ビタミンB群
今回はわんことビタミン-4で、ビタミンB群についてです。 ビタミンBは水溶性のビタミンで新陳代謝になくてはならない栄養素です。 欠乏すると貧血や成長障害など基礎的な新陳代謝に直接影響を及ぼします。 水溶性ビタミンだから体に貯まらないから安全と言われるビタミンB群ですが、 ここでは働きや性質そしてうんと細かい部分でも注意点を一つ一つを考えてみましょう。 今回はビタミンB1(チアミン)とビタミンB2(リボフラミン)とビタミンB3(ナイアシン)をまとめてみました。
ビタミンB1は炭水化物や糖質の分解に関わるビタミンで エネルギー産生と脳神経系に特に関与するビタミンです。
ビタミンB1(チアミン)の働き
- 炭水化物(糖質)の分解に関わるビタミンで、糖質が分解されてエネルギーに変わる際に補助をする働きがあり、ビタミンB1なしでは糖質はエネルギーに変換できません。成長を司るビタミンとも言えます。
- 糖質分解によって生み出されるエネルギーは筋肉に乳酸がたまるのを防ぎます。
- 糖分解により脳のエネルギー源を生み出しますので、中枢神経の機能を正常に保つことにより、精神状態を安定させる働きがあります。同時に末梢神経を健康に保ちます。
- 糖質は脳が喜ぶ栄養素ですので、ビタミンB1は精神のビタミンとも言われます。
不足する事によって起こる問題
過剰症とは?
- 糖質を分解できないことは生命維持の為のエネルギーの産出ができないことになりますので、動悸が激しくなる、筋肉に乳酸がたまる、末梢神経にエネルギーがいかないことによる手足のしびれが起こったり、脳へのエネルギー不足から精神状態が落ち着かない状態を引き起こします。
- 重篤な不足の場合は食欲不振、嘔吐、けいれん、手足のふらつきなどが起こります。
- 水溶性ビタミンですので過剰症は特に報告がありません。加熱することで水溶効果が高まります。また熱にも弱いので調理によって失われやすいビタミンです。
- 普通に摂取している分には問題はありませんが、単品でサプリメントとして過剰摂取した場合は甲状腺ホルモンやインシュリンの産生に影響を与えます。と、同時にビタミンB6を欠乏させることで他のビタミンB群の欠乏原因となります。
性質と注意点など
- 水溶性であることと熱によって壊れやすいビタミンであることから、特に気を付けて毎日摂るようにしたいビタミンです。
- ビタミンB1は水道水に含まれる塩素によっても破壊されます。その他、カフェイン、アルコール、アルカリによっても壊されやすいビタミンです。
- 生の貝や魚類にはチアミナーゼという酵素が含まれているものがあります。これらを生で食べるとビタミンB1は破壊されますので生食の子は注意です。(酵素ですから加熱することで働きは失われます)
薬とビタミンB1の関係 [Vitamin Bible] の見解
- ビタミンB1はアルカリ性のものを加えて加熱することで壊れてしまうために、食後にアルカセルツァーのような制酸剤(重曹)を飲むとせっかく食事で摂ったビタミンB1は破壊されてしまいます。
一緒に働く栄養素
ビタミンB群は単体で取るよりも一緒に摂った方が良いビタミン群です。 特にビタミンB1、B2、B6は同じ量ずつ摂った時に最も効果的に働きます。
* いろいろな食材を載せていますが、わんこに与えられる食材のみを記載しています。 アレルギーのある子はアレルゲンを避けた食品を選んであげてくださいね。 このマークが付いてる食品は我が家の先住犬チュ~ちゃんご飯(シニアの加熱食)に入っていた食材です。
ビタミンB1を多く含む食品 |
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多く含まれる食品 |
量 |
ビタミンB1量 (mg) |
豚肉(モモ肉) |
50g |
0.45 |
豚レバー |
50g |
0.17 |
小麦胚芽 |
50g |
0.91 |
玄米 |
50g |
0.20 |
大豆 |
50g |
0.11 |
きなこ |
50g |
0.38 |
グリンピース |
50g |
0.14 |
うなぎ |
50g |
0.38 |
昆布 |
50g |
0.40 |
芽キャベツ |
50g |
0.09 |
ブロッコリー |
50g |
0.07 |
アルファルファ |
50g |
0.03 |
卵黄 |
50g |
0.10 |
