L-カルニチンは身体の中で脂肪が燃焼する際に必須の栄養素で、
動物の赤身肉に多く含まれています。(野菜には含まれません)
私たちの身体の中では、必須アミノ酸のリジンとメチオニンから肝臓で合成され、
骨格筋や心筋に多く存在していますが、
年齢とともに骨格筋の働きが鈍ることで、加齢とともに減少してゆきます。
脂肪(脂肪酸)は細胞の中のミトコンドリアに取り込まれて
その中で燃焼することでエネルギー(ATP)へと変化しますが
脂肪は単独ではミトコンドリア内に取り込まれません。
L-カルニチンは脂肪酸(遊離脂肪酸)と結合して、
脂肪酸がミトコンドリア内に取り込まれて燃焼する助けをします。
このことは、つまり
「L-カルニチンがなければ脂肪はエネルギーとして燃焼することができず
体内に蓄積してしまう」・・・ということでもあります。
また、L-カルニチンは心臓病の治療薬として認可された栄養素でもあります。
最近の研究では、L-カルニチンには心筋ミトコンドリア保護作用があり、
L- カルニチン摂取やL- カルニチンを多く含む食品の積極的な摂取は
脂肪酸由来の急性心筋障害に対して
有効な予防効果を発揮する可能性が考えられると述べられています。
(川崎医療福祉学会誌より)
このことはつまり、心臓の筋肉が動く時に必要なエネルギー
(ミトコンドリアが作り出すエネルギーATP)を作る際に
L-カルニチンがかかわっていることから、
心臓病とL-カルニチンレベルの関係性が証明されています。
心臓病患者ではL-カルニチンレベルの低下が認められています。
L-カルニチンレベルが低いから心臓病を発症するのか、
心臓病を発症してからL-カルニチンレベルが下がるのかは不明ですが
心臓病患者へのL-カルニチン投与での生存率の改善効果や
L-カルニチン(と、タウリン)の投与で心エコーの改善報告があります。
僧帽弁閉鎖不全のあるCoCoっちの心臓専門医から
日々の栄養素として、追加するように指示をされているものなので
できるだけ良いものを探し、商品化することにしました。
L-カルニチンは心臓サポートサプリのカーディオヘルスにも入っている栄養素ですが
CoCoっちの場合、短期間で進行したことと心臓専門医から推奨された量に
やや足りないので追加であげています。
心臓病の子の場合は単体であげるよりも総合体であげる方が効果が得られますので
カーディオヘルスとの併用という形であげることをお勧めします。
PawPawClubのカルニチンは何にこだわっているの?
PawPawClubのカルニチンは「L-カルニチン」で「フリーフォーム」です。
アミノ酸には、L型とD型があり、通常自然界に存在するのがL型です。
D型は一般的には化学合成でできたもので、
D-カルニチンまたはDL-カルニチンには生物学的作用がないばかりか
深刻な副作用を引き起こしますので絶対に使用しないでください。
PawPawClubのカルニチンは「L-カルニチン」です。
フリーフォームアミノ酸とは「遊離型アミノ酸」という意味で、
単体で既に消化されやすい形になっているため、
摂取後15分以内に身体に素早く吸収される形のアミノ酸のことです。
例えば・・・お肉や卵などのタンパク質を食べた場合、
それらのタンパク質は身体の中で胃や腸で分解されて
アミノ酸の集合体が1個1個に切り離された状態の「遊離型アミノ酸」
=フリーフォームアミノ酸 FFAA(Free From Amino Acid)に変わります。
タンパク質はこの「遊離型アミノ酸」の形になってはじめて腸から吸収されるのです。
このことは、タンパク質を摂取しても胃酸の分泌が減ってきて
消化酵素が充分に働かないシニアの子たちや、
IBDなどの病気で腸に問題がある子の場合、
せっかく摂取したタンパク質がきちんと遊離型に分解されないため、
腸からきちんと吸収されないとともに、未分化タンパク質として腸内にとどまり
悪玉菌を増やしたり、いろいろな病気の素となってしまうのです。
PawPawClubのカルニチンはフリーフォーム、つまり・・・
「自然由来のもので、消化管に負担なく速やかに吸収される形のもの」です。
1日2カプセル(500mg)を目安に空腹時に飲んでください。
L-カルニチン必要量は体質やライフスタイル(筋トレやウォークアウトの量)によって異なります。
運動やランニング、筋トレをする日は多く摂り(500mg-1000mg)、
運動をしない日は半量(250mg-500mg)といった摂り方もお勧めです。
最近はダイエット効果を取り上げて1日1000mgを推奨する商品も多くありますが
必ず1日1000mgの上限を超えないようにしてしてください。
疲れやすい、筋肉痛になりやすい、寝つきが悪い、動悸や息切れがする、
肉をあまり食べない、定期的に運動している方や中高年の方に特にお勧めです。
ご注意いただきたい事!
