1. ホーム > 
  2. Blog > 
  3. PawPawClub > 
  4. PawPawお勉強室 > 
  5. イースト感染について
 7月 15, 2016  PawPawClub, PawPawお勉強室  病気のケア,  * 病気と家庭でできること

chuchu-from-kakomie.jpgイースト菌ってなに?

 

イースト菌は食品としては酵母と別の扱いですが
広い意味では酵母もイースト菌も同じ真菌類(カビ)です。

わんこのかゆいかゆいを引き起こす代表的な真菌類は
カンジダとマラセチアです。
 
わんこの皮膚や腸に常在菌(日和見菌)としているこの菌たちは
腸内環境が悪化して免疫力が低下したり、
ホルモンバランスが崩れたり(甲状腺ホルモン)、
高温多湿の環境で皮膚のpHバランスが崩れたりすると大量発生して、
痒みや炎症などの感染症を引き起こします。

これからの季節、湿気や気温だけでなく、
皮膚ダメージを起こす原因となる紫外線も強くなり
皮膚のプロテクトが弱まりますので充分に注意が必要です。

 

pop-line-middle.gif

 

iiko.gif イースト感染ってどんな症状が出るの?

 

皮膚がイースト感染を起こすと、
まず「イースト臭さ(カビ臭さ)」が起こります。
そして強い痒みを引き起こします。

アレルギー症状に似ていますが、これは「感染症」です。

この治療で強い抗生物質やステロイドを使われると
腸内環境を弱め、免疫力を低下させて
アトピーなどの原因となる場合が多いと言われます。

 

 わんこのイースト感染症

 特徴的な症状

 イースト感染が引き起こす病気


イースト臭(かび臭い匂い)・
湿疹・発疹・激しいかゆみ・
皮膚の変色・皮膚のベタつき
皮膚乾燥・フケ・
涙目・目のかゆみ・
鼻水・咳・脱毛・
下痢・便秘・消化不良
 
激しいかゆみを伴う膿皮症
外耳炎・膀胱炎・尿路感染・
腸炎・栄養失調・
関節炎・食物アレルギー

 

pop-line-middle.gif

 

iiko.gif  カンジダが増えてしまう1番の原因は腸内環境の悪化

 

腸内フローラにはプロバイオテックスと呼ばれるビフィズス菌や
アシドフィルス菌などの善玉菌たちと一緒に
カンジダも常在菌として一緒に住んでいて良いバランスを保っています。
このバランスが何らかの原因で崩れてしまい、カンジダが大量発生してしまいます。

以下はこの「腸内環境の悪化」を引き起こす原因です。
  

 要注意!こんな原因で増えてしまいます

 

炭水化物中心の食事

イーストの餌は糖分です。炭水化物中心の食事はイースト菌たちの大好物なので異常繁殖を助長する食事と言えます。わんこたちは消化しにくい穀類はそれだけで充分に腸内環境を悪化させる原因となっているにもかかわらず、更に糖に分解されてイースト菌を増殖させて腸内環境を悪化させる原因となります。

 

イーストアレルギー

アトピーやアレルギーの子に特に多いのですが、イーストにアレルギーを持っている子はとても多いです。食物アレルギーとしていろんなものにヒットする子も多いですが、そのもともとの原因となるのがイーストだったということも多いと言われます。(腸内環境を悪化させてトリガーとなるという意味)かゆいかゆいが出たら、まずイーストを含む食品は一切あげないでくださいね。

 

消化能力の低下
 
食べ物がしっかり消化していないと腸内の善玉菌が弱り、腸内環境が悪化します。きちんと消化されていることは体内の酵素がちゃんと働く上でもとても大切なことです。暑い季節は特に、消化系に負担にならないお食事をあげてくださいね。

 

抗生物質
 
よく皮膚病で抗生物質を飲んでいる子がいますが、抗生物質は確かに悪い菌を殺してくれますが、一緒に善玉菌も殺してしまいます。なので、腸内環境のためにはできるだけ飲まないほうが良いものです。どうしても抗生物質が必要な時は善玉菌を応援してあげるプロバイオテックスを一緒にあげてくださいね。

 

ステロイド
 
ステロイドは自己免疫力を低下させ、腸内環境を悪化させる原因となります。できれば使いたくないお薬です。

 

ノミ・ダニ薬
 
ノミやダニを予防する飲み薬で吐く、スポットタイプで体調を崩すなどの子が増えています。身体がしっかり拒否をしている証拠ですね。これらの「殺虫剤・薬品」は腸内環境を悪化させ、免疫力を低下させ、他の病気までも招き入れてしまう場合があります。スポットタイプの中にはにゃんこを飼っていると使用できない(にゃんこの命に関わる)というものまでありますのでどれだけ強いお薬なのかと驚きます。(詳しくはお勉強室の「ノミやダニの予防について」をご参考になさってくださいね)

