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  5. ノミとダニの薬にFDAの警告!
 5月 2, 2019  PawPawClub, PawPawお勉強室   * ノミやダニ・蚊・虫よけ


 ノミやダニの飲み薬へのFDA警告!

09/20/2018にFDA(米国食品医薬品局)は
イソキサゾリン (isoxazoline)という成分を含む
(犬と猫の)ノミやダニの飲み薬に対し、
筋肉の震え、運動失調、発作などの
重篤な神経学的な副作用が出ると警告を出しました。

そして04/22/2019に、レボリューションプラスという
FDA認証商品を、その警告の対象商品に追加しました。


報告されている副作用としては、
震え、運動失調、嘔吐、下痢、食欲減少、発作、
無気力、肌のイガイガする不快感などです。

警告の対象となる商品は以下となります。
* 錠剤と書いていますがチュアブルタイプも含みます。
(いずれもFDAが承認している薬であるにもかかわらず!です)

犬用のブラベクト錠剤 Bravecto(fluralane)
犬と猫用のブラベクト錠剤 Bravecto(fluralane)
犬用のネクスガード錠剤 Nexgard (afoxalaner)
犬用のシンパリカ錠剤 Simparica (saralaner)

これらの薬剤に対しては、これまでに筋肉の振戦、運動失調、発作などの
有害な副作用が報告されています。

犬用のクレデリオ錠 Credelio (latilanar)
猫用のレボリューションプラス Revolution Plus
(selamectin and sarolaner 局所用溶液)

上記2つの商品は2018年にFDAの認証を受けました。
レボリューションプラスはフィラリア予防薬、耳ダニ予防薬、
消化管寄生虫予防薬の認証も受けているものです。

全ての犬や猫に症状が出るわけではありませんが、
「そういった可能性があるもの」ということを知っておいてください。

注意するべきワードは「イソキサゾリン」と覚えておいてくださいね。
 


 
 飼い主として知っておいた方が良い事

FDAは警告は出していても
イソキサゾリン系製剤はほとんどの犬や猫に対して安全で
かつ効果的な薬として認証しています。
この「ほとんどの」という部分が何パーセントなのか疑問ですが
わが子がその「ほとんど」に入らない場合を考えてみてください。

イソキサゾリン系製剤は、副作用として
筋肉の振戦、運動失調、一部の犬や猫の発作など、
神経学的な症状が出る可能性があるということを知っておいてください。

ほとんどの場合はそういった症状が出ていないとされていますが、
発作は、それまで既往に神経学的なものがない場合でも発生する場合があります。
これはつまり、「神経発作のトリガーになりえるもの」という事です。



 
 これらの薬の体内で働く仕組みとイソキサゾリン系製剤の怖さ!

まずはノミダニ予防&駆除薬が働く仕組みです。

まず与えられた薬剤は口から投与された後、
イソキサゾリンは血流にのって全身にまわります。
その後、この成分は身体の組織内で濃縮されます。
組織というのは皮膚も含まれます。

その後、ノミやダニが皮膚を噛んで血を吸ったときに
この濃縮されたイソキサゾリンが血液とともに彼らの体内に入り、
ノミやダニはこの毒素によって麻痺して死ぬというのが仕組みです。

イソキサゾリンは非競合GABA(ガンマ-アミノ酪酸)受容体拮抗薬です。
これはノミやダニの体内で塩化物チャネルに結合するという事を意味します。
この反応で神経細胞のシグナルの伝達がブロックされてしまうので、
ノミやダニは麻痺を起こして死んでしまうのです。

このことはつまり、犬や猫にとっても
ノミやダニを殺すことと同様の神経学的な問題を引き起こす
「可能性がある」ということです。

ノミやダニに対して即効性があるものであっても
犬や猫に同じ速度で害があるわけではないという意見もあります。
それはそれで正しいのかもしれません。

それでも少しずつの「毒物」を長期に渡って身体に注ぎ続けるという事が
何を意味するか、答えは明白です。

この化学物質は全身にまわり、凝縮した状態で細胞に留まり
ノミやダニが吸血した時に備えるのです。
細胞内に常に殺虫剤を蓄えている状態・・・ということです。



 
 ラベルや説明書をしっかり読んでください

FDAはイソキサゾリン系製剤の製造業者と協力して
この神経学的な症状を起こすという問題に対して
新しい注意書きをラベルに追記するように働きかけています。

なぜならイソキサゾリン系製剤の使用において、
神経学上の症状が一貫して見られたからです。
 
最近認証されたレボリューションプラスにおいては
イソキサゾリンが神経学的な症状を引き起こす可能性があるということを
強調したラベルになっています。
また、ネクスガードにおいても
FDAから要求された部分をラベルと説明書に追記しています。