ビタミンB1の長期にわたる不足は不安感・動揺・鬱状態を引き起こし、 重度の不足が続くと、脳細胞の記憶部分へのダメージを与えます。 ビタミンB1血中濃度が下がるパーキンソン氏病に対しては (人間の場合)1日50mgのビタミンB1の補給がされます。 人間のアルツハイマーへの治療では1日5000mgものB1が投与されます。 このような高濃度の使用をしても全く安全であることが証明されており (ただし、このような1日所要量の数千倍にも及ぶ量の投与は 必ず医師の指示による治療目的である場合のみです) またビタミンB1とB2の欠乏が長く続くと心身機能の低下を示す場合が多いと言われます。 ビタミンB1不足の症状には恐怖感・不安・混乱などの気分の変動がありますが これはいずれも「鬱病の兆候」でもあります。
ビタミンBサプリメントは、ペットの認識障害(人間でいうアルツハイマー症)や てんかんの治療に勧められます。 これまでの研究からではペットに対しての立証には欠けますが ビタミンBは神経組織の正常な機能維持に非常に重要であるとともに安全なことから 脳神経系に異常をきたす疾患の犬や猫に対する ホリスティック治療において、ビタミンBの使用は勧められるべきだと思われます。 ビタミンB1の体内吸収を妨げるもの 魚類・海老・貝類とハーブのホーステールは チアミナーゼという酵素が含まれているために 体内でビタミンB1の吸収率を妨げる可能性がありますので 生魚を食べている子は特に注意して補充してあげる必要があります。 ビタミンB1を含むハーブ キャットニップ・カイエン・カモミール・ホップ・ ネトル・ペパーミント・ラズベリーリーフ・レッドクローバー・ローズヒップ イエロードックなどのハーブにはビタミンB1が含まれます。 ビタミンB2(リボフラビン)ってなに? 脂質の代謝に関与し、エネルギー産生と過酸化脂質を予防する働きがあります。 細胞に対する補酵素の役割があり、成長を助ける生命維持に必要なビタミンです。
ビタミンB2(リボフラビン)の働き - 脂肪の代謝に関わるビタミンで、脂質をエネルギーの変えて新陳代謝を促進させます。
- さまざまな成人病の原因となる過酸化脂質を分解する働きがあります。脂肪の多い食事の場合はより多くのビタミンB2が必要となります。
- 細胞の再生を促し、成長を促進し、健康な爪・肌・髪を作ります。
- 粘膜を保護する作用があります。
不足する事によって起こる問題 過剰症とは? - 細胞の再生を促し粘膜保護作用がありますので、不足すると粘膜のただれ(皮膚。口腔内、眼など)を引き起こし、特に眼の場合は充血や白内障発症の危険性が高まったり、筋力低下が起こります。
- 脂肪の代謝に関わるビタミンですので、不足することによって脂質の代謝がうまくいかず、過酸化脂質が体内に貯まることにより、動脈硬化や虚血性の心疾患、高血圧や脳卒中といった成人病のリスクが高まります。
- 細胞の再生を促してくれますので、不足すると肌荒れやコートの艶がなくなったり脱毛したりします。
- 成長期で不足すると成長が止まります。
- 水溶性ビタミンですので過剰分は体外に出てしまいます。熱には比較的安定しています。
- 過剰摂取でごくごくまれにかゆみやしびれが起こる場合が報告されています。(抗酸化サプリを摂取しないでビタミンB2の単体過剰摂取をすると光過敏症を起こす場合があります。
- 特殊な抗腫瘍剤の中にはビタミンB2で薬の効力を抑えられるものがあるので、この場合は医師に確認してください。
- 所要量の2000倍を摂取すると腎結石の原因となると報告されています。
性質と注意点など - 水溶性であること、脂質の代謝や成長に必要なビタミンであることから毎日摂取する必要のあるビタミンです。
- 脂肪を多く含む食事の場合は特に意識してビタミンB2の多い食材を摂りましょう。
- 熱や酸化、酸には比較的強いビタミンですが、紫外線に弱いビタミンです。(ビタミンB2を含む食品は遮光されている容器に入れられることが多いのこのためです)
- アルコールはビタミンB2の吸収を妨げます。
薬とビタミンB2の関係 [Vitamin Bible] の見解 - ビタミンB2はサルファ剤、エストロゲンよって壊されます。
- 避妊ピルを飲んでいる場合はより多くのビタミンB2を必要とします。
- 抗生物質を飲んでいる場合はビタミンB2の吸収率が弱まります。
一緒に働く栄養素 ビタミンB群は単体で取るよりも一緒に摂った方が良いビタミン群です。 ビタミンB2はビタミンB3、B6、ビタミンCと一緒に摂った時に最大限に働きます。
ビタミンB2を食品から摂るには・・・ * いろいろな食材を載せていますが、わんこに与えられる食材のみを記載しています。 アレルギーのある子はアレルゲンを避けた食品を選んであげてくださいね。 このマークが付いてる食品はチュ~ちゃんご飯に入っていた食材です。
ビタミンB2を多く含む食品
