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  5. わんこと糖尿病
 7月 15, 2009  PawPawClub, PawPawお勉強室  病気のケア,  * 病気と家庭でできること

 chuchu-from-kakomie.jpg  わんこの糖尿病って?

 

糖尿病はブドウ糖の代謝異常によって起こる病気で、
炭水化物(糖)やタンパク質などの栄養が細胞に吸収できずに
血中に残ってしまい、最終的に尿中に出てしまいます。

わんこで最も多い内分泌疾患の1つで、年々増加傾向にあります。
1999年には1万匹のうち58匹という割合でしたが、
現在では100匹-500匹に1匹は糖尿病の可能性があるとさえ言われています。
にもかかわらず、犬の糖尿病において、国際的評価基準が今だないのも現実です。
 
わんこの糖尿病は人間と同じように遺伝性のものもありますが、
その他の原因でインシュリンが不足して起こることが多くあります。
インシュリンの絶対的な不足によるものをタイプⅠ糖尿病と言います。
また、インシュリンは分泌されていても
その働きが十分に行えないために発症する場合もあります。
インシュリンは足りているのに働きが十分でない場合をタイプⅡ糖尿病と言います。
 
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iiko.gif  糖尿病のタイプ

 

インシュリンが分泌されない TypeⅠDM (Insulin-dependent diabates = IDDM)

要因と症状

  • わんこの糖尿病のほとんどがこちらのタイプⅠ型と言われます。
  • インシュリン依存性糖尿病で、膵臓のランゲルハンス島の膵β細胞(インシュリンを作りだす細胞)が自己免疫により破壊されてしまい、インシュリンの生産ができなくなる為に絶対的なインスリン不足に陥る自己免疫疾患です。自己免疫疾患とは、自分の細胞(この場合は膵臓のβ細胞)を自分の身体が異物と判断して攻撃してしまうことで起こる障害のことです)
  • お水をがぶ飲みするようになった・おしっこの回数が増えた・おしっこが間に合わないことがある・食欲がすごく増えた・すごく良く食べるのに痩せてきた・だるそうに寝てばかりいる・・・などの糖尿病の症状があります。

診断と治療法

  • 空腹時の血糖値を何回か計測して判断します。空腹時血糖が150mg/dlを超えている場合は糖尿病と診断されます。
  • 尿に糖が出ているかを調べます。(空腹時または食後2時間以上たった状態の尿で調べます)
  • 治療にインシュリンの投与が必要です。インシュリンは通常1日2回接種します。獣医さんで量を決めてもらったら指示に従って毎日お家で皮下注射を行います。(インシュリンは冷蔵庫保存)
  • ヒト・インスリンはわんこの糖尿病を治療するのによく使用されますが、ヒト・インスリンが治療に使用される場合は「N」と呼ばれる「Humulin NPH (isophane insulin suspension)」です。犬のインシュリンの構造はヒト・インスリンと微妙に異なっています。その点では、ブタインシュリンが有益であるとも報告されています。
  • インシュリンは血糖をコントロールします。少なすぎては効果がありませんし、多すぎれば低血糖症状を起こして危険です。量は獣医さんの指示量を守り、インシュリンの効果が最も高く現れる時間帯に起こりやすい低血糖時の対処方法(蜂蜜を指で口の粘膜に塗るなど)やどの時間に間食をあげるか、どういった状態の場合は必ず受診が必要か(ER)など、インシュリン療法に必要なインフォメーションを全て聞いて理解しておいてください。
  • 食事の摂取カロリーなども計算し、(食事のカロリーによってインシュリンの必要量も変わります)、尿チェック、血糖チェックなどのモニタリングをしっかりとして受診の際には報告、獣医さんとの二人三脚で治療します。(必要事項を書き込んで、毎日の記録も付けられるノートを準備しましょう)
  • 毎日の適度な運動は必要です。
  • 食事は単糖類を多く含むセミモイストタイプのフードを避け、ハイクオリティのものをあげてください。

インシュリンが分泌されても働かない TypeⅡDM (Non-insulin-dependent diabates = NIDDM)

要因と症状

  • インシュリン非依存性糖尿病で、治療にインシュリンの投与が必ずしも必要としないタイプの糖尿病です。食事療法や生活の改善で血糖値を正常範囲に維持することが可能です。
  • お水をがぶ飲みする・おしっこの量が増える・食欲が異常に増えるという症状が必ずしも現れるわけではありません。
  • 女の子の場合、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されるヒートの後の発症が多いことから、プロゲステロンとの関係も否定できません。ヒートの後に偽妊娠などでホルモンバランスを崩しやすい子は特に注意。ホルモンバランスを崩すことでインシュリンの作用が弱まってしまいます。放っておくと糖尿病に移行してしまう場合があります。
  • ホルモンバランスの崩れやすいシニアの子に発症することが多いです。シニアの避妊していない女の子の糖尿病発症率は男の子の4-5倍とも言われます。(男の子も去勢していない子の方が発生率は高いです)
  • 副腎皮質機能亢進症など内分泌障害でインシュリンの働きが阻害される場合にも糖尿病になる場合があります。
  • ステロイド、プロゲステロンなどのホルモン薬の使用が誘因となる場合もあります。
  • クロミウム(クロム)の不足。シニアになるとクロミウムが不足してくるので血糖が高いままでインシュリンが分泌されることでインシュリン血症となりインシュリンの働きが鈍くなってしまいます。
  • 歯周病などの炎症や感染症はTNF-αをどんどん産出している状態イコールインシュリン抵抗性を高めているということになります。
  • 肥満は最も多い原因の一つです。女の子の場合、妊娠がきっかけになることもあります。肥満になると脂肪組織が増えることでホルモンの働きが鈍くなります。このことはホルモンの分泌を刺激しますが、この状態が続くことで内分泌管に負担がかかり、しだいに分泌不全となってゆきます。若い頃から脂肪分の多い食事を避け、膵臓への負担を減らしましょう。