今は選ぶ前にネットで情報が集められる時代です。
なので、どうか使用する前に、詳しい情報をきちんと知ってください。




 
 FDAからの報告と飼い主ができること

以下はFDAの報告レポートです。

FDAはこれらの薬剤の認証の前に研究データを慎重に検討し
大部分の動物に対して安全で効果的と判断した結果、認証します。

FDAは認証の前にブラベクト(Bravecto)、
ブラベクトトロピカル(Bravecto Tropical)、クレデリオ(Credelio)、
ネクスガード(Nexgard)、シンパリカ(Simparica)、
レボリューションプラス(Revolution Plus)に関する研究やデータを
慎重に検討し、安全性と有効性を確認しました。

その上で、FDAはさらに獣医師に対して
獣医師は患者の病歴を再確認し、ペットの飼い主と相談して
イソキサゾリン系薬剤がそのペットに適しているかを判断するために
専門的トレーニングを行うべきとしています。

FDAの科学者は承認前に動物用医薬品を慎重に評価しますが
製品がはるかに多くの数で使用された場合、
マーケティング後に新しい情報が現れる可能性があります。
そのため、FDAは認証後の3年間は有害事象の報告に
特に注意を払い、発生する可能性のある安全情報を探します。

FDAはまた、公衆や獣医師から受け取った有害事象報告、
他の公的に入手可能な情報(研究報告や科学論文など)、
および動物用医薬品スポンサーからの必須報告を監視します。

薬品スポンサー(医薬品を販売する権利を持つ会社)は
予想外の有害報告があった場合、15日以内に報告する義務があります。

さらに実験室試験、体外試験、臨床試験の報告を
認証を受けてから最初の2年間は2年ごとに提出、
その後は毎年提出義務があります。

FDAはこれらの製品の有害事象報告を引き続き監視し、
ペットの飼い主や獣医師に有害事象の報告を奨励しています。


・・・というのがFDAのレポートなのですが、
ここから感じられることは何でしょうか?

そこまで徹底して監視されているのなら安全
と、受け取る方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、私には「不確かな安全性」の浮彫りであり、
「そういったことが起こる可能性がある」という再確認でした。

事象報告がない場合も多くあります。
ちょっとした変化で済んでいた場合や
その事象の原因が限定できない場合があるからです。

そして報告された中の最もひどい現象は「死」という事実。
だったら「危険性のあるものは避ける」それにつきます。

飲み薬が危険性をはらんでいるならスポットタイプを使うという方!
スポットタイプや首輪になった製品も身体全体に拡がり、
皮脂腺から体内に取り込まれ、体内組織に凝縮しそこに留まります。

以下の記事もあわせて読んでみてくださいね。







 
 関連記事

以下は世間で取り上げられている被害報告の一部です。
FDAの警告などよりもはるかに心に響くかもしれません。

Does Bravecto kills dogs? (2019)

Rowan's Nexgard Story - Effect of Nexgard Flea and Tick

これはYouTubeで公開されたノミダニ薬ブラベクトとネクスガードの被害報告です。

最初のビデオの1:31あたりに表示される被害数に驚愕します。
どちらのビデオも涙がこみ上げ止まらず、激しい憤りに身体が震えました。

Dog owners blame popular flea medicine for pet's death (WSBTV 2017)

2017年にも既にこのような被害のニュースが取り上げられているにもかかわらず
それだけが原因と特定されることの証明が難しいという理由だけで
いまだに同じ商品が販売されていること自体が信じられません。

どうかどうかどうか、このような悲劇がこれ以上続きませんように・・・

可愛い子たちの命を守るのは飼い主さんの判断一つです。
どうかこの事実を多くの方に知っていただきたいです。




 
 食べ物でノミやダニの嫌う身体になろう!

