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わんこと心臓病・絶対に進行阻止したい!!
シニアさんになると心臓に問題を抱えるわんこが増えますね。
犬種的な問題も関係しますし、遺伝的な要素が最も大きいと言われます。
我が家のCoCoっちも心臓病を指摘されて2年。
去年の暮れからお咳が増えて、お薬が開始になりました。
今年の健康診断では心臓以外には全く問題なしでしたが
それでも心臓は少しずつ進行していて、とてもショックでした。
なんとかこれ以上の進行を阻止したい!
毎日の積み重ねの大切さを知っているからこそ
食事にも気を使ってきたのですが・・・
なので、今まで以上に気を付けてあげなくては!!と
今回は心臓病の食事の「再考」をします。
同じ心臓病で苦しんでいる子たちのお役に立てますように!
みんな一緒に頑張って進行阻止しようね!
心臓病の食事のポイント
塩化ナトリウム(Nacl)の制限!
塩化ナトリウム(Nacl)はナトリウム(Na)とクロール(Cl)の化合物です。
本来、塩は海水(シーソルト)や岩(岩塩)から採られたものでミネラル分を含みますが、
現在食塩として出回っているものは塩化ナトリウムで、これは化合物であり、
コマーシャルフードに含まれている塩分がこれにあたります。
手作り食に塩分を加えたものをあげている方はいらっしゃらないと思いますが
市販フードには嗜好を良くするために塩化ナトリウムが加えられています。
フードの「ナトリウム(Na)」としてフードに含まれる含有量をチェックしてくださいね。
また、ナトリウムと共に水分保持や浸透圧調整にかかわる「クロール(Cl)」も
心臓病の子は排泄が上手にできなくなると言われます。
そういった意味からナトリウムとクロールの2つは要チェック、要制限です。
我が家のCoCoっちの場合、チキンのオメガ6過剰を打ち消す目的と
心臓に良い食材としてサーディンをあげていますが
普通のサーディン缶は塩分を多く含んでいますので塩分なしのものを選んでいます。
もしも同じくEPAの補充目的でサーディンなどの青み魚の缶詰をあげてる場合は
塩分の加えられていないものを選んでくださいね。
本当は生のサーディンを使いたいのですが
残念ながらマイアミでは無理なので缶詰をあげています。
日本ではイワシやアジ、サバなど、新鮮な青み魚が手に入ればそちらの方がお勧めです。
L-カルニチンの追加
L-カルニチンとはリジンとメチオニンの2つのアミノ酸から
体内で合成される微量成分で、その合成は加齢とともに減少します。
L-カルニチンは脂肪酸を燃焼させる役割のミトコンドリアに運び
エネルギーにする働きをするアミノ酸の一種です。
脂肪の代謝に大きくかかわっている物質で余分な脂肪を燃やしてくれるので
太りにくい身体を維持できます。
L-カルニチンは体内では心筋や骨格筋に多く存在しています。
拡張型心筋症などでは、このL-カルニチンの欠乏しているケースが多く、
心臓病のキーとなる栄養素と言われています。
L-カルニチンはアミノ酸の一種で、
食事から摂取する場合、赤みの肉などに多く含まれます。
今まで骨も肉と一緒にあげたいという理由で
CoCoっちが噛み砕ける大きさや太さの骨であることと
オーガニックのものが手に入りやすいという理由でチキンを選んでいましたが
今は時々トッピングで赤みのお肉もあげるようにしました。
(サプリでも摂っていますが食事にも追加)
CoCoっちの心臓専門医は以下の量を推奨しています。
体重1キロあたり50mgを1日3回 (1日量として150mg)
CoCoっちの体重2.5キロの場合は、125mgを1日3回 (1日量375mg)
カーディオヘルス1カプセルに250mg含有ですので、追加で125mgあげています。
今までCoCoっちはカーディオヘルスを1日1/2カプセルあげていましたが
1カプセル中にLカルニチンが250mg入っていますので
現在は1日1カプセルをあげるようにしています。
カーディオヘルス1カプセルに含まれるL-カルニチン量は250mgです。
タウリンの追加
タウリンは心臓・肺・肝臓・脳・骨髄などのさまざまな臓器や
組織に広く含まれている物質です。
ここ数年、タウリン不足による拡張型心筋症が増加しています。
こちらではペット業界のニュースで去年からたびたびこのニュースが取り上げられ、
コマーシャルフードの内容との関連性を唱える意見も多い中、
決定的な断定はされていない状況です。
市販のフードの中身との関係性は別としても
「タウリン不足」が心臓病の原因になりうるというのは事実です。
手作り食であったとしても「内臓肉」もしっかりあげる。
これ、とても大切です!