血液をサラサラにするお薬を使用している方はかかりつけの医師にご相談ください。
(お薬によっては相乗効果があるかもしれないという可能性)
妊娠中の方、授乳中の方、小さなお子様にはお勧めしません。
てんかん発作の既往のある場合は「発作を誘発する可能性があるかも知れない」という記述、
逆に「投与で発作が完全になくなった」「発作頻度が70-90%減少したとの記述」がありました。
どちらもネットでの情報ですし真逆の記述ではあるのですが
てんかんの既往のある方はご使用前にかかりつけの医師にご相談ください。
心臓病のある子への推奨量は、体重1キロあたり1日50-200mgと幅がありますが、
うちの子CoCoっちの心臓専門医の推奨量は、
体重1キロあたり50mgを1日3回(1日量として150mg/kg)です。
PawPawClubでは、CoCoっちの心臓専門医の推奨量を
心臓病のある子への量として表示させていただいています。
心臓病の子はカーディオヘルスを使用されている子が多いので
併用される場合はカーディオヘルスの含有量を引いてください。
CoCoっちの体重2.5キロとして計算した場合、
125mgを1日3回1日量としては375mgとなります。
カーディオヘルスを1日1カプセルあげているので
その中のL-カルニチン含有量が250mgなので追加で1日125mgあげています。
L-カルニチンは空腹時に投与するのが最適です。
空腹時にそのまま与えるか、あげにくい場合は毎日のフードに混ぜてあげて下さい。
カプセルの中身はパウダーですので、うちでは中身を出してフードに振りかけてあげています。
ご注意いただきたい事!
わんこへの副作用はごくごくまれと記述されていますが・・・
多量摂取した場合、軽い下痢、吐き気、嘔吐などの胃腸障害がでることがあります。
(PawPawClubの推奨する心臓病の子への量は心臓専門医が推奨する量であり、
多量摂取の域ではありませんのでご安心ください。)
L-カルニチンは短時間で代謝されてしまうので(早い場合は6時間)
24時間以内には完全に代謝されてしまいます。(副作用も同時に消えるという意味です)
ただ、肝臓病や腎臓病のある場合は、代謝がやや遅れる場合もあります。
上記のヒトに於けるてんかん既往の方への注意点に関しては
(わんこでは副作用自体が非常にまれではあるのですが)
どんな小さな可能性でも、あってはいけないので、
てんかんの既往のある子の場合はご使用前に獣医さんにご相談ください。
1カプセルは250mgです (以下の50mg は1/5カプセルとなります)
拡張型心筋症(DCM)の犬のために文献で一般的に推奨されている
L-カルニチンの用量は、50-100 mg/kgです。
ただ、ミネソタ大学での研究結果に基づいた推奨量は、50-200 mg/kgですので
症状、ステージによって、用量を選んであげてください。
心臓病の犬に対して、多量摂取で、現在までに報告されている症状は下痢ですので、
もしも下痢が続くようでしたら、下痢が改善する量まで減らしてご使用ください。
(CoCoっちは2020年から使用していますが、下痢になったことは1度もありません)
CoCoっちの心臓専門医は以下の量を推奨しています。
体重1キロあたり50mgを1日3回 (1日量として150mg)
CoCoっちの体重2.5キロの場合は、125mgを1日3回 (1日量375mg)
カーディオヘルス1カプセルに250mg含有ですので、追加で125mgあげています。
今までCoCoっちはカーディオヘルスを1日1/2カプセルあげていましたが
1カプセル中にL-カルニチンが250mg入っていますので
現在は1日1カプセルをあげるようにしています。
* カーディオヘルス1カプセルに含まれるL-カルニチン量は250mgです。
以下のお勉強室の記事でも併用に関して述べていますのでご参考になさって下さい。