診断と治療法

  • 空腹時の血糖値を何回か計測して判断します。空腹時血糖が150mg/dlを超えている場合は糖尿病と診断されます。喘息やアレルギーなどの病気があってステロイドなどの薬物を使っている場合なども高い値を示すことがありますので、注意が必要です。
  • 尿に糖が出ているかを調べます。(空腹時または食後2時間以上たった状態の尿で調べます)
  • 理想体重の維持に努め、太らせすぎないように普段から気をつけましょう。
  • 食事のカロリーは適切ですか?おデブな子は食事制限も必要です。
  • 偽妊娠を繰り返している子は避妊手術をすることで、糖尿病の症状がなくなる場合もあります。
  • 規則正しい生活と運動を心がけ、身体のバランスを調えます。
  • シニアになってきたら特に栄養バランスに注意し、同時に免疫力を落とさないようにしましょう。

 

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 糖尿病とインシュリン

 

インシュリンの働き

  • インシュリンは糖や脂肪の代謝に関与するホルモンです。食事をする→消化されてブドウ糖が血中に吸収される→血糖値の上昇→膵臓のランゲルハンス島からインシュリンが出る→インシュリンとインシュリン受容体が結びつくことによってブドウ糖が細胞内に吸収される→上昇した血糖値が正常値に戻る・・・という働きをします。
  • 血液中のブドウ糖の量(=血糖値)を一定に保ちます。
  • 肝臓に蓄えられたグリコーゲン(ブドウ糖から肝臓などに貯蔵しやすい物質に合成された形のもの)がブドウ糖(炭水化物から分解されてエネルギー源となる形のもの)に分解されるのを抑制します。
  • 肝臓や筋肉でブドウ糖がグリコーゲンに合成されるのを促進します。
  • 筋肉や脂肪細胞に血液中のブドウ糖を運びます。
  • 脂肪細胞でブドウ糖が脂肪に合成されるのを促進します。(グリコーゲンに変換しきれずに余ったブドウ糖は脂肪として合成されて脂肪細胞に蓄えられます)

 

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 糖尿病の経過

 

インシュリンが不足すると血中に糖が増える→腎臓で代謝
→尿中に排泄しようと水分も多量に出る→のどが異常に乾く
→お水をがぶ飲みする→飲水量が足りないと脱水症状を起こす。

インシュリンが不足するとタンパク質の代謝と吸収がうまくゆかなくなることと
尿量が増えることで、尿中に多量のタンパク質が流れ出てしまう
→食べても食べても太れない(食欲は増加)→ちゃんと栄養にならないのでとても疲れる
→全身倦怠感インシュリンが不足すると脂肪の代謝と吸収がうまくゆかなくなる
→脂肪は貯めこまれずに分解される
→脂肪が分解する時にできる「ケトン体」という有毒物質が増える
→ケトアシドーシスになる。
 
膵臓から分泌されるべきインシュリンの分泌量が減ると、
(またはその働きが阻害されると)
細胞は血中のブドウ糖を吸収できなくなります。
その結果として血中に糖が増え、血糖値が高くなります。
(正常な犬の血糖値は60-125mg/dl、糖尿病の犬では150mg/dl以上)

血中の糖は最終的に腎臓で代謝・再吸収されますが
過度に血中に残りすぎた糖は腎臓で代謝しきれないまま、尿中に排泄されます。
これが「糖尿病」と言われる理由です。
つまり糖尿病とは、簡単にいえば「糖の代謝ができない状態」です。
適切な治療がなされないと非常に危険な糖尿病性ケトアシドーシスとなります。
 
糖尿病性ケトアシドーシス (DKA=Diabetic ketoacidosis) とは
インシュリンの絶対的な不足によって引き起こされる
アシドーシス(血液が酸性に傾く状態)のことで
主にⅠ型糖尿病に起こる症状です。
ブドウ糖の代謝が出来ないので細胞はエネルギー源として
ブドウ糖の代わりに脂肪酸を利用します。

脂肪酸がエネルギーとして使用される際にできる副産物がケトン体で、
このケトン体が血中で増えすぎると血液が酸性に傾き、
口渇・多飲・全身倦怠感・体重減少などの症状を悪化させ、
さらに進行すると血圧低下・頻脈・意識障害などを引き起こし、
放置すると命にかかわります。(輸液やインシュリン投与が必要です)

また、インシュリンは糖の代謝だけではなく脂肪・タンパク質の代謝と
これらの栄養素の肝臓への貯蔵促進にも関わっていますので
インシュリンが不足すると、これらの栄養素がちゃんと肝臓に取り込まれず、
血中に残ってしまい、そのまま尿中に出てしまいます。
 
糖尿病は進行すると、神経症・腎症・網膜症・白内障・
動脈硬化・心臓疾患・尿路障害など様々な合併症が起こります。
 
 合併症を起こす仕組みは以下を見てね。

  

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iiko.gif   糖尿病の全身に及ぼす影響

 

糖尿病は血液の中の糖濃度が下がらない病気です・・・ということは
血液に糖分があるのでドロッとしている血液なので、流れも悪くなります。
血液の流れが悪くなるということは、細胞の隅々にまで栄養分や酸素が
スムースに供給できなくなることを意味します。

細胞に栄養や酸素が十分に行かなくなることはつまり細胞の元気がなくなるということ。
そうなると抵抗力や免疫力も低下し、感染などにも弱くなります。

感染を起こすとTNF-α(腫瘍壊死因子の一つ)が多く分泌されるので
さらにインシュリンの働きも鈍ります。
そういった悪循環が全身に広がってゆくのです。

歯周病が心臓や腎臓に影響を及ぼすということは「歯磨きのすすめ」に書きましたが
歯周病は血糖値を下げるために働くインシュリンの活性を下げてしまい、
糖尿病の誘因にもなりえると言われています。

そして血糖値が下がらない状態が続くと、血液の中に糖がどんどん増え、
血液がさらにドロドロになるので、全身への循環が更に悪化する
・・・という悪循環になってしまいます。
そして、その循環障害から様々な合併症を併発してゆきます。

 

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iiko.gif  インシュリン抵抗性とは?