 

ホルモンバランスの崩れ
 
シニアになってくると代謝機能の低下によりバランスが崩れ、内分泌系の異常も起こりやすくなってきますが、その中でも甲状腺機能低下症や糖尿病はイースト菌を増殖させる原因となると言われています。

 

pop-line-middle.gif

 

iiko.gif マラセチアが増えてしまう1番の原因は高温多湿
 
マラセチア(酵母菌)は皮膚に普通にいる常在菌です。
真菌(カビ)ですが、普段はなんの悪影響を起こすこともなく
皮膚やお耳の中、肛門周辺などに常在しています。
 
多湿な環境が大好き!そして脂質も大好物です。
高温多湿で皮膚バランスが崩れ皮脂が多くなると
ここぞとばかりに一気に増殖してしまいます。
 
特に垂れ耳わんこのお耳の中はマラセチアにとって
最高に居心地の良い環境。
外耳炎の80%がマラセチアが原因と言われます。

 

 こんな子たちは気をつけてね!

 

お耳の中の湿気

垂れ耳わんこたちは特に要注意!お耳はジメジメしていませんか?シャンプーの後に湿気が残ったりしていませんか?茶色い耳垢は出ていませんか?悪化すると治るのにとっても時間がかかり繰り返しやすくなってしまいます。蒸し暑い季節は毎日お耳の臭いチェックしてあげてくださいね。いつも爽やかお耳で過ごしましょうね。

 

脂漏症

皮膚はベタついていませんか?マラセチアはベタベタと湿気た皮脂が大好物。脂漏症の子はマラセチア感染を非常に起こしやすく、しつこい皮膚炎を起こしやすいのです。

 

皮膚バリアの低下
 
強いシャンプーなどで皮膚のpHバランスが崩れてしまうと常在菌たちのバランスも崩れ、異常繁殖を起こしやすくなります。特に夏はわんこの皮膚がアルカリ性に傾きやすくなるので要注意です。

 

アレルギー体質
 
アレルギー体質の子は抵抗力が弱い子が多いため、皮膚バリアも壊れやすく、とってもセンシティブ。ちょっとしたことで常在菌のバランスが崩れやすい環境にあります。

 

pop-line-middle.gif

 

iiko.gif  症状が出たらちゃんと治し、徹底した予防を!
 
治療は抗真菌剤が処方されますが、
(シャンプー・クリーム・軟膏・経口薬など)
肝毒性や腎毒性、ホルモン抑制などの
強い副作用があるものもあり、注意が必要です。
(特ににゃんこには禁忌とされるものもあります)
 
抗真菌剤は「対症療法」ですので
根本的な治療にはならないため、
まず「原因の除去」や「予防」が大切です。

 

pop-line-middle.gif

 

iiko.gif  徹底した予防で爽やかに過ごそう!

 

今日は我が家のCoCoっちの3年おきのワクチン接種日でした。
ちょっと皮膚に出てくるぷっちん。
あの1年以上にわたる大工事のあと、時々繰り返すのですが、
もしかしてカンジダやマラセチア?!と
文献を持って行って確認してきました。
 
結局、この時期に多い皮膚感染で、
深刻なイースト感染ではないことがわかってホッ・・・
でもイースト感染しやすい夏場の予防法もお聞きしたところ
りんご酢とお水を半々にしたものでリンスすること!
・・・と、とってもシンプルでした。
 
以下はホリスティックな獣医さんの勧める自然療法・予防法です。
 

 ナチュラルに治療・しっかり予防しよう!

 

食事から糖分を排除

イーストの餌は糖分です。糖に分解される穀物、炭水化物を徹底して排除してください。また、ハチミツは健康への多くの有効性がありますが、イースト感染の子にはイーストの餌をあげるようなものですので、排除してくださいね。

 

糸状菌を排除
 
カンジダ菌を腸内で増やしてしまう食品は炭水化物だけではありません。意外なものでは免疫力アップで注目されるβグルカンを多く含むキノコ類はカンジダと同じ糸状菌なのでカンジダ感染のある場合は避けたほうが良い食品です。

 

抗真菌性食品をプラス

ガーリックやオレガノには抗真菌作用があります。イースト感染を起こしている場合、ごく少量をお食事に加えてあげてくださいね。オレガノは強い抗酸化力のあるハーブですのでイースト感染がなくても「ごく少量を、たまに」お食事に加えてあげると良い有益ハーブです)

 

