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  5. お野菜や果物をあげよう!驚く効果も!!
 2月 15, 2021  PawPawお勉強室  * 食材について・選び方,  * 食事の基礎知識, * 栄養素のこと

 
  スマホでは横にして見て頂くと読みやすいです 
 
 お野菜や果物をあげよう!
 
暦の上では立春を過ぎて、梅の花もほころび始め
関東地方では過去最早で春一番が吹きましたね。
みんな元気に過ごしていますか?
 
春に向かって少しずつ少しずつ季節の変化が出てくるこの季節。
土の中ではお日様の暖かさを感じながら地上に出る準備をしている新芽たち。
お散歩道ではもうすでに、そんな春の息吹を感じてる子も多いかな?
 
今月のお勉強室はそんな大地の恵み、「お野菜と果物」についてです。
 
わんこは肉食だから!とお肉ばかり食べてる子はいませんか?
ドライフードに更にお肉だけをトッピングしてもらっていませんか?
ご飯に混ぜたお野菜や果物は消化できる形ですか?
 
ここではお野菜や果物のわんこへの有益性と
あげるときのポイントなどを取り上げます。
食物繊維が善玉菌に栄養を与えると起こるすごい効果も!
この効果を再確認したら今すぐにでもお野菜と果物をあげたくなっちゃいますよ!
 
大地の恵みをいっぱい身体に取り入れて
みんな元気いっぱいに過ごそうね~!
 
 
 
 
  わんこにお野菜や果物が必要な理由
 
わんこたちは本来肉食ですが、野生では野菜や果物も食べてきました。
肉食動物は草食動物の「消化管」も一緒に食べることによって
野菜や果物(野生では草や木の実)を摂っています。
 
以下は、お野菜や果物がわんこにどのように有益であるかの理由です。
 
 
 
 
  身体をアルカリ性に保ちます 
 
肉食中心の食事は酸性度が高くなりがちですが、
お野菜や果物は血液をアルカリ性にし、
身体のバランスを取るのに役立ちます。
 
身体が酸性に傾き過ぎると、炎症が起こりやすくなり、
炎症が日常的に続くと、慢性疾患の原因となります。
 
また、心臓、腎臓、肝臓、膵臓、胆のうなどの臓器やホルモン系は
身体がアルカリ性の環境の時に、より活動が活性化します。
 
酸性の肉食にアルカリ性のお野菜や果物を加えることによって
身体のバランスが整い、臓器が活発に働き、
炎症が起きにくく病気になりにくい体内環境になります。
 
特にアルカリ度の強いお野菜や果物は
パセリ・セロリ・クレソン・アルファルファスプラウト・アスパラガス・
レタス・ブロッコリー・カリフラワー・ジンジャー・ガーリック・海藻・
バナナ・リンゴ・レモン・スイカ・キーウィ・マンゴ・メロン・パイナップル・
パッションフルーツ・パパイア・リンゴ・バナナ・グレープフルーツ・ピーチなどです。
 
またカイエンペッパー・ガーリック・ローズマリー・ベイジル・
マジョーラム・ディル・セージ・タラゴン・タイム・
コリアンダーなどのハーブ類も有益なアルカリ性食品です。
 
酸性食品とアルカリ性食品に関しては「食事とpHバランス」もチェックしてね!
 
 
 
 
 
  お野菜や果物はバランスフード 
 
お野菜や果物のイメージって、まず食物繊維、ビタミンとミネラルいっぱい!ですね。
実はお野菜や果物にはタンパク質、脂質、炭水化物も豊富に含まれます。
これが草食動物たちにとって草食が完全なバランス栄養食である理由です。
 
豆類以外のお野菜や果物にタンパク質って意外ですが
アミノ酸としてお野菜やフルーツにも含まれています。
 
お勉強室の「タンパク質とアミノ酸」では病気によって不足するアミノ酸と
各アミノ酸が何に含まれているかを挙げていますのでご参考になさってくださいね。
 
 
 
 
 