 

インシュリン抵抗性とは、インシュリンは充分に分泌されているにもかかわらず
その効きめが悪くなっている為に血糖値が下がらない状態で、
筋肉や肝臓でインスリンの作用が低下している状態のことです。
インシュリン抵抗性が生じると、骨格筋や脂肪組織などで
ブドウ糖の細胞内への取り込みが抑えられます。
 
インシュリン抵抗性の原因物質として考えられているのが、
TNF-α(腫瘍壊死因子の一つ)です。

腫瘍壊死因子(TNF:Tumor Necrosis Factor)は、
腫瘍細胞を壊死させる作用のある物質として発見されたサイトカインです。
(cytokine=細胞から分泌されるタンパク質で、特定の細胞に情報伝達をするもの)

TNF(tumor necrosis factor)-α(炎症性サイトカイン)は感染などの炎症時に
白血球の単球・マクロファージから分泌されます。
その過剰な産生は敗血症性ショックなどで組織の壊死を引き起こします。
 
TNF-αは、炎症が起こると多く産出される物質で、
細菌に感染した細胞に炎症を起こさせてダメージを与える物質ですが、
同時にインシュリンの作用を抑制する働きもあります。
 
また、脂肪細胞からもTNF-αが多く分泌されるため
遺伝性の肥満動物の脂肪組織では、TNF-α遺伝子産生の増加が見られ、
インシュリン抵抗性を起こし、糖尿病が発症します。
 
蓄積した脂肪組織から分泌されたTNF-αは
筋・脂肪組織や肝臓での糖の利用を抑制して、インシュリン抵抗性を起こし、
糖や脂質代謝の異常を引き起こすと考えられています。

TNF-α抗体を使用してTNF-αの働きを中和すると
インシュリン抵抗性は改善が見られます。
(TNF-αはTNF-α受容体に結合してインシュリンの作用を減弱させる)
 
適度な運動によってもインシュリン抵抗性は改善できます。
これは運動によって身体の中の脂肪細胞が減ることで
TNF-αの分泌が少なくなる事によります。
その結果、筋肉中のインシュリン受容体の数が増え、
インシュリン受容体の働きも活性化されるためだと考えられています。

* インシュリン受容体とは筋や脂肪細胞などの細胞膜に存在する
インシュリンと結合する部分のことで、
例えばインシュリンという鍵が、インシュリン受容体という鍵穴にはまると、
細胞のドアが開き、そのドアからブドウ糖が細胞内に入っていける
・・・という仕組みのようなものです。
この仕組みを支えている(鍵と鍵穴を結合をさせるために働く)物質を
Glucose Tolerance Factor (GTF)と言います。

 

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iiko.gif  ハーバルセラピー

 

ここでは直接的にインシュリンに関わるものから、
血液を浄化し二次的な感染を防ぐ働きのもの、合併症予防に役立つものなどを載せています。

 

わんこの糖尿病に有効なハーブ

 
Bilberry
ビルベリー
Vaccinium myrtilus
  • ビルベリーは、タイプⅡ型糖尿病の血糖値を減少させると同時にインシュリン生産を刺激することができる優れた天然成分としてタイプⅡ型糖尿病の治療に使用されます。
  • 末梢血管強化作用で眼にまで酸素をしっかり運び、糖尿病性白内障の視力の回復に有効です。
  • 優れた循環促進作用で糖尿病に起因する傷や組織創の回復をすばやく促します。
 
Goat's Rue
(French Lilac)
ガレガソウ
Galega officinalis
 
  • ガレガソウは膵臓のランゲルハンス島に直接作用してインシュリン生産を助けることで血糖値を下げます。現在では糖尿病の治療薬として利用されています。
 
Fenugreek
フェヌグリーク
Trigonella foenum-graecum
  • フェヌグリークは古代エジプトの頃からある最も古い薬草のうちの1つでカレーパウダーやチャツネなどに使用されるスパイスです。糖脂質代謝を改善し、血糖を低下させる作用があります。
  • インドでの臨床試験においては、インシュリン依存性の糖尿病患者で血糖と悪玉コレステロールの代謝に有効であると報告されています。
  • 痙攣止め作用、抗炎症作用があり、消化および腎臓トニックとして非常に有益です。この働きは糖尿病のペットの尿路系の問題の改善に役立ちます。
 
