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ノミやダニ、みんなどんな方法で予防してる?
ノミやダニの予防は外をお散歩する子ならみんなやっていることですね。 では、みんなどんな方法で予防していますか? ナチュラルな方法で予防している子もいれば 手軽なスポットタイプの化学薬品をまだ使っている子も多いのでは? ノミやダニのことは今までアレルギーの項目や皮膚病の項目でも触れてきましたが 今回は予防薬のこと、ノミやダニの性質などにも触れてみたいと思います。
可愛い我が子をノミやダニから守る最善の方法を理解するには 彼らのメカニズムを理解する必要があります。 彼らのホスト検出システムに引っかからなければノミやダニはホストを見つけられません。 身を守るには、まず敵のメカニズムを知ることです。 ノミやダニのホスト検出システムのメカニズム
- 匂い(嗅覚)
- 味覚 (味覚)
- 分子検出または非特定化学受容体 (化学センス)
- ホストのまわりの温度傾度を感じます。(サーモレセプション)
- 空気の動きを検出します。
- 湿気を認識します。 (ハイグロセプション)
- 光エネルギー を認識します。(光受容性)
ノミやダニにとって最も重要なホスト検出のメカニズムは「匂い」です。 彼らは本質的に検索し、狭い範囲で特定するように調整されている嗅覚受容ニューロンを持っています。 彼らの単純な嗅覚系は、彼らの足の最初の一組にあるおよそ20の触覚から成ります。 この単純な匂いの検出システムの感覚はそれが調整されているもの以外の何かを検出した場合には、 ノミやダニは、そのホストを無視します。 これは今日、市場に出回っている多くのノミやダニの忌避剤の前提です。 それらは環境下でホストを探しているノミやダニの匂いのセンサーをマスクします。 もしも製品がこのシステムにおいて有効である場合、ノミやダニは匂いを識別することも 味を感じることも彼らが探しているホストを識別することすらもできないので、 有効な香りに守られたあなたの犬を無視します。 ただ、その中でも問題となるのは、特に効果的な忌避剤の中には 強力な化学薬品を含むものが多くあるということです。 できる限り身体にリスクのない方法でこのメカニズムをシャットオフしましょう。
草むらとかに隠れててホストにジャンプ!寄生! (成虫の活動に適した温度は18℃-27℃、湿度75-80%)
↓ 寄生して10分も経たないうちに吸血を開始 ↓ 牝ノミはその後、3-4日の間に産卵 卵は表面がツルッとしているので、犬や猫の身体に留まらず 床や絨毯の上に落ちてしまう
↓ 卵は産卵されてから1-6日で孵化して幼虫になる (卵は犬や猫の身体の表面に留まらず絨毯などの上に落ちて 温度27℃前後、湿度50%前後の環境であれば1-6日で孵化)
↓ 1-2週間の間に2度の脱皮をして、その後、サナギとなる ↓ サナギは温度24-32℃、 湿度80%前後の条件が揃ってからう化 (サナギのままで越冬する場合もあります)
↓ う化してホストにピョ~~ン!吸血開始、1-2ヶ月生きる この表でわかるとおり、ノミは成虫の間は犬や猫の身体に留まり、 吸血と産卵を繰り返しますが、 卵からサナギまでは犬や猫の身体を離れてその周り(卵が落ちた場所とその周り)で 過ごしていることがわかります。 ノミの幼虫は家具の下など薄暗くて湿った環境、絨毯の上、 ソファーやクッション、ベッド(わんこのも人間用のも)、 部屋の角などと、わんこの行動範囲は特に念入りに掃除してくださいね。 そう、お部屋に潜んでいるのはダニばかりではないのです。 ね!お掃除徹底したいと思いますよね。
マダニは吸血すると体重の100倍くらいの血を吸うのでぱつんぱつんに膨らみます。 なので見つけるのは簡単なのですが、 無理に引っ張って取ると、カギ状になって食いついている口が皮膚の中に残ってしまいます。 なので見つけたら「潰さない」「安易に引っ張らない」に注意して お酢をたっぷり含ませたコットンを長く伸ばしてマダニの周りを囲み ジワジワとお酢がマダニの食いついている口の部分まで沁みるのを待ちます。 マダニの口あたりにお酢が沁みてゆくと、マダニは咥えている口を離して落ちます。
ダニやノミが引き起こす「痒い痒い」に対してはずっと以前のお勉強室の 「痒い痒いとアレルギー」で詳しく触れていますので、あわせてご参考になさってくださいね。 ここではかる~く復習の意味で「痒い痒いとアレルギー」の一部を転載しておきます。
原因 |
特徴と処置・注意点など |