   健康的な水分補給
 
ドライフードを食べている子は水分不足になりがちですし、
手作り食であってもお水をあまり飲まない子も同じです。
 
以前に毎年の血液検査でBUNがやや高いことを指摘された際に
ドクターからこの程度の数値は「軽い脱水」でも示す値であり、
病院受診するので緊張して喉が乾いてる子には多いよと言われたことがあります。
積極的にお水を飲まない子は軽い脱水状態にあるのも正常な状態という意味です。
 
そういった事から「ご褒美」や「おやつ」はできるだけ水分のあるものがお勧め。
我が家のCoCoっちのご褒美は水分の多いお野菜や果物をあげるようにしています。
 
わんこに推奨される水分の多いお野菜や果物としては
ブロッコリー・芽キャベツ・きゅうり・レタス・スイカなどでその85%(または以上)が水分です。
 
 
 
 
   ビタミン&ミネラルの宝庫
 
お野菜や果物にビタミン、ミネラルが豊富なことは良く知られていますので、
ここではポイントだけに触れておきます。
 
お野菜や果物で摂れるビタミンとして不足しがちなものは
ビタミンB1とビタミンB12です。
なので、これらのビタミンはレバーや卵で補ってあげてください。
 
ビタミンCはわんこは自分で作り出せるといわれますが、
ストレスや加齢などの要因によってその生産量が落ちますので
ビタミンCを豊富に含むお野菜や果物をあげることはとても良いことです。
 
濃い色の葉物野菜ほどカルシウム・マグネシウム・カリウムが豊富です。
また海藻やアルファルファもミネラルをたくさん含む良い食材です。
 
昔CoCoっちを迎えたばかりの頃、どういった食事で育てるか考えて
本格的な(BARFダイエット)に移行するまでの間、
粉末昆布とアルファルファパウダーをあげていたことがあります。
 
海藻は海のミネラル分をたっぷり含んでいますし、
アルファルファは地中深く根を下ろすことで大地のミネラルを多く含んでいます。
 
これは先住犬のチュ~ちゃんの過熱手作り食にも加えていたお勧め食材ですが、
海藻は汚染されていない海の産地であるかどうかが選ぶ時のポイント。
アルファルファは家畜の餌になるので大量生産が必要なために
遺伝子組み換え(GMO)のものが多いのでオーガニックのものが無難です。
 
 
 
 
   大事な栄養素!ファイトニュートリエント
 
ファイトニュートリエントは植物栄養素のことでファイトケミカルとも呼ばれる
植物のみに含まれる栄養素や化学物質の総称です。
そしてこれが私がCoCoっちに野菜や果物をあげてる1番の理由です。
 
トマトの赤色のリコピン・コーンの黄色のルテイン・ニンジンのオレンジのカロチン・
ブルーベリーの青色のアントシアニンなどの色素もフィトケミカルで
強い抗酸化力を持つのが特徴です。
 
特にブロッコリーに含まれるスルフォラファンや
ケールに含まれるポリフェノール、カロチノイド、グルコシノレートには
強力な抗酸化作用、抗がん作用や心血管系保護作用があります。
もちろんCoCoっちご飯の常連メンバーお野菜たちです。
 
多くの病気や老化の原因となるものの一つにフリーラジカルがあります。
これらの抗酸化物質は身体の中でフリーラジカルが増殖、蓄積するのを抑え
老化による細胞の変性防止や臓器や血管のサビを取ってくれます。
 
ファイトケミカルは水に溶けだすことで失われることも多いので
できれば生で、過熱する際は短時間か、煮汁ごとあげるかしてください。
また、細かく砕くことで吸収率が高まります。
CoCoっちご飯のベースに生でピューレにしてあげてるのはこんな理由もあります。
 
 
 
 
 
   消化をサポート
 
お野菜や果物には消化を助ける消化酵素が含まれます。
例えばパイナップルにはタンパク質分解酵素ブルメラン・
パパイアにもタンパク質分解酵素パパインなどが含まれます。
どちらの果物由来酵素もPaw' A.G.E.に含まれています。
 