Astragalus
アストラガルス
Astragalus membranaceus
 
  • 免疫機能を強力にサポートすることで糖尿病の発症を予防をします。
  • 血糖降下作用、創傷治癒促進作用があります。
  • 水分代謝に関与して糖尿病性の浮腫を改善します。
バードック
Burdock Root
Arctium Lappa,
Arctim minor
  • バードックとはゴボウの事で、ゴボウの根は血液浄化のハーブとして有名です。
  • イヌリンはインシュリンのリセプター(細胞にある受容体)に作用して、少量のインスリンでも十分に働くように感受性を増強します。インシュリンはガン細胞の成長ホルモンにもなってしまうので、インシュリンが少量で済むということは、ガン細胞の増殖を抑えることに役立ちます。
  • インシュリンを使ってるわんこの場合は、インシュリンの効果を増強させるので注意してね。
  • 特に、身体中の関節の腫れを取り除き、肝臓の働きを増進させ、血中の有害な酸を浄化し、石灰化した血管推積物を排泄する働きがあります。
  • バードックはイヌリンを約28%-45%も含み、治癒力となるスターチを形成し、これが炭水化物の代謝に重要な役割を果たします。
  • バードックは約12%の蛋白質を含み、これがホルモンバランスの調節の助けになっています。
ジンセン
Ginseng
Panax Ginseng
 
  • ジンセンにはインシュリンの生産を高める作用があるとともに、含まれるサポニンという物質がインシュリンに似た働きをして血糖を下げる作用が報告されています。
ダンデリオン
(タンポポ)
Dandelion
Taraxacum officinale
 
  • すごく栄養のあることでも有名で1カップの新鮮なタンポポには、ビタミンAが2000IU、20%のたんぱく質(これってほうれん草の2倍なんですよ)、ビタミンC、K、DとビタミンB群、鉄、マンガン、リン、その他たくさんの必要なミネラルを供給してくれます。中でも特にポタシウム(カリウム)が豊富です。
ガーリック
Garlic
Allium sativum
 
  • ガーリックには良質のプロテイン、カルシウム、ファイバー、ポタシウム、リン、ソディウム、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、ナイアシン、タウリン、亜鉛、リボフラビン、抗酸化物質のカロチン、ゲルマニウム、セレン、その他にもいろんな栄養素を含みます。生のガーリック1クローブの中には100種類以上のサルファ(硫黄成分)が含まれていて、その全てに薬効があるのです。(ハインツ小体性の貧血にも関与しているからハーブデータの「僕たちの注意点」も見てね
マーシュマロゥ
Marshmallow
Althaea officinalis
 
  • 緑膿菌・黄色ブドウ球菌などに有効で、且つ粘膜の保護作用や鎮静作用・抗菌作用・免疫活性作用があり、消化器・泌尿器・皮膚・お耳の細菌感染に非常に有効なハーブです。
  • 優しい穏やかな免疫力活性化作用があるし、消炎作用も優れています。
  • 葉や根にはアラビノガラクタンなどの多糖類・フラボノイドタンニンを含んでいて潤滑作用による粘膜の保護と緩和作用・消炎作用があります。
ユッカ
(ユッカルート)
Yucca
(Yucca Root)
Yucca baccata
and other species
 
  • ステロイドは免疫機能を抑制しますが、ユッカのステロイドサポニンは身体の免疫機能と一緒に働きます。
  • ユッカのステロイドサポニンは小腸の粘膜刺激作用があって、ビタミンやミネラルなどの必須栄養素が腸管から吸収されるのを助けてくれます。ご飯で食べた栄養素を無駄なく働かせてくれるというお役立ちハーブでもあります。
  • ユッカに含まれるサポニンは腸管内のPHバランスを正常に保つために消化を助ける植物性微生物を活性化させ腸内の浄化作用もあります。
オリーブリーフ
Olive Leaf
Olea suropaea
 
  • 古代ギリシャ時代から愛用されてきたハーブです。有効成分は、テルペン類やフラボノイド類などの抗酸化成分。またオリーブリーフ特有の成分は苦味成分のオレユロペンで強い抗菌作用、抗酸化作用があります。
  • 血糖値を下げたり、中性脂肪値を下げたり、高血圧を改善したりといった効果が報告されています。
  • ポリフェノールの一種であるオレウロペイン、アピゲニン・ルテオリン・ケルセチン等のフラボノイドやカルシウム・鉄分・トコフェロールなどのミネラルが豊富に含まれています。ティーにして飲むと体内でウイルスやバクテリアが好むアミノ酸の合成を妨ぎ、増殖を抑制してくれます。
  • 昔チュ~ちゃんの健康維持のために取り寄せて一緒にこのお茶を飲んでいた時期がありました。副作用などのない美味しいお茶ですがちょっと苦味があります。(空腹時に飲むと胃がむかつく人もいるようです)チュ~ちゃんにはご飯に小さじ1杯を混ぜてあげていました。毎日新鮮なものを作って・・・なのでほとんどは自分が飲んでいました。(チュ~ちゃんもわたしも糖尿病ではないので抗酸化目的でした)
  • The Encyclopedia of Natural Pet Careでは糖尿病わんこに推奨されるハーブです。糖尿病の子にはティを1日小さじ1杯与えるよう記述があります。

 

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iiko.gif  ニュートリショナルセラピー

 

わんこの糖尿病に有効な栄養素

 

クロム
  • クロムは1957年にブタの腎臓からGTF(Glucose Tolerance Factor)が発見されてから今日に至るまで健康のカギはクロムにあるとさえ言われてきました。インシュリンの働きを活性させる作用、インシュリン受容体の酵素としての作用、インシュリン結合作用、C-ペプチドレベル改良作用は非常に有効です。
  • クロムは膵臓のβ細胞の感受性を維持するのに必要な物質で、GTFの構成因子の一つです。(GTFを構成するのは三価クロム・アミノ酸・ビタミンB3)
  • クロムの最も重要な機能は、血液の中のブドウ糖の量を規制するのを助けることです。 インシュリンは血液の外へと、そして、細胞の中にブドウ糖を吸収させようとします。 インシュリンによってブドウ糖が細胞膜を通り抜けて、細胞内に入るのを許可するのに補助因子(これがGTFです)としてクロムを使用します。
  • また、インシュリンはコレステロール値のバランスをとっているので、クロムによるインシュリン活性は心臓病の危険を減少させるのにも役立っています。また、クロムには中性脂肪降下作用がありますので高コレステロール血症にも有効です。
  • Homeopathic Care for Cats & Dogs では、糖尿病のにゃんこには50mcg(マイクログラム)を1日2回、糖尿病のわんこには体重15-25パウンド(約6.8キロから11キロ)ごとに50mcg(マイクログラム)を1日2回与えることを推奨されています。

