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オイルの分類・どんなものがあるの?
今月のお勉強室のテーマは「パパッとわかる脂肪酸」です。 手作り食でいったいどんなオイルを加えてあげればいいのかな?
みなさん1度は悩まれたことのある問題ではないでしょうか?生食の考え方では、基本、わんこのエネルギー源は動物性脂肪なのですが、 現在は、「あれもいいよ!これもいいよ!」の情報がいっぱい溢れている分、 混乱しちゃうことも多いですよね。 なので、パッと見てわかると取り入れる時に楽チンかな~?と思いましたので みんなが使われているオイルなども一覧表にしてわかりやすくしてみました。 パパッと見て活用していただけたら嬉しいです。 まずは食事で摂るオイル類を「脂肪酸」という分け方で見てみましょう。 脂肪酸とは、脂質が分解された結果、生じるもので、 オイルを使用する際に「どんな脂肪酸を含んだ脂質なのか?」が大切です。 以下は脂肪酸の分類です。
脂肪酸の種類と性質
不飽和脂肪酸
飽和脂肪酸
魚・植物の脂肪
主に動物性脂肪
常温では固まらず液体
常温で固まる
犬と猫に必要な必須脂肪酸
体内で合成できる
体内で合成できる
多価不飽和脂肪酸
単価不飽和脂肪酸
オメガ3系脂肪酸
オメガ6系脂肪酸
オメガ9系脂肪酸
αリノレン酸
リノール酸・アラキドン酸
オレイン酸
体内でαリノレン酸(ALA)→EPA→DHAに変化* 犬は体内で上記のように分解できる酵素を充分に持っていないという見解もあります。
肝臓でリノール酸(LA)→γリノレン酸(GLA)→アラキドン酸(AA)に変化- * 猫の場合はγリノレン酸をアラキドン酸に変化させる酵素を持たないので食事にアラキドン酸を加える必要がありますが、犬の場合はその必要はありません。
青み魚(フィッシュオイル) クリルオイル フラックスシード (亜麻仁油) シソ油 ヘンプシードオイル チアシードオイル ボリジオイル 緑黄色野菜 豆類
コーン油 ごま油 サフラワーオイル 月見草オイル グレープシードオイル パンプキンシードオイル 鶏肉・豚肉・卵 (動物性でもリノール酸を含む 魚・鶏肉・卵にはアラキドン酸が多い)
オリーブオイル キャノーラオイル
バター 牛脂 ラード (長鎖脂肪酸) ココナツオイル (中鎖脂肪酸)
- 免疫機能を高める
- 血液サラサラ効果
- 炎症を抑える
- 中性脂肪を下げる
- ガンの成長を抑制する
- 悪玉コレステロールを下げる
- 皮膚とコートの健康に必須
- 悪玉コレステロールを下げる
- αリノレン酸の形だと犬にとって不活性なオメガ3脂肪酸
- 免疫機能を弱める
- 炎症を促進する
- 発がん性を高める
- 悪玉コレステロールを高める
- 発がん性を高める
酸化しやすい
酸化しやすい
酸化しにくい
酸化しにくい
省略形
犬に必須
猫に必須
含まれる食品
働き
オメガ3必須脂肪酸
- ガン・心疾患・炎症性疾患・眼の発達
αリノレン酸 ALA ○ ○ - フラックスシード
- パンプキンシード
- 大豆
エイコサペンタエン酸
EPA 海の魚(フィッシュオイル)・クエルオイル - アトピー・関節炎・自己免疫疾患・レチノイド治療・脂漏症・高コレステロール血症
ドコサヘキサエン酸
DHA
海の魚(フィッシュオイル)・クエルオイル - アトピー・レチノイド治療
オメガ6必須脂肪酸
リノール酸
LA
○
○
- サンフラワーオイル
- サフラワーオイル
- 大豆
- コーンオイル
- 月見草オイル
- 肝臓肌・コートの痛み・脂漏性皮膚炎
アラキドン酸
AA
○
- なし(炎症を悪化させます)
γリノレン酸
GLA
- 月見草オイル
- ボレジオイル
- ブラックカラントシードオイル
- アトピー・自己免疫疾患・脂漏症
ジホモγリノレン酸
DGLA
体内で合成できないために 食事で必ず摂取しなくてはいけない脂肪酸を 「必須脂肪酸」と呼びます。
犬と猫にとって必要とされるのは多価不飽和脂肪酸の オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸ですが、 市販のドッグフードを食べている場合は オメガ6脂肪酸が過剰になる傾向が高いと言われます。 それを証明するのが、以下のAAFCOの栄養基準表です。 AAFCOの基準では (Linoleic +Arachidonic):(alphaLinolenic
+Eicosapentaenoic +Docosahexaenoic)
acid Ratio = 3:1 と出ています。オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸 = 3:1 これはあくまで「ドライフードにおける栄養基準」であり、 これはつまり、加工されたドッグフードの場合、 オメガ6脂肪酸を多く含んでいるという事実がここにあります。 生食の文献などでは、その割合はヒトにおける割合と同様 オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸 = 4:1という意見もあります。