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消化を助ける酵素は果物だけでなくお野菜にも含まれ、
特にアスパラガス・トマト・ホウレンソウに多く含まれます。
これらの酵素は犬の強い胃酸に負けることなく腸に届き、
腸の健康を保つことで免疫力アップ、変性防止、健康アップに役立ちます。
 
 
 
 
   食物繊維が腸の健康維持
 
お野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれます。
 
腸内細菌(バクテリア)は主に結腸に住んでいます。
そして善玉菌たちの大好物は食物繊維です。
 
食物繊維の中でも「水溶性食物繊維」は水と結合して塊になり
結腸に届いた段階で善玉菌たちの餌になります。
 
この水溶性食物繊維には、果物に含まれるペクチン・
キノコ類に含まれるベータグルカン・クロレラや海藻・
メチルセルロースなどがあります。
これらが水と結合して塊となったものが善玉菌たちの元気玉となります。
 
食物繊維は結腸に届いた段階で、バクテリアによって分解され発酵し、
短鎖脂肪酸(SCFA=Short Chain Fatty Acid)という有益物質となります。
 
この短鎖脂肪酸(SCFA)は腸の健康の全てに関わっているといっても過言ではありません。
 
その働きはまず、より多くの善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を阻止します。
腸内の保護粘膜層の形成を助け、腸の内膜の細胞を互いに密着させることで
腸の漏れを防ぎます。(蛋白漏出性腸炎の予防に役立ちます)
 
SCFAは血糖の値を下げて、代謝性疾患や肥満を予防します。
栄養素、特にカルシウム、マグネシウム、鉄などの吸収を助けます。
 
SCFAの中でも特に酪酸(butyrate)は免疫系に重要なT細胞を構築して
炎症性腸炎などの慢性的な炎症を押さえる働きがあります。
また同時に食物アレルゲンへの過剰反応を抑えます。
 
そして、この短鎖脂肪酸の副産物が「うんち」となって
身体にとっての不要なものを包み込んで身体の外に出してくれます。
これらのプロセスを改めて知ると善玉菌ってすごい!です。
善玉菌の餌となって応援する食物繊維を食べることの大切さを改めて感じます。
 
 
 
 
   ガンのリスクが下がった研究報告
 
スコッティッシュテリアと膀胱がんの関係性についての研究報告では
彼らの食事とサプリメントによる調査結果から
濃い色の葉物野菜、黄色やオレンジなどの緑黄色野菜を食べた犬は
ガンのリスクが90%下がりました。
また、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜だけを食べた犬のリスクは
70%下がったと言われています。
 
 
 
 
   食事の10%はお野菜と果物をすりつぶして!
 
CoCoっちの食事を組み立てるときにお肉と骨、
野菜と果物などの割合から調べました。
 
 
CoCoっちの場合は食事の中のお野菜と果物の割合は約10-15%ですが、
朝のニンジンボール(IQボールにニンジンを入れています)やバナナ、
ご褒美のブロッコリーやピーマン、ズッキーニなどなどを入れると
けっこうな量を摂っています。
 
ただ、犬の場合、野菜をすりつぶすような歯の作りにはなっていないので
野菜や果物をお食事に加える場合はすりつぶしたりピューレにしてあげてください。
 
うちでのご褒美にあげているカットしただけのニンジンや
ズッキーニなどは大した栄養にはなっていませんが
噛むことで、脳や歯にいいかな?程度であげています。
 
 
 
 
今年の冬はマイアミも寒い日が多かったのですが
先週から暖かさが戻ってきました。
お日様の日照時間も少しずつ伸びてお散歩もちょっとのんびりです。
 
春に向かうこの季節は、寒かったり、暖かかったり、ですが、
冬の寒さで縮こまった身体を思いっきりストレッチして
みんな春を探しに元気にお散歩を楽しんでいてね!
 
Feb.2021
 
 
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