安全性についての見解 [Natural Health Bible for Dogs & Cats]より

  • 最近、特にアスコルビン酸と結合されたクロミウム・ピコリネートがDNAにダメージを与える可能性があるという報告がありました。 そのため、イーストなどの食物から抽出できるGTFフォームとしてのクロムは、ピコリン酸を全く含んでいないので、より安全であると言えます。
  • ヒトにおいては毎日50-200mcgの投与量では安全ですが、過剰摂取による危険性を考慮した報告ですが、 数カ月にわたる1日1200mcgといった過剰摂取による腎臓損傷がいくつか報告されています。このことは成人病タイプの糖尿病(タイプⅡ)の治療における最も効果的な投与量とされる1000mcg/dayにおいてもいくつかの危険なリスクを提示すると言えるかもしれません。
  • 糖尿病のペットの治療においても、同様の危険性の注意は必要です。糖尿病のペットにおけるクロムの推奨用量は50-300mcgです。 通常、ネコに対してはクロミウム・ピコリネート200mcg/dayの投与量が推薦されますが、DNAへのダメージの可能性を考慮すると、より多くの研究が必要です。
  • 獣医師とともに経過をみながら、適切な投与量を使用してゆく限りにおいては、クロムによるGTFの自然な補足はより安全な代替手段と言えるでしょう。
  • 炭酸カルシウムのサプリメントはクロムの吸収を妨げる可能性があります。
  • 重度の肝臓障害や腎臓病がある幼児、妊婦や授乳中の母親に対するクロムの使用限度の用量(一般量ではなく治療目的とした用量)は確立されていません。これは同じ状態のペットに対しても同じです。

 

バナジウム
  • バナジウムはインシュリン類似の性質を持っていて、タンパク質チロシンホスファターゼ(FTP)を抑制する働きによって血糖値を減少させます。
  • バナジウムの新しい有機形としてのバナジルacetylacetonate、バナジル3-ethylacetylacetonateとビス(maltolato)oxovanadiumは硫酸バナジルより安全で糖尿病のネコに対して充分に効果が現れました。糖尿病のネコにおける小さな研究では、バナジウムの使用によって糖尿病の臨床徴候が改善され、毒性をきたす前のギリギリの最小用量の使用で血糖値を下げることが出来ました。
  • 糖尿病のペットでは、0.2mg/kg/dayのバナジウムと1mg/kg/dayの硫酸バナジルの使用は安全と思われます。一部のホリスティック獣医は 人間の使用量から割り出した量として、小型犬と猫には50mcg/day、中型犬には75mcg/day、大型犬には100mcg8/dayを使用します。しかし、獣医の監視下でなければ、あなたのペットに、メインテナンス量以上のバナジウム(またはクロミウム)を投与するべきでありません。
  • インシュリン非依存性のタイプII糖尿病患者において、バナジウムはグリコーゲン合成を増加させることによって血糖値のバランスをとるのを助けます。(グリコーゲンとはブドウ糖の貯蔵型です)。
  • バナジウムはインシュリンの働きの多くを模倣するので、それは血糖バランスを改善するのに役立ちます。いくつかの研究において、バナジウム補助剤はプラズマブドウ糖濃度を下げ、インシュリン感受性を改善し、ブドウ糖の取り込みを増やして、タイプⅠとタイプⅡの両方の糖尿病患者において血中脂質濃度を低下させることが証明されました。

安全性についての見解 [Natural Health Bible for Dogs & Cats]より

  • マウスを使った動物実験はバナジウムの過剰投与によって糖尿病の血糖値をコントロールすることを目的としていましたが、同時に、過剰投与の危険性も示唆しました。
  • ヒトにおける様々な研究結果から1日125mcg/day以上の摂取を続けた場合は健康を損ねる可能性があると言われます。ヒトにおいて1日10-30mcgを超える量は推奨されません。但し、糖尿病患者の場合は1日50-100mcg/dayを使用されることもあります。
  • 糖尿病のネズミの研究では、バナジウムの過剰投与では、バナジウムは(代謝できない量を与えた場合)中毒レベルに達するまで身体に蓄積することを示唆しました。これらの結果に基づいて、バナジウムの過剰量投与は安全であるとは言えません。これは犬とやネコに対しても同じことが言えます。

 

亜鉛
  • 亜鉛はインシュリンの構成要素です。糖尿病が発症するまでに、高インシュリン血症などで亜鉛は激しく使われてしまいます。インシュリンが産生できなくなって糖尿病を発症する前に補充が必要となります。
DMG
(リキッドサラダ)
 