きちんとしたバランスの取れた食事をし、
消化吸収がしっかりされて、免疫力を正常に保つこと
そして、予防接種や薬は最小限に抑えること。
これが元気な身体と免疫システムを保つベースです。
当たり前といえば、当たり前のことですが。


プラスこんなことでノミやダニが嫌う身体になるよ!のヒントです。


 ココナツオイル

ココナツオイルに含まれる「ラウリン酸」には
ノミを殺す作用と寄せ付けない作用があります。

ココナツオイルを手のひらで温めてコートに伸ばしてあげるか、
経口的には体重4.5キロあたり小さじ1/2を
1日2回食事に加えてあげます。


 ガーリック

ガーリックには犬にとって害虫を遠ざけるパワーがあります。

ガーリックを犬に与えてはいけないという意見もありますが
健康な犬に対して新鮮なガーリックは良い害虫除けとなります。

(猫には毒性となりますのであげられません。
また、ハインツ小体溶結性貧血のある場合には禁忌となります)

あげる量は体重4.5キロに対して1/4クローブ(子房)以下です。
我が家ではごくごく少量(小さじ1/10以下)を
オリーブオイルに混ぜて、ごくたまぁに食事に混ぜてあげます。


 リンゴ酢

リンゴ酢やその他の自然な酢は犬にも猫にも使えます。
飲み水1リットル弱(946ml=1クォート)に対して小さじ1杯を加えます。
我が家では食事をまとめて作るときに一緒に混ぜちゃいます。
また、酢と水を1:1に混ぜて、身体にスプレーすることも可能です。




 

そろそろフィラリアのお薬を、という季節。
ノミやダニのお薬も一緒にという飼い主さんも多いので
とにかくこの記事を先に読んでください!!の思いで
今回の記事を書かせて頂きました。

みんなどうか安全に、健康に。
そう、切に切に願っています。


ナチュラルで安全な虫よけインセクトシールドの欠品ごめんなさい!
現在、さらに良いものに!と改良中です。

voice1_insectshield.gif

7月にはリリースしたいと進めていますが、
それまでの間、どうしたら良いですかのご質問を頂きました。

お勧めできるのはラベンダーとティツリーで代用していただく方法です。
どちらにも虫よけ効果がありますし、殺菌効果もあります。
どちらもいろいろな使い方ができるオイルですので
インセクトシールドリリース後も楽しんで使って頂けると思います。

voice1_lavender.gif voice1_teatreeoil.gif

虫よけとしての使い方はスプレーボトル精製水50mlを入れて、
(浄化した水道水でも十分です)そこに精油を合計10滴ほど加えます。
5滴ずつでも良いですし、7滴と3滴でも良いですし、
お好きな香りにブレンドしてみてください。

ノミや蚊の多いシーズンになったら濃度を少しずつ上げて
様子を見ながら使ってみてくださいね。

PawPawClubのエッセンシャルオイル以外をお選び頂く際は
以下の事にご注意ください。
エッセンシャルオイルはその成分に効果がありますので
必ず「100%ピュアな本物」を選んでくださいね。
また、ラベンダーは「真正ラベンダー」以外は
ケトン類を多量に含むものもありますのでご注意ください。



 
 
 
  
5月ですね~!
新緑の香りが清々しい爽やかな風薫る季節!
 
マイアミはもうすっかり初夏!
気温もぐんぐん上がって暑い暑い!

今年のマイアミは例年よりもサンダーストームが多く
早めの雨季に入っちゃったかなぁ~って感じです。
雨の多いシーズンは木々たちが喜ぶ季節。
雨上がりの強い日差しに青々とした木々の緑が
キラキラ光ってとってもきれいな季節です。
 
雨上がりの道を新緑の香りを楽しみながら
「道が洗われてあんよが汚れないね、
雨上がりの匂いだね。空気もきれいで嬉しいね!」って
季節を一緒に楽しみながらCoCoっちとニコニコ歩く幸せ。
 
日本もこれから気温が上がってくる季節ですね。
この時期はしっかり食べて基礎体力をつけながら過ごしましょう。
毎日のお散歩もパワーウォークでね!


 

May.2019



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