腸内環境を整える

とにかく徹底した「元気な腸内環境」を目指しましょう。腸の健康は全ての要!胃腸の働きが弱る時期は特に消化に良くて腸の善玉菌が喜ぶ食事を心がけてあげてくださいね。ココナツオイルには抗真菌作用のあるラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸が含まれます。かゆいかゆいが出たらココナツオイルをプラスと覚えておいてね。また、お食事にケフィアを加えたり、ナチュラルな消化酵素で消化を助けてプロバイオテックスを応援してあげるのもお勧めです。

 

しっかり解毒

蒸し暑いこの季節はノミやダニの予防やフィラリアの予防もプラスになって肝臓にも負担がかかりやすい季節。肝機能をしっかりブーストしてあげる食材をご飯にプラスしてあげてくださいね。

 

消毒
 
抗真菌剤のクリームや軟膏などは真菌を死滅させてくれますが、クリーニングはしてくれません。なので、死滅したイースト菌の層の上に更に死滅菌の層を重ねてゆく状態になり、皮膚コンディションの悪化につながります。なので、まずは死滅した菌の層を取り除き、消毒することが必要です。お耳の掃除はイアウォッシュを直接お耳に入れ、お耳で蓋をしてグチュグチュと洗ってあげてください。その後、頭を振らせて水分を飛ばし、その後、更に水分をしっかり拭き取ってあげてくださいね。あんよやお尻、身体の消毒にはオキシドール(Hydrogen peroxide)1:ホワイトビネガー(無色透明のお酢)1:水4の割合でミックスしたものに浸けたり、それをコットンに浸して拭いたりしてください。その後、水で洗い流さず、そのまま乾燥させてください。あんよの指と指の間など特に念入りに消毒してあげてくださいね。

 

シャンプー
 
オートミールなど穀類を含まないシャンプーで洗ってあげてください。(オートミールは炭水化物ですのでイーストたちの餌となってしまいます)優しいハーブブレンドのシャンプー+ティツリーのシャンプー方法もイーストの殺菌にお勧めです。CoCoっちブログの「完治シャンプー」もご参考になさってくださいね。
完治シャンプー 1回目
完治シャンプー 2回目

 

ナチュラルリンス

CoCoっちのホリスティックドクターはりんご酢1:水1のリンスに足や感染部分を浸すことを勧めています。すすがないでそのままタオルドライ。試しにちょっとやってみたらけっこうお酢臭い!!です。別のアイデアとしては1ガロン(約3.8リットル)の水に対して酢またはレモン汁を1カップ(アメリカの1カップは240ml)、これは水:酢(またはレモン汁)=16:1となります。ここにペパーミントオイルを水160mlに対して1滴落としても効果があります。夏の蒸し暑い時期にイースト感染が悪化してしまった場合はシャンプーとこのリンスを1週間に2-3回繰り返して徹底的にイーストを排除してください。但し黒い毛の子にはレモン汁とオキシドールは脱色作用があるので使用できませんので黒い毛の子には酢を使用してください。

 

ナチュラルクリーム

約240mlのココナツオイルにラベンダーオイル10滴、(あれば)レモンエッセンシャルオイル2滴を混ぜたものをイースト感染を起こしている皮膚エリアに塗りこんであげます。

 

pop-line.gif 

 

chuchu-from-kakomie-summer.jpg

 

これからしばらくは蒸し暑い季節、
イースト菌による痒い痒いトラブルにならないように
掻いたらお耳や皮膚のニオイチェック!
掻いたら消毒!
掻いたらシャンプー!
掻いたらりんご酢リンス!
掻いたら腸の健康を促進するご飯!
・・・と、ポイントはいたってシンプルです。
 
本文の中にも書かせていただきましたが
今日はCoCoっちの3年ぶりの狂犬病ワクチンの日でした。
(マイアミはまだ狂犬病予防注射が義務付けられています)

前回は接種した日にちょっとお熱が出たので、
今回もとっても心配で、1週間前から
肝機能をブーストするためにミルクシッスルを開始。
胃腸に負担が掛からないように食べ過ぎに注意して
毎日しっかり運動させ、体力をつけて臨みました。
結果、今回は全くお熱も出ず元気いっぱい!
解毒のためにしばらくミルクシッスルは持続です。

病院は1年に1回、セラピードッグ協会に提出する
ワクチンと健康状態の証明書をもらうためのチェックだけ。
これからもこうありたいものです。
あ、そろそろ歯石取りには行かなくっちゃ!!
 
 
蒸し暑い季節はまだまだこれからが本番!
みんなもしっかり体力付けて、
元気で苦手季節を乗り切りましょうね!
みんな頑張れ~~!!!

 

Jul.2016

 

pop-line.gif 

 

© Paw Paw Club Inc. All rights reserved.