  • 炭水化物新陳代謝を増強し、糖尿病患者の中の血糖量レベルを低下させる働きがあります。
  • 糖尿病による壊疽や傷、潰瘍の痛みや足を含む循環障害に起因する問題はDMGによく反応します。
  • Dr. Carlos Masonの本「低血糖症へのメチル・アプローチ」は、低血糖症に対する、ストレスおよび乳酸の影響について議論し、肝臓、副腎および膵臓機能を支援する利用可能なメチル・グループ(CH3)の必要を強調しています。この特殊アミノ酸は、メチオニン合成によってメチル・グループの源の役割をします。スタンリーとSchlenkは、副腎のホルモンがすべてそれらの合成用メチル化に依存すると報道しました。メチル・トランスファー活動の不足は貧弱なホルモン生産および害されたグルコース代謝に結びつき、乳酸レベルも貧弱な細胞呼吸により低血糖の患者においてより高いと知られています。
  • DMGは、それが高い乳酸レベルを縮小するのを支援し、身体中の反応にメチル・グループの豊富な源を供給するので、高グルコース症には有益であるとされています。

 

イノシトール
 
  • イノシトールは細胞膜の構成を司る栄養素で、神経伝達にも関わっています。糖尿病の場合はこのイノシトールが激減し、神経伝達がうまくいかなくなると言われています。
  • イノシトール(ビタミンB群の複合体)は細胞成長促進に不可欠なビタミンです。コリンと一緒に働いて、脂肪肝や肝硬変の予防や治療にも使われます。
  • イノシトールは、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性化によって癌細胞の増殖抑制作用もあります。

 

ビタミンB群
  • 糖尿病になるとビタミンB群の消耗が激しくなります。ナイアシン(B3)はGTFの構成要素であるとともに3大栄養素のすべての代謝に必要です。
  • チアミン(B1)は、炭水化物の代謝に、リボフラビン(B2)は脂肪の代謝に、ピリドキシン(B6)は、タンパク質の代謝にとって必要不可欠です。
  • ビタミンB12は糖尿病に起因する神経障害の改善に有効と言われています。
  • ビタミンB6はⅠ型糖尿病の小児患者に対して正常な血流の維持を促進します。

 

オメガ3脂肪酸
 
  • 米国医師会誌「JAMA」の09/27/2007掲載の報告によると、デンバーのコロラド大学Barbara David小児糖尿病センター予防医学教授のJill Norris氏らの研究では、オメガ-3脂肪酸摂取量が最も多かった小児患者のグループでは、タイプⅠ糖尿病発症リスクが55%減少したと報告されています。原理としては「糖尿病の発症初期には炎症が生じ膵β細胞が破壊されるが、オメガ-3脂肪酸の抗炎症作用がこれを抑制し、保護する効果につながっているのではないか」と説明されています。

 

バイオフラボノイド
 
  • 糖尿病性神経障害は、神経組織内に過剰に余ったブドウ糖が、アルドース還元酵素の働きでソルビトールに変換され、そのソルビトールが細胞内に蓄積されることで起こり、アルドース還元酵素阻害薬を治療に使う場合があります。
  • 植物バイオフラボノイドは、ソルビトールの生成を抑制します。バイオフラボノイドの代表的なものとしては、ルチン、ケルセチン、ヘスペリジンなどがあります。ルチンはお蕎麦に、ケルセチンはニンニクに、ヘスペリジンは柑橘類に多く含まれています。

 

N-アセチルシステイン
 
  • N-アセチルシステイン(NAC)は含硫アミノ酸の一種で、肝臓で合成される抗酸化物質(硫黄性のグルタチオン)の構成要素です。(システインは糖代謝に関る重要なアミノ酸で、グリシン、グルタミン酸、ナイアシンおよびクロミウムとともに糖コントロールに関っています)
  • 長期投与により糖尿病ラットの神経伝導速度の悪化を抑制し、糖尿病性末梢神経障害を抑制するという論文が発表されています。

注意点

 
  • 血圧の治療や僧帽弁閉鎖不全症で処方されるACEブロッカー(ACE阻害剤)とN-アセチルシステインを併用した場合、相乗効果を示し、血圧の降下作用が増強される可能性があります。(ニトログリセリンと併用した場合も血圧が下がることがあります)
  • 過剰摂取により、インシュリンの分泌量に影響を与える可能性があります。
  • 尿酸値が高い場合や結石の既往がある場合は、身体の中でシスティンがシスチンに変わることで結石が作られやすくなりますので、2-3倍のビタミンCと一緒に摂ります。

  

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  糖尿病わんこの食事

  

 [Home -Prepared Dog & Cat Diet] と [Natural Health Bible for Dogs & Cats] の記述です。
(記述の仕方に若干違いがありますが、内容はまったく同じでした)
 
Diet Composition
古い考え方では、糖尿病患者の食事の炭水化物は制限されるべきと
主張されてきましたが、現代においてはこれは正しいと考えられていません。

*** 糖尿病の犬の食事は以下のバランスを推奨します ***

 

 50-55%

炭水化物(但し蔗糖などの単糖類を一切含まず
でんぷんと食物繊維で構成されること)

 20%

 脂肪

 15-30%

 タンパク質

 

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 炭水化物について

 

炭水化物は犬のエネルギー源として最適です。
炭水化物の種類によっては消化と吸収に時間かかかります。
このことは短時間で多量の吸収を防ぐことになり、
血糖の急激な上昇を抑えることができます。
(早い吸収による血糖の急激な上昇は高血糖症を引き起こします)

炭水化物(ライス以外)の多い食事を与えることは、
細胞のインシュリン感受性を高めることにより
細胞のブドウ糖吸収を促進、その結果として高血糖症を改善します。
 
野菜・燕麦・じゃがいもなどの炭水化物は、
複合糖質やでんぷんの中でも(ライスなどよりも)ゆっくりと消化され、
ゆっくりと吸収されるため、急激な血糖の上昇を抑えられるという意味で
糖尿病の犬の食事に最適な炭水化物です。
(単糖類の砂糖は最も早く血糖の上昇をもたらします)