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EPA (Environmental Protection Agency = アメリカ環境保護庁) は 犬や猫の首や背中に付けるタイプの”スポットオン化学農薬製品”についての報告を 2010年に発表しています。 これらは軽い皮膚刺激の症状から、発作、死に至ったケースまで含んでいて、 ペットオーナー、獣医師、その他の動物管理職によって報告されたその数は なんと44000ケースを超えていると報告されています。 この44000という数は、前年の28000から大きく増えているのです。 パーセンテージにしてなんと57%の増加率!そしてその中の600ケースが死に至ったケースです。 環境保護庁が2009年4月に受けたインシデントレポートを分析して2010年3月に発表された内容
- 最もひどい反応が出たのは、体重10-20パウンド(4.5-9.0キロ)の子たちです。
- ブリード別では、ミックス犬の報告が最多でしたが、チワワ、シーズー ミニチュア プードル、ポメラニアン、ダックスフント、マルチーズ、ヨークシャーテリア、ビションフリーゼなどが特に重症なリスクを伴ったケースであると報告されています。
- 化学物質のシフェノトリン(Cyphenothrin)とペルメトリン(Permethrin)を含む製品は小さい犬種では特に問題となります。シフェノトリンは獣医さんが扱う多くの(製薬会社の)スポット忌避剤に含まれています。
- ほとんどのケースは3歳未満の犬で起こり、このことは彼らにとって生まれて初めてのスポットオン薬使用時を含むことを意味します。
- 犬にも猫にも共通した有害反応は、主に、皮膚症状、消化器症状、神経症状でした。皮膚反応は具体的に赤くなったり、痒みが出たり、脱毛を起こしたり、痛みを伴ったり、ひどいケースとしては潰瘍形成が報告されています。これらは粗悪品に限らず有名なメーカーの商品(メジャーマーケットリーダーである商品)を含んでいます。
- 胃腸症状としては、嘔吐、下痢、唾液の過剰分泌などが報告されています。これらの症状を引き起こしたのは全米で100万箱(しかも大きな箱=12ヶ月分という意味だと思います)を売り上げた商品です。
- 神経症状としては、無気力、緊張、運動失調 (動きの問題)、震え、けいれん発作が報告されています。
- 猫は、犬用のスポットオン製品を使った場合及び犬用のスポットオン製品を使っている犬を介して間接的に接触した場合に特に重篤な症状や死亡した率が高かったと報告されています。
- スポット製品の中の不活性成分は、一般的に毒性に貢献すると結論づけられました。
- 投与量の範囲は、場合によっては幅が広すぎると考えられ、多くの製品ラベルは改善が必要と、FDA によって確認、判断されました。
- これら環境保護庁のコンパニオンアニマルのためのガイドラインはスポットオン製品の毒性を予測するのに十分です。
この調査の結果、2010年3月に、環境保護庁は、製品の現在のラベル警告が効果的(正確)でないと認めました。
状況を調整するために、代理店は、更新された警告(考えられる徴候のリスト、使用方法と投薬量のガイドラインのより良い指示、特定の成分に対する可能性の表示)を追記する方向で、 新しい標識の条件を要求しました。
それから60日の間、環境保護庁は、製品のラベルに記載されている推奨事項に対して、市民からコメントをとりました。 その約16ヵ月後の2011年9月30日に、環境保護庁は、 2011年の3月中旬から5月にかけて受けた一般のコメントへの回答文書を発表しました。 文書は一般から集まった1100以上のコメントに対して12の問題点がまとめられています。 例えば・・・ 問題点4として、「猫の死を引き起こす全ての製品の禁止を求める」に対しての回答: 環境保護庁の回答は猫に致命的なダメージとなる犬用スポットオン製品の禁止はしない。 但し、製品メーカーに対してそういったリスクを明記したラベルに変更するように働きかけている。 具体的には製造業者に対してラベルの改訂を要求する手紙を 6 ヶ月以内に提出する。 環境保護庁の手紙の日付は製造業者がラベル改訂を提出する期日を決定するであろう。 問題点9として、「成分(犬または猫が副作用を起こしうる成分)の毒性への警告を含む形で、 製品が農薬であるということをすべてのパッケージに置いて、 正確に、明確に表記されるよう、ラベルの表示の改訂を求める」に対しての回答も
環境保護庁の反応は、問題4への反応と、基本的に同一でした。これは即急な手立てを打つことを期待できない内容であるということです。 しかしながら一般の人々は、このようなリスクがあることも知らずに 簡単に当たり前のようにスポットオンタイプの化学農薬英品を使っています。 獣医さんで買うものイコール安全と考える人々が一般的というのも現実かもしれません。 月に1回付けるだけの簡単な化学農薬製品、こんなリスクを伴ってまで使いますか?