リサーチすると本当に多くの意見がある中、一般的にはオメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸 = 5:1から10:1と意見が多いようです。 この幅は「疾患によってはより多くのオメガ3脂肪酸を必要とする」 ・・・ということのようです。 うちのCoCoっちの場合は生食で、 脂質はチキンの脂質とサーディンの脂質から摂取しています。 チキンの脂質はオメガ6脂肪酸の割合が多いので、 バランスを取るためにオメガ3脂肪酸として EPAの豊富なサーディンを加えています。 (サーディンなどの青み魚を加えていない生食の場合は フィッシュオイルが勧められます。)
- コートが脱毛し、薄くなる
- 皮膚が乾燥し、フケが出る
- コートが脂ぎった感じになる
- 皮膚に湿疹が出来やすくなる
- 傷の治りが遅くなる
- 外耳炎など、真菌症にかかりやすくなる
- 体重が減ってくる
- 痒みや湿疹などアレルギー症状が出やすくなる
- ホルモンバランスが崩れる
上の表でも簡単に触れていますが、 オメガ6脂肪酸には炎症を促進させたり、 ガンの成長を促進させると言われています。 じゃあどうして「必須」なの?の理由は オメガ6脂肪酸には皮膚を健康に保ち、 コートをツヤツヤに保つ働きがあるからです。 オメガ6脂肪酸が不足すると、 皮膚はカサカサになり、コートは艶を失い、 脱毛をしやすくなります。 また、自然な(過剰ではない)炎症反応は 抗原抗体反応に必要なものです。
上の表でも簡単に触れていますが、 オメガ3脂肪酸には血液をサラサラにしてくれる働きがあります。 これはつまり、血流をスムーズにすることで循環が良くなり、 心臓や腎臓への血流がスムーズに行われるということ。 カーディオヘルス、キドニーブースターに EPAやDHAが含まれるのもこうした理由があるんです。 また、DHAは脳細胞の脂質の約10%を占める物質で、 神経伝達をつかざどる細胞突起のニューロンの先端部にあって 情報処理の役目を任されているシナプスに直接入り込む性質があります。 このことから脳の発達維持に効果があり、 記憶力の工場や脳の老化防止作用が報告されています。 (アルツハイマー型痴呆症の人の脳には DHAが正常の人の半分しかないというデータさえあります) こうしたことから「ボケないシニア」には必須な脂肪酸とも言えます。 DHAは眼の網膜にも多く含まれる物質です。 DHAを補給することは網膜を活性化させて眼の機能を高めます。
DHAにはアレルギーの原因と言われる体内血小板化因子の 過剰生産を抑える働きもあります。
うちのCoCoっちの生食、 脂質の摂取は動物性はチキンファットとサーディン、 植物性脂肪はココナツオイルとチアシード(時々)です。 牛脂はあげません。
ビーフをあげるときは必ず「赤身」その理由は飽和脂肪酸は常温で固まるから。 もちろん体温の方が高いのでしっかり固まりはしませんが 血液をドロリとさせてしまう脂だからです。
免疫力を高める・身体のコンディションを整える・ 抗酸化力が非常に強い・加熱に適している・代謝に良い・・・など 「必須脂肪酸でなくても有益なオイル」という部分で 使われているオイルも取り上げています。
オイルの種類 |
効用と注意点 |
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注意点・ポイント |
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注意点・ポイント |
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注意点・ポイント |
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注意点・ポイント |
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注意点・ポイント |
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注意点・ポイント |
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注意点・ポイント |
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EPA・DHA・GLAなどの必須脂肪酸は、以下の症状の軽減に役立ちます。
疾患・症状 |
脂肪酸の与える影響 |
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オイルのこと、あれやこれやと調べていたら ココナツオイルは肌にも髪の毛にもいいと知り、 試しに肌に塗ってみようと思い立ち、腕や足に塗り塗り・・・ 寒い季節なのにまるでコパトーンの匂いになっちゃいました。 気分はビーチ・・・になるにはちょっと涼しいマイアミです。 おんもはまだまだ寒くても少しずつ少しずつ春に向かって
たくさんの小さな命の息吹が準備を始めるこの季節。
土の下では新しい命が春に向かってお顔を出す準備を始めています。
日も少しずつ少しずつ長くなってきて、可愛い芽吹きが待ち遠しい季節です。みんな春はもうすぐだよ~!
これからは暖かい日があったり寒い日があったりと
気候的にはちょっと落ち着かない季節ですが、
みんなしっかりメインテナンスで元気元気に過ごしていてね。
早くおんもを思い切り駆け回れる暖かい季節になあれ。
Feb.2015
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