 

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 食物繊維について

 

食物繊維は別の方向からの改善に役立ちます。
食物繊維は分解されないまま腸に届き、減量に役立ちます。
炭水化物の消化を遅くすることでグルコースの吸収を遅くすることで
血糖の急激な上昇を防げます。
 
食物繊維には、水溶性のものと水溶性でないもの、
また醗酵性を持つものとそうでないものがあります。
水溶性の食物繊維は水を吸収して胃から食物の動きを遅くする
ゲルを形成することによってブドウ糖の吸収をを抑えながら
食物をゆっくりゆっくりと腸に運び、
さらに腸管でのグルコースの吸収を遅らせます。

水溶性でない食物繊維は水を含まない分、やや働きは落ちますが、
それでも消化吸収をゆっくりにする働きを持っています。
醗酵性の食物繊維は結腸の腸内細菌に分解されることによって、
短い連鎖を持つ脂肪酸に分解され、栄養分となります。
 
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらも糖尿病の犬には有益です。
水溶性食物繊維のグアーガム(Guar gum=ゼリーなどの原料となる
マメ科植物グァーの種子から摂ったもの)を8g/400Kcalの割合で食事に混ぜることで、
(普通の犬においても糖尿病の犬においても)
食後1時間から4時間の血糖値の上昇を抑えることがわかっています。

不溶性の食物繊維である小麦ふすま(wheat bran)も同じく8g/400Kcalの割合を
食事に混ぜることで、水溶性食物繊維と似たような効果があります。
グアーやペクチンなどの水溶性食物繊維を多く与えると下痢を起こす犬もいますが
小麦ふすまは与える量を増やしても便通が良くなるだけで下痢などは引き起こしません。
カボチャや瓜などの野菜類を食事に加えることでも食物繊維プラスの食事となります。
 
推奨されるのは水溶性と不溶性の療法の食物繊維を混ぜて与えることです。
水溶性の食物繊維はより重要であり、より効果的に働きます。
食物繊維を食事に加えることはインシュリン療法を受けている犬の
血中ブドウ糖を低下させるのにとても有益です。
 
ただ、「糖尿病で痩せ続けている状態の犬や猫」には
食物繊維は与えるべきではありません。
「体重の維持」が出来てから与えてください。

 

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   糖尿病食のサンプルメニュー

 

  糖尿病わんこに推奨される食事の一例
* 1カップはこちらのサイズなので 240ml (8oz) となります

 

食物繊維が豊富で炭水化物たっぷりの低脂肪食

 12-13パウンド(5.3-5.8kg)の子用・452KCal・タンパク質24.5g・脂肪8.9g

 
  • 1と1/4カップのオートミールまたは挽いたオーツ麦-調理済みのもの
  • 3と1/2オンス(約105g)のキドニービーンズ(ソラマメ)-缶詰
  • 1エッグ(Lサイズ)-ゆで卵にして
  • 1カップのミックスベジタブル-調理して煮こぼして
  • 1と1/2炭酸カルシウム錠剤-カルシウム剤として600mg
  • 1総合ビタミン&ミネラルサプリメント

 14-15パウンド(6.3-6.8kg)の子用・512KCal・タンパク質45.8g・脂肪10.2g

 
  • 1/3パウンド(約150g)の鳥(チキンやターキー)の胸肉-調理して
  • 2カップのポテト-皮ごと調理しする
  • 1卵の黄身だけ(Lサイズ)-ゆで卵にして
  • 1/2カップのミックスベジタブル-調理して煮こぼして
  • 30g(1オンス)の小麦ふすま(Wheat Bran)
  • 2炭酸カルシウム錠剤-カルシウム剤として800mg
  • 1総合ビタミン&ミネラルサプリメント

 

 
  糖尿病にゃんこに推奨される食事の一例
* 10パウンド(約4.5キロ)のアダルトにゃんこ(室内飼い)の場合は最大300Kcal、
同じ体重の外飼いのにゃんこの場合は360Kcal、
子猫の場合は300Kcalが1日に必要なカロリー量です。

 

食物繊維が豊富で炭水化物たっぷりの低脂肪食

 471KCal・タンパク質53.1g・脂肪27.4g(チキン挽肉225g&ゆで卵半分の場合)

 
  • 1/3-1/2パウンド(150g-225g)の挽肉(チキン・ターキー・ラム・ビーフ)
  • 1/2-1エッグ(Lサイズ)-ゆで卵にして
  • 1/2オンス(約15g)のクラム(アサリ)缶詰の汁に漬かったもの
  • 4ティスプーン(小さじ4)のチキンファットまたはカノーラオイル
  • 1/8ティースプーンの塩化カリウム(塩の代用品として)
  • 100mgのタウリン

バリエーションとして・・・

 
  • マグロ-塩分のない水に漬かった缶詰-4オンス(約120g)・イワシ-トマトソースで煮た缶詰-4から6オンス(約120g-180g)・他の魚-サケ150gなどを動物性タンパク質の代用として使用して下さい。
  • 1/2-2/3カップの豆腐を時々のバラエティーとして使用するのもかまいませんが、ネコは本来、肉食動物なので多くの獣医師が「時々」というペースを推奨します。
  • ネコには本来、炭水化物を食事に加える定義はありませんが、1/3カップのポテト-皮ごと調理しする・米・マカロニを加えてください。
  • カルシウムとリンに加えてマルチビタミン&ミネラルサプリメントとしてボーンミールを体重に合わせて加えてください。

 

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  [The Encyclopedia of Natural Pet Care] の見解です。

 