それがたとえどんな形であっても化学農薬製品には副作用があります。 使わないで済むならそれが一番、危険を避けて身体に優しい方法で対処しましょう。 - 安全なナチュラル成分だけで出来た虫除けを必要な時だけ使用する。
- シーダーオイル(ペットの健康のための製品としてのもの)
- フレッシュガーリック:体重によって適量をホリスティックな獣医師に確認してください。
- バランスの取れた食事:健康であればあるほどノミやダニたちにとっては寄生しにくい身体と言えます。生物学的に適切な食事は強い免疫システムをサポートします。
- お風呂とブラッシング:定期的なお風呂やブラッシングはノミやダニがいないか全身をチェックする良い機会です。
- 庭や室内がノミやダニの住みにくい環境であることを心がけてください。
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高原や山の中で放し飼い・・・とかの理由で どうしても強い化学農薬製品を使用しなくてはいけない場合は、 その中でできるだけ身体に受けるリスクを軽減してあげてください。 - 使用する量に注意してください。もしも体重がそのレベルの一番下の場合(例えば10キロから15キロの子用で、自分の子が10キロの体重だった場合)は、その下のレベルである5キロから10キロの子用を使うように、最低限の量で使用してください。
- 小型犬種は特にリスクが高いと報告されていますので、特に慎重に使用する必要があります。
- いかなる場合でも猫に犬用の化学農薬製品は使用しないでください。
- リスクの高い環境によりどうしてもやむおえない場合(例えばライム病が懸念される場所でのキャンプなど)のみ使用して、その後は継続使用しないでください。
- 初めて化学農薬製品を使った場合は特に慎重に症状や経過を注意深く観察してください。
- このような化学物質を使用した場合、肝臓はそれを浄化するように働きます。(薬が強ければ強いほど、肝臓にかかる負荷は大きくなります)肝臓の解毒作用を助けるという意味でミルクシッスルのサプリメントはとても有効です。
- ホリスティック獣医に毒性を軽減する方法を相談してください。
強い化学農薬を使わなくてもナチュラルな方法で予防は十分にできます。 現に我が家のチュ~ちゃんは10歳の頃から、CoCoっちは我が家に来てからずっと スポットオンの化学農薬製品を使ったことがありません。 もちろん毎日お散歩しますし、芝生も歩きますし、他の子にも触れます。 それでもノミもダニも付いていません。 PawPawClubが推奨するノミ・ダニ・蚊からのナチュラルなプロテクション Paw's Herbal Insect Shield 予防方法としてはお散歩前に全身にスプレーするだけ。 そして毎日のブラッシングで全身をチェックし、ノミやダニが付いていないことを確認します。 やることはそれだけです。 もちろんスポットタイプの化学農薬製品は簡単で、しかも強力です。 ブラッシング時の確認も不要かもしれません。 しかし、あまりにも健康に及ぼすリスクが大きいと私は思うのです。 15℃以上あれば活発な蚊・対処してる? 蚊もフィラリアの原因となりますの防ぐことが重要な虫ですね。 こんなことにちょっと気をつけてあげましょう。 - 澱んだ水のある場所には近づかないこと。蚊が大量発生している可能性があります。
- おうちの周り、お庭などにも水が溜まったままになっていないか注意してくださいね。
- 夏は早朝や夕方などのお散歩となりますが、その時間帯は蚊が最も多い時間。蚊よけは必須でお散歩してくださいね。
- 雨上がりに樹木の茂った公園などは蚊が大量発生している場合がありますので注意してください。
蚊のことに関しては 「きちんとフィラリア予防」 で詳しく取り上げていますので そちらをご参考になさってくださいね。
毎日のケアや環境整備でしっかりプロテクト! ノミやダニ、蚊などの害虫から徹底して身体を守るためには ベースとなる「免疫力もしっかりある元気な身体作り」が何より大切です。 - まず大切なのは、バランスの取れた食事です。ノミやダニは「弱ったホスト」により寄生しやすいことを忘れないでくださいね。
- 定期的にお風呂に入れて、全身をチェックしてあげてくださいね。
- 毎日のブラッシングやコーミングは万が一ノミやダニが付いた場合も早期発見につながります。増える前に見つける!これは地道なことですがとても重要なことです。
- おうちの中でも害虫が寄生しやすい環境をきれいに掃除してください。床だけでなくカーテンやソファ、クッションなど、ダニの好む場所を清潔に保ってください。
- お庭のあるお家はノミやダニが繁殖しないよう草を定期的に刈ったり、蚊が発生しないように水がぬかるんだ場所がないように注意してください。
- フィラリアチェックや寄生虫チェックは、毎年必ず受けてください。
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厳しい残暑の中でもふっとした時に吹く風に秋の気配を感じたり・・・ 暑い夏の間、なかなか思いっきりお散歩が楽しめなかった子たちには エネルギーが思いっきり発散できる季節が待ち遠しいこの頃。
すこぉしずつサンセットの時間が早くなってきて日が短くなって・・・もうすぐもうすぐ・・・小さい秋が少しずつ近づいていますよ! ノミやダニのセンサーをしっかりブロックして 野山を思いっきり駆け回りましょうね~! 今日もみんなが元気にニコニコ過ごしていますように・・・
Aug.2013
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