ビタミンB群の単位はμg (マイクログラム)やmg(ミリグラム)で表されます。 (μg=1/1000000g, mg=1/1000g, 1000μg=1mg) 体重1.0キロあたりの所要量 (NRC推奨量) 成長期のパピー : 100.0μg/kg/day アダルトわんこ : 50.0μg/kg/day にゃんこの場合はキティもアダルトにゃんこも 160.0μg/kg/dayとわんこよりも必要量は多いです AAFCOの推奨する量は食事量ごとになっていますので、載せておきますね。 アダルトわんこ :2.7mg/kg of food (以前は2.2mg/kg of foodでしたのでより多くの量が推奨されています)
多く含まれる食品
量
ビタミンB2量 (mg)
牛レバー
50g
1.8
豚レバー
50g
1.5
うなぎ
50g
0.37
牛乳
50g
0.07
ヨーグルト
50g
0.07
納豆
50g
0.28
まいたけ
50g
0.25
卵
50g
0.21
* その他、動物の臓器に多く含まれるビタミンです。 ビタミンB2が有効な病気との関係 白内障とビタミンB2 [Natural Health Bible for Dogs & Cats]の見解 人に対してはビタミンB2のサプリメントは片頭痛と白内障に対して 効果を示す可能性があるという検証があります。 片頭痛に対しては1日400mgのビタミンB2を3か月に渡って 与えた場合(対象者55名のうち)50%の人に 症状が軽減したという結果が出ています。 白内障に関しては他のビタミンB(ナイアシンやビタミンB3))と一緒に 使用した場合なので、ビタミンB2の効果と断言はできませんが デイリーの摂取量は非常に重要です。 3249名を対象に行ったダブルブラインドのプラシボ(偽薬)テストでは 1/4の対象者に分けて、それぞれにビタミンAと亜鉛・リボフラビン(B2)とナイアシン(B3)、 ビタミンCとモリブデン、セレンとβカロチンとビタミンEといった組み合わせを 6年間摂取した結果をまとめたところ リボフラビン(B2)とナイアシン(B3)を摂ったグループの44%に 白内障の発生を遅らせた結果が出ました。 しかしながらsubcapsular cataract(嚢下白内障)と呼ばれる特殊な白内障の 発生においてはリボフラビン(B2)とナイアシン(B3)を摂ったのグループでも わずかながら発生しているので、絶対的とは言い切れない状態ではあります。 ビタミンB2をより多く必要とする場合 ペットに対してビタミンB2は非常に安全なビタミンです。 もしもテトラサイクリン系の抗生物質を飲んでいる場合は より多くのビタミンB2を必要とすることを覚えておいてください。 (うちでは抗生物質をどうしても飲まなくてはならない時は ヨーグルトと一緒にあげていましたが、ヨーグルトは 腸内細菌を守るだけでなくビタミンB2も多い食品です) ビタミンB2を含むハーブ キャットニップ・カイエン・カモミール・ホップ・ ネトル・ペパーミント・ラズベリーリーフ・レッドクローバー・ローズヒップ イエロードックなどのハーブにはビタミンB2が含まれます。 ビタミンB3(ナイアシン・ニコチン酸・ナイアシンアミド・イノシトールヘキサニコチネート)ってなに? タンパク質・脂質・糖質の代謝に関与する重要なビタミンです。 健康な皮膚と決行のためのビタミンで体内でアミノ酸から合成されます。 * イノシトールヘキサニコチネート(ニコチン酸イノシトール)とニコチン酸はナイアシンの誘導体のことで ナイアシンの吸収速度と比べて徐々に吸収されることで ナイアシンフラッシュ(皮膚が紅潮したりかゆみが出たりする症状が抑えられます)
ビタミンB3(ナイアシン・ニコチン酸・ナイアシンアミド・イノシトールヘキサニコチネート)の働き
- タンパク質・脂肪・糖質の代謝に関わるビタミンで、体内でタンパク質に含まれる必須アミノ酸からも合成されます。
- 50以上の酵素の働きに必要不可欠で、ビタミンB3がないと脂肪や炭水化物からエネルギー産生ができません。
- インシュリンの合成に関与するビタミンでもあります。
- 胆汁や胃酸の産生はナイアシンを必要とします。
- 血行を促進し、新陳代謝を高め、血圧を安定させる働きもあります。
- 化学物質の解毒や、胃酸・ホルモンの生産にも必要なビタミンです。
- エストロゲン・プロゲステロン・テストステロンなどの性ホルモンの合成に必須のビタミンです。
- 脳・神経系の健康に不可欠です。
- 脂肪の代謝を助けコレステロールと中性脂肪を減らします。LDL(悪玉)コレステロールを減らし、HDL(善玉)コレステロールを増やす作用があります。
- 体内でも合成されるので動物性蛋白質をしっかり摂っていて、かつ正常な新陳代謝がされている場合は体内でも合成されるビタミンです。
不足する事によって起こる問題
過剰症とは?
