を1カップの水またはハーブティに溶かして使用することもあります。(皮膚症状がひどいジャーマンシェパードのオーナーが試した結果、この濃い濃度の液でリンスした傷が1日で改善したという報告もあります)ただ、ちょっと傷には沁みそうですね。
- ビープロポリスのチンキやリキッド状のエキスもアレルギーの改善に有効です。体重450グラムごとに1ドロップの割合の量を1日2回、10日間続けて様子を見ます。その後、その半分の量を1日1回、2週間続けます。(60滴が1ティスプーンと数えて目安にします。)ビープロポリスのカプセルや錠剤もフードに加える形で与えて大丈夫です。ただその子の体重に合った量を必ず守ってあげてください。
- アップルサイダービネガー(リンゴ酢)は、犬、ネコともに皮膚に問題がある場合には推奨されます。犬の方がネコよりもその効果がはっきりと現れやすいと報告されています。アップルサイダービネガーは、単に皮膚症状の改善というだけではなく、その他全ての湿疹に似た症状の改善にも役立ちます。その大きな理由は、アップルサイダービネガーの消化機能を助ける働きによります。
以下はハーバルセラピー(ハーブを使った治療)の見解です。 一般的な効用はハーブデータ・商品ページのハーブの説明を参考にして下さいね。
ハーブ |
スキンアレルギーへの効用と使い方 |
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以下はアロマセラピー(エッセンシャルオイルを使った治療)の見解です。 一般的な効用はハーブデータ・商品ページのハーブの説明を参考にして下さいね。
ハーブ |
スキンアレルギーへの効用と使い方 |
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今回のショーでもいろいろなフードメーカーやトリーツメーカー、
サプリメントのメーカーと話をしてきました。
ここのところ頭の中は「アレルギー」でいっぱいでしたので、
そういった部分での話についての質問をしながら各社の見解を聞いてみました。
確かに一般的にアレルゲンとなり易いものはいろいろと言われていますが、
それが全てのアレルギーの子のアレルゲンではなく、
アレルゲンはその子、その子によって違うのだ、ということも再認識した上で
食事やサプリメント、ケア商品を選ぶべきだと感じました。
アレルギーの子が以前は反応したものがしなくなった、という報告からもわかるように
身体の状態によっても変わっていきますね。
自然治癒力、免疫力を強化して、アレルゲンを克服できれば一番だと感じました。
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Oct.2002
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