特にタウリンを多く含む内臓肉を加えてあげるのは良いチョイスです。
内臓以外には、お肉の血合い部分にも多く含まれます。
それでも他の要因で心臓病を発症してしまったら
タウリンをサプリであげることで、進行阻止に役立ちます。
CoCoっちの心臓専門医は以下の量を推奨しています。
125mgを1日2回 (1日量として250mg)
カーディオヘルス1カプセルに250mg含有ですので、これは足りていますが、
タウリンは過剰になったものはおしっこで出てしまいますので
1日75mg-100mg程度を足してあげています。
カーディオヘルス1カプセルに含まれるタウリン量は250mgです。
CoQ10の追加
CoQ10は心臓の筋肉に特に多く含まれる物質で、
細胞内のミトコンドリアに存在し、ATPというエネルギー産生に不可欠な
強力な抗酸化力を持つ補酵素です。
CoQ10は心臓の収縮力をサポートしますが、
心臓病の子のCoQ10量は低下するため、より多くを必要とします。
CoQ10は若い年齢の時は身体の中で作られますが、
早い時期に(シニアになる前、パピーからアダルト期に)心臓病を指摘された場合、
CoQ10レベルが低い場合が多くあります。その場合は、以下の量が推奨されています。
小型犬・ネコ 50mg/day
中型犬 100mg/day
大型犬 150mg/day
CoCoっちの心臓専門医は以下の量を推奨しています。
CoCoっちの体重2.5キロに対しCoQ10を1日25mg-50mg
カーディオヘルス1カプセルに20mg含有ですので追加で30mgあげています。
カーディオヘルス1カプセルに含まれるCoQ10量は20mgです。
CoQ10 1カプセルは10mgです。
EPAとDHA(オメガ3脂肪酸)の追加
上記に加え、EPAとDHAを追加します。
オメガ3脂肪酸は冠動脈疾患や心不全のリスクを下げます。
CoCoっちの心臓専門医は以下の量を推奨しています。
CoCoっちの体重2.5キロに対し100mgのEPAと70mgのDHA(Dr.Carpenter)
CoCoっちの体重2.5キロに対し50-75mgのEPA(Dr.Rupp)
2人の心臓専門医の指示は微妙に違うのですが
カーディオヘルス1カプセルにはEPAが25mg含まれていますので
7月の受診まではKrill oilを追加で1カプセルあげていました。(EPA80mg、DHA40mg)
これは現在は倍量に増やしました。(EPA160mg、DHA80mgですが
カプセルから絞り出すため1/7くらいロスが出ます)
フィッシュオイルやサーモンオイルではなく
フィッシュオイルやサーモンオイルではなく
クリルオイル(オキアミオイル)をあげている理由は
大型の回遊魚は水銀汚染のリスクがあるからという理由です。
カーディオヘルス1カプセルに含まれるEPA量は25mgです。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合に注意!
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合は非常に重要で
オメガ6脂肪酸が割合よりも過度に多いと炎症反応を起こしやすくなります。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合からすると
チキンよりもターキーを選ぶべきなのですが、骨が大きくて砕けない。
ダックはオーガニックのものが手に入らない。
そういった理由でうちではオメガ6脂肪酸の割合が多いチキンの脂肪を取り除き
オメガ3脂肪酸の多いサーディンを加え、更にKrill oilを加えています。
ベースの生食をお休みして卵の日にはオメガ3強化卵を選ぶようにしています。
チキン中心になっている子はこういった部分に気を付けてあげて下さいね。
リン(P)を制限または血液検査の動向に注意
心臓病と腎臓病は密接に関係します。
お薬を飲むレベルの心臓病のある子は腎機能にも注意をしてみてあげてください。
腎臓病のある子にはリンの制限は大切なポイントとなりますので
心臓病の進行により、リンの多い食べ物を避けて置いた方が良いかも知れません。
リンと言うと肉や魚などのたんぱく質に多いという認識ですが
肉よりも魚、魚よりも納豆などの豆類、それより多いのがお豆腐、
それよりも多い食品は意外にもヨーグルトやチーズです。
カリウムとマグネシウムとセレニウムの値に注意
心臓病になると、血中のカリウムの値が不安定になりがちです。
また、心臓病の薬によっては低カリウム血症や低マグネシウム血症が起こる場合がありますので、
それらの血液検査の数値にも注意が必要です。
またセレニウムの欠乏は心筋症や不整脈、心筋壊死などの原因となりますので
微量ミネラルですが大切な栄養素です。
ACEブロッカーでは低カリウム血症が副作用の一つとしてあげられているので
バナナやポテトなどカリウムを含み、安全な食材で補給してあげます。
その昔、先住犬のチュ~ちゃんが心臓病になった時に心臓専門医からバナナを勧められたのですが、
それまで17年も口にしたことのない食材だったために食べてくれませんでした。
なので、同じ心臓病のリスクのある犬種のマルチーズのCoCoっちには
バナナ大好きになるようにパピーの頃から食べる癖を付けてあげました。
カーディオヘルス1カプセルに含まれるカリウム量は0.1mg、
マグネシウムは0.5mg、セレニウムは0.007mgです。
今回は大きなポイントを再考してみましたが、
心臓に良い食材は「わんこと心臓病」や「症状別食材」でも取り上げています。
また「心臓のツボマッサージ」もご参考になさってくださいね。
CoCoっちも頑張って進行阻止するよ!
みんなも頑張って進行阻止して、元気に過ごそうね!
そろそろ本格的に蒸し暑い季節になってきましたね。
マイアミも夕方になってもまだまだ暑い!!
お散歩の時間は道が完全に冷めてから・・・です。
これからの暑い季節、シニアさんはくれぐれも無理をしないでね。
まったり、のんびり過ごしましょう。
今月の23日にはネオワイズ彗星が地球に最も接近するとか!
肉眼でも見えるほど明るいらしいので空を見上げて楽しみましょう。
わんこたちのお目目にも見えるといいな・・・
コロナでまだまだ落ち着かない日々ではありますが
みんな元気に安全に幸せに過ごしていてね!
Jul.2020
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