- 不足すると粘膜のただれ、食欲不振、便秘や下痢、胃腸障害を起こします。
- 脳・神経系の健康に不可欠なビタミンですので不足するとネガティブ思考になります。
- ナイアシンの過剰摂取は肝機能に障害を及ぼし、肝臓がコレステロールを産生する能力を低下させます。
- 過度に摂取すると痒みや皮膚症状が出る場合や尿酸のコントロールを妨げたり糖代謝能力にも影響を与えます。
- ナイアシンの過剰摂取では顔面紅潮が出ますが、ナイアシンアミドやイノシトールヘキサニコチネートの形になったサプリメントではこの顔面紅潮症状は出ません。
- 特にわんこの場合は過剰症に気をつける必要があります。(下に詳しいことを書いています)
性質と注意点など
- 水溶性ですが、熱、酸、アルカリ、光には強いビタミンです。酸化しにくいビタミンでもあります。
- ナイアシンはインシュリンの合成にも関与しているビタミンですので糖尿病の場合はサプリで補給する場合も医師に相談してください。(大量摂取は体内での糖の処理能力に関係してきます)
薬とビタミンB2の関係 [Vitamin Bible] の見解
- ビタミンB3はサルファ剤、エストロゲン、睡眠薬などによって壊されます。
- 抗生物質と同時にナイアシンを摂ると皮膚が赤くなったりします。
一緒に働く栄養素
ビタミンB群は単体で取るよりも一緒に摂った方が良いビタミン群です。 体内で必須アミノ酸のトリプトファンから合成されますが、 ビタミンB1、B2、B6が不足している場合は体内でB3の合成ができません。
ビタミンB3を食品から摂るには・・・ * いろいろな食材を載せていますが、わんこに与えられる食材のみを記載しています。 アレルギーのある子はアレルゲンを避けた食品を選んであげてくださいね。 このマークが付いてる食品はチュ~ちゃんご飯に入っていた食材です。
ビタミンB3を多く含む食品 ビタミンB群の単位はμg (マイクログラム)やmg(ミリグラム)で表されます。 (μg=1/1000000g, mg=1/1000g, 1000μg=1mg) 体重1.0キロあたりの所要量 (NRC推奨量 単位:μg) 成長期のパピー : 450.0μg/kg/day アダルトわんこ : 225.0μg/kg/day にゃんこの場合はキティもアダルトにゃんこも 1600.0μg/kg/dayとわんこよりも必要量は多いです AAFCOの推奨する量(単位:mg)はNRC推奨量と比べて違いがありますので、載せておきますね。 わんこ :11.4mg/kg/day にゃんこ :60.0mg/kg/day
多く含まれる食品
量
ビタミンB3量 (mg)
牛レバー
50g
3.38
豚レバー
50g
3.5
チキン胸肉
50g
4.2
カツオ
50g
9.5
マグロ
50g
7.1
サバ
50g
5.2
玄米
50g
3.15
小麦胚芽
50g
2.1
まいたけ
50g
4.5
* 動物性タンパク質はナイアシンも豊富ですし、体内でナイアシンの基となるアミノ酸も豊富です。 ビタミンB3が有効な病気との関係 神経系障害とビタミンB3 [Healing with Vitamin]の見解 ビタミンB1とナイアシンの欠乏は抑うつ症状を引き起こします。
円盤状紅斑性狼瘡と紅斑性天疱瘡とビタミンB3 [Natural Health Bible for Dogs & Cats]の見解 ナイアシンはナイアシン欠乏食が与えられた犬の一つの症状として 黒く変色した舌(ペラグラ)を治療した特定の化学物質として発見されました。 ナイアシン欠乏症は皮膚炎、下痢、認知障害、ひどい時には死に至ります。 ナイアシンはペットの円盤状紅斑性狼瘡と紅斑性天疱瘡の治療に対して 推奨されてきました。 これはテトラサイクリンとナイアシンの併用ですが、 体重10キロあたりテトラサイクリン500mgとナイアシン500mを 8時間おきに与えた場合、25-65%に著しい改善を認めました。 [Natural Health Bible for Dogs & Cats]の見解 IgEが引き起こす抗原のヒスタミン放出を ナイアシンが抑制する働きがあるという部分では アトピーを持つペットへのへのナイアシン使用を支持しない研究の中で アトピーを持つ犬への一つのチョイスになりえるかも知れません。
