タウリンは心臓・肺・肝臓・脳・骨髄・網膜などのさまざまな臓器や
組織に広く含まれている物質です。
そのため、細胞保護のために細胞を正常な状態に戻そうとする修繕作用があり、
血圧が上がれば交感神経を抑制して下げようとし、
心臓や肝臓などの臓器機能が鈍ればそれを改善しようとして働きます。
(食事でタウリンを摂取する場合、生肉、特に心臓に豊富に含まれていますが、
調理することによって多くが失われます。)
僧帽弁閉鎖不全のあるCoCoっちの心臓専門医から
日々の栄養素として、追加するように指示をされているものなので
できるだけ良いものを探し、商品化することにしました。
L-タウリンは心臓サポートサプリのカーディオヘルスにも入っている栄養素で
必要量は網羅されていますが、身体に溜まらず代謝されるアミノ酸であるのと
CoCoっちの場合は短期間で進行したので、追加であげています。
心臓病へのL-タウリンの有効性は「心臓病の食事・再考」で取り上げています。
また、てんかん発作を起こす子にもL-タウリンをお勧めさせて頂いています。
その理由は・・・(以下、L-タウリンをタウリンと記しています)
てんかん発作を起こすネコの脳内にタウリン不足が確認されていて、
これは犬にも同様のことが言われています。
タウリンは、脳の電気的活動に関与していると言われるアミノ酸で、
お母さんの身体の中でタウリンは赤ちゃんの脳や目など神経の発達に重要な物質です。
タウリンは神経の高ぶりを抑える働きを持ち、ストレスや運動時に高まる興奮状態を抑え、
脳や脊髄で精神を安定させる抑制性の神経伝達物質であるGABAと同様の働きをします。
またてんかん発作の原因となる低ナトリウム血症、
けいれん発作によって引き起こされる高ナトリウム血症に対して
タウリンは神経細胞やシナプスの膜を通るカルシウムイオンを調節し、
過剰時に引き起こされる神経興奮状態を鎮める働きをします。
「わんことてんかん」そして今月のお勉強室の「てんかん発作に効果の栄養素考察」も
併せてご参考になさって下さいね。
心臓病の子の場合は単体であげるよりも総合体であげる方が効果が得られますので
カーディオヘルスとの併用という形であげることをお勧めします。
PawPawClubのタウリンは何にこだわっているの?
PawPawClubのタウリンは「L-タウリン」で「フリーフォーム」です。
アミノ酸には、L型とD型があり、通常自然界に存在するのがL型です。
D型は一般的には化学合成でできたものです。
PawPawClubのタウリンはL型の「L-タウリン」です。
フリーフォームアミノ酸とは「遊離型アミノ酸」という意味で、
単体で既に消化されやすい形になっているため、
摂取後15分以内に身体に素早く吸収される形のアミノ酸のことです。
例えば・・・お肉や卵などのタンパク質を食べた場合、
それらのタンパク質は身体の中で胃や腸で分解されて
アミノ酸の集合体が1個1個に切り離された状態の「遊離型アミノ酸」
=フリーフォームアミノ酸 FFAA(Free From Amino Acid)に変わります。
タンパク質はこの「遊離型アミノ酸」の形になってはじめて腸から吸収されるのです。
このことは、タンパク質を摂取しても胃酸の分泌が減ってきて
消化酵素が充分に働かないシニアの子たちや、
IBDなどの病気で腸に問題がある子などの場合、
せっかく摂取したタンパク質がきちんと遊離型に分解されないため、
腸からきちんと吸収されないとともに、未分化タンパク質として腸内にとどまり
悪玉菌を増やしたり、いろいろな病気の素となってしまうのです。
PawPawClubのタウリンは
「自然由来のもので、消化管に負担なく速やかに吸収される形のもの」です。
* ラベルのActive Ingredients per serving の部分に1000mgと記載されているのは
大人の量(2カプセル)がper servingとなるので、2カプセルの量を指しています。
多く摂り過ぎた場合は腎臓から尿中へ速やかに排泄されますので、
必要以上のタウリンが体内に蓄積することはありません。
わんこやにゃんこの体重によって以下の表をご参考になり、正しい量をあげてくださいね。
アミノ酸は胃が空っぽの状態に最も吸収率が高くなりますので、
タウリンは空腹時に投与するのが最適です。
空腹時にそのまま与えるか、それでもあげにくい場合は毎日のフードに混ぜてあげて下さい。
カプセルの中身はパウダーですので、うちでは中身を出してフードに振りかけてあげています。
最も効果的な与え方は、朝に1日量の半分を、夕方に1日量の半分をあげます。
食事が1日1回の場合でそのままは食べない子であれば1日1回でも大丈夫です。
拡張型心筋症(DCM)の犬に対するタウリン補給の推奨事項は、
体重が50ポンド(約22.6キロ)未満の犬の場合は12時間ごとに500 mg、
体重が50ポンドを超える犬の場合は12時間ごとに1,000mgです。
こちらのホリスティックの文献では1日2回、
小型犬に250 mg、中型犬に500 mg、大型犬に750mgを推奨されています。
PawPawClubでは、体重に合わせた以下の量を推奨されていただきます。
但し、病気や加齢で、身体がストレス下にある場合にはやや多めにあげても問題ありません。
過剰に摂取されたものは腎臓から尿中に速やかに排泄されますので
必要以上のタウリンが体内に蓄積することはありません。
1カプセルは500mgです
CoCoっち(体重2.5キロ)の心臓専門医は以下の量を推奨しています。
125mgを1日2回 (1日量として250mg)
カーディオヘルス1カプセルに250mg含有ですので、これは足りていますが、
タウリンは過剰になったものはおしっこで出てしまいますので
1日75mg-100mg程度を足してあげています。
* カーディオヘルス1カプセルに含まれるL-タウリン量は250mgです。
以下のお勉強室の記事でも併用に関して述べていますのでご参考になさって下さい。
心臓への働き
Lタウリンは特に心臓に多いタウリンで準必須アミノ酸に分類されています。
心臓の血液循環を良くして、心臓の収縮力を高めてくれる事で、
うっ血性の心不全の予防にも役立つと言われています。
タウリンはファイトな滋養強壮剤に入っているので有名ですが
これは私たちの体内のタウリンの約7割が筋肉に含まれているからなのです。
心臓も「心筋」という「筋肉」ですから、筋肉にファイト一発で元気になります。
抗酸化作用
タウリンは強い抗酸化作用があり、細胞をフリーラジカルから守るとともに
免疫強化作用があることでも知られています。
浸透圧の調整作用
筋肉内外でのカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムの
バランスをコントロールする働きもあり、
循環障害を改善しうっ血や息切れなどの改善に役立ちます。
肝機能の応援作用
肝細胞の働きを助けて胆汁の分泌を促進し、肝臓の全体的な働きを高めてくれることで、
コレステロールの代謝を良くして、血中コレステロールを下げて、
血栓や動脈硬化を防いでくれる働きもあります。
膵臓への作用
すい臓のインシュリンの分泌を促進させる作用も認められているので、
糖尿病予防にも良いアミノ酸とも言えます。
網膜への作用
目の網膜に含まれるアミノ酸の約半分はタウリンで構成されています。
網膜の中で光を受け止める細胞に多く含まれるので、
角膜の紫外線ダメージを修復する役目もあります。
シニアになって不足してくると夜になってお眼目がよく見えにくくなりますが、
そんな意味からも不足したくない栄養素と言えます。
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