心臓への働き
L-カルニチンは心筋細胞のエネルギーを生成するのに役立ち、
心臓のポンプ機能を維持または回復するのに役立つと報告されています。
食事に十分なカルニチンを含んでいて、血中濃度が正常な場合でも、
さらにL-カルニチンを追加することで、心機能が改善する可能性が期待できます。
さらにL-カルニチンを追加することで、心機能が改善する可能性が期待できます。
食事にL-カルニチンとタウリンを追加した場合、
心エコーに効果が表れるまでには最低でも3-4カ月かかると報告されています。
1984年にBritish Journal of Pharmacologyに発表された研究結果から
L-カルニチン300 mg/kg の静脈投与により、
冠状動脈結紮モデルイヌの不整脈頻度が最大で約50% 軽減したことが報告されています。
この時、心筋ミトコンドリアの酸化的リン酸能も有意に高値を示したことから
不整脈の軽減とミトコ ンドリア ATP 合成能の亢進が
L-カルニチンによっ てもたらされたとする関連性を示しました。
また1989年にEuropean Heart Journalに発表された研究では
心筋梗塞患者に対す る L- カルニチン100mg/kg の静脈投与は、
心室性 期外収縮の有意な減少を生じさせたと報告されています。
糖尿病への効果
慢性の糖尿病患者ではカルニチンが低下している可能性があり、
Ⅱ型(非インスリン依存型)糖尿病患者に L- カルニチンを投与することにより、
グルコースの取り込み速度やグルコース酸化速度が増加し、
糖代謝が改善することが報告されています。
運動機能の向上
L-カルニチンは心筋だけでなく、その他の筋肉が動くエネルギー源となります。
過去のオリンピックでL-カルニチンサプリメントを摂取したチームの好成績から
アスリート向けサプリとして注目されるようになりました。
現在も筋肉へのエネルギー供給として筋トレサプリとして使われています。
脂肪を燃焼する効果
最初に述べましたが、
L-カルニチンは脂肪酸(遊離脂肪酸)と結合して、
脂肪酸がミトコンドリア内に取り込まれて燃焼する助けをします。
L-カルニチンを摂取することで身体に溜まっている脂肪を
効率よくミトコンドリアに取り込み、エネルギーに変えることができます。
過去の研究報告からL-カルニチンを加えたフードを与えた猫は
目標体重に到達する割合が上昇したことや、
犬では体重減少と同時に筋肉量の維持促進に効果があったと報告されています。
また、このようなダイエット効果に対しては、
ミトコンドリア内で脂肪代謝に関わるL-カルニチンと
ATP生産の最終段階の電子伝達系に関与するCoQ10との
併用による相乗作用が効果的と言われます。
肝臓との関係
L-カルニチンは肝臓で合成されるので
肝臓機能が低下している状態では合成機能も低下します。
シニアはL-カルニチンが低下する理由
L-カルニチンは、年齢とともに体内で合成される量が減少します。
これは年齢とともに骨格筋の働きが鈍るこが原因の一つです。
そのためにも「筋肉量を減らさない」筋肉犬でいることが大切なのです。
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PPCの取り扱い商品は全てナチュラル素材のものを選んでおりますが、 私たちでも体調が悪いときなどはなんでもないものに反応してしまう場合がありますよね。
そういった事から、たとえナチュラルなものであってもその子の体調や状態によってお使いくださいね。
これはPPCの商品だけを対象にしているわけではなく、 全てのものに対してそういったことを常に心がけて下さいというPPCからのお願いです。
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