* [Healing with Vitamin]の中では喘息患者に対して誘因となるヒスタミンを減らす作用として ナイアシンの血中濃度が低いほど、喘息発作の発生率が高いと述べられています。 (同じ誘因因子としてヒスタミンが取り上げられていましたのでここに記載します)
ビタミンB3の過剰投与の危険性 [Natural Health Bible for Dogs & Cats]の見解 人の場合、1日に100mgを超えるナイアシン量を摂取した場合、 頬の紅潮が起き、胃の不調や痒み、頭痛などを呈します。
最も危険な副作用は肝臓の炎症です。1日に500mg以上のナイアシンを摂取した場合、 肝機能の値が劇的に上昇しますが、 摂取をやめると正常値に戻ります。 ただし、肝機能障害や胃潰瘍などの経歴のある人は 医師の診断なしではナイアシンの過剰摂取をしてはいけません。 ペットに関してはナイアシンが定期的に処方されるようなことはありませんが それでも同様の注意を払う必要はあります。
もしもペットがコレステロール低下剤を飲んでいる場合は普通の摂取量以上のナイアシンを与えてはいけません。 コレスチラミンなどの、より古いコレステロール低下薬を飲んでいる場合は ナイアシンと一緒に摂取すると吸収の妨げとなります。 アンチツベルクリン薬(抗結核剤)を飲んでいるペットは より多くのナイアシンを必要とするかも知れません。 ただし、ナイアシンがINHを妨げるので、獣医の指示が必要です。
* ここではある特殊なケースへの使用を記載されていますが [Vitamin Bible]では、ペットに対してナイアシンの単独投与(必要量以上)を 行うべきではないと記載されています。 人への糖尿病や骨関節炎などへの効果の研究成果などもありますが 上記の記載がありましたのでわんこへの使用という部分でここでは記載していません。 ナイアシンはあくまで「総合サプリメントに含まれる量」や 「食事から摂取する量」に関しては問題になりませんが ペットへの単体投与は問題が多いという理解です。
ビタミンB3を含むハーブ キャットニップ・カイエン・カモミール・チックウィード・リコリス・ マレイン・ネトル・ペパーミント・ラズベリーリーフ・レッドクローバー・ ローズヒップ・スリップリーエルム・ イエロードックなどのハーブにはビタミンB3が含まれます。
「ビタミンB群は水溶性だから安全」 これは当たり前のように言われていることですが、 現代はサプリメントが細かく分かれて単体でも売られています。 そんなことから細かすぎる部分まで気になることを載せてみました。 愛するわが子に少しでも健康で長生きしてほしいから 「効く」と言われるとついつい多くあげたくなってしまう場合もありますが どんなに効果のあるものも「適量を他の栄養素と一緒にバランスよく」 これはどんなに時代が変わっても変わらないベーシックですね。 日本では春一番が吹いたところもあるようですね。 地面の下ではもう春に向かって命が芽吹こうとしています。 そんなことを思いながらほんのりと幸せ感があふれてくる季節、 おんもはまだ寒いけれど、春はもうすぐ。 今日もみんな元気に笑顔で過ごしましょうね。
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Feb.2009
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