糖尿病の犬にはナチュラルな生食をお勧めします。
食事は1日1回ではなく、
2-3回に分けて与えた方が膵臓への負担を軽減します。

多くの獣医が低脂肪食を勧めるのは、
脂肪分解酵素を出す膵臓の負担を軽減する意味からです。
このことは調理された食事において、より重要ではありますが、
過度に脂肪を制限しすぎた食事も良くないので
生肉からいくらかの自然な脂肪を摂るのが良いでしょう。
 
ブリュワーズイースト(醸造用のイースト)はクロムを多く含むので
糖尿病の犬にしばしば推奨される食材です。
犬のサイズに合わせて小さじ1杯から大さじ1杯を食事に加えてください。
 
ビタミンEはインシュリンの必要量を減らすことが出来ます。
1日当たり25-200IUの食品ベースのビタミンEを与えてください。
 
ビタミンCも重要な栄養素です。
体重20パウンド(約9キロ)あたり500gを上限に与えてください。
(最初は様子を見ながら少量から始めて下さい)
 
ニンジンにはナチュラルなインシュリンが含まれています。
生のままジュースやピューレにして与えてください。
 
リンゴやバナナなどの生のフルーツを食事に加えてあげることは
食事中の食物繊維を増やす意味でも有効です。
 
牛乳やゴートミルク(ゴートミルク特に良いです)をあげる習慣があるなら
頻繁にあげるようにしてください。

もしもヨーグルトやケーファが作れるならハイクオリティのミルク
(オーガニックの全脂肪乳)で作って与えるようにしてください。
スーパーマーケットで売っているヨーグルトは
製造されてから数時間しか効力がないものですので
その効力に期待しないでください。
 
オリーブリーフには血糖を下げる作用があります。
ティにしたものを1日小さじ1杯与えてください。
チャイニーズハーブのfo-ti(Polygonum multiflorum=どくだみ)は
糖尿尿改善ハーブであり、優れた血糖降下剤です。
補正作用があるので長期にわたってあげられる漢方薬です。

その他、ガーリックやバードック(ごぼう)、ダンディリオンなどの
血液を浄化するハーブも効果があります。

 

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  Glandular Therapy 腺治療

 

 [Natural Health Bible for Dogs & Cats] の記述です。

 

腺治療は、糖尿病の治療においても使われます。
この治療は、膵臓全体または一部組織を抽出したものから作られたものを使用します。
最近の研究において、「Glandular(腺)サプリメントは生理学的な効果を生むことができる
反応性物質を含んでいる」という概念が支持されてきました。
 
腺エキスに存在する大きいタンパク質高分子が消化管に吸収されるかどうかといった
懐疑的な質問もあがりましたが、これが可能であるという証拠も証明されています。
したがって、これらの腺高分子は消化管から循環系に吸収されることができ、
標的となる組織に対して生物学的効果を示す可能性が高いと考えられています。
 
研究によると、それらが身体に注入されると放射性同位元素で識別された細胞が
それらの標的となる組織に蓄積することが証明されています。
そしてその蓄積は外傷を与えられた臓器や腺への方が健全な組織よりも急速です。
このことは腺サプリメントが期待される必要条件を満たしていることを表します。
 
また、特定の破損している器官と腺をターゲットにすることに加えて、
腺サプリメントはペットに特定の栄養分も供給できます。
例えば、腺は他の多くの化学成分に加えてホルモンを含んでいます。
これらの天然ホルモンの低投与量での使用は
ホルモン補充を必要としているどんなペットへも効果的ですが、特に軽度の病気
または一つの軽度の器官サポートを必要とする全てのペットに有益です。
 
腺サプリメントは、また、ペットがホルモンを作り出すきっかけとなったり、
健康の維持に役立ったり、闘病を助けたりする上で働く酵素の源として機能します。
 
腺サプリメントは、ペットに有益であるとされる活性脂質とステロイドの源であり、
投薬量は、使用される製品によって異なります。

 

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  従来の治療

 

 [Natural Health Bible for Dogs & Cats] の記述です。

 

タイプⅠ糖尿病のペットのための従来の治療は
インシュリンの注射による血糖降下コントロールです。
大部分のペットには使用されていませんが、
一部では経口的な血糖降下剤を使用する場合もあります。
 
非インシュリン依存性糖尿病(Ⅱ型糖尿病)のペットにおいては
食物繊維を多く含んだ食事で血中のブドウ糖の値の変動を最小限にとどめ
(可能な場合は)適度な運動をしながら、
肥満にならないよう努めることが有効です。
 

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今回、糖尿病について調べながら、
心臓病を抱えながら糖尿病と診断され、インシュリン療法が開始になった
シニアの子のことを思っていました。
シニアになってくるといろいろな病気が出てきて本当に切ないです。
1日も早くコントロールが出来て、合併症を起こさずに長生きしてほしい。
応援しているからね!頑張れ!!
 
こうして調べてゆくと、Ⅱ型の糖尿病は生活習慣病であることがわかります。
わんこの場合はほとんどがⅠ型のインシュリンが必要なタイプだそうですが、
「シニアで肥満」というのは一番病気に弱い体質ということにも気が付きます。

みんなシニアになる前にしっかり運動してマッチョな筋肉犬になっておこうね。
 
さあ、これからはお日様の元気な夏本番です!
 
みんな食欲を落とさないで、元気に過ごしましょうね!
シニアの子は無理しちゃだめですよ。まったりのんびり過ごしましょう。
 
アレルギーのある子は悪化しやすい時期だけど掻き掻きしちゃだめだよ~!
悪化してしまう前にしっかりケアで乗り切ろうね。

では、みんな楽しく、元気に、ハッピーに夏を満喫しましょうね!
 
 

Jul.2009

 

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