パワフル散歩をしよう!
運動のすすめ
みんなしっかり運動してるかな? 運動不足だと身体の代謝活動が低下し、 筋力が低下したりすることで肥満傾向になり、 その結果として内臓に負担がかかり、いろんな病気になりやすくなります。 身体が肥満傾向に傾くとますます運動したくなくなるので、悪循環となります。
脊椎のずれを起こす椎間板ヘルニアは肥満や日ごろの運動不足が原因の一つだったり 膝蓋骨脱臼も成長期の運動不足などによる場合もあると言われます。
適度な運動をしないでいると、本来の筋力は低下します。それによって筋肉は柔軟性を失ってゆきます。 筋肉が柔軟性を失うと、筋肉が硬くなりちょっとした事でも疲れやすくなります。 疲れやすくなると、ますます身体を動かしたくなくなる、これも悪循環ですね。 運動による効率的な酸素利用=疲れにくい元気な身体を作る =基礎体力の増強ということです。 筋力を高めるということは循環機能にも非常に大切です。 身体の中で血行は心臓筋のポンプの力で動脈を通って全身へ送られています。 そして足の先や手の先などからは静脈を通ってその血液が心臓に戻ります。 この時に静脈のポンプの役目をしているのが抹消の筋肉なんです。 静脈には静脈弁という弁があって血液の逆流を防いでいますが、 この弁は周りの筋肉の収縮によって開き血液が心臓に戻るのを助けています。 また、骨を作る役目の骨芽細胞は、骨が受ける刺激によって 密度を高めて骨を活性化させますが、血流が悪くて筋力の低下が起こると 骨芽細胞の受ける刺激が減ることによってその働きが鈍くなり、 新しい骨の組織を上手に生産できなくなります。 筋肉の弾力が低下すると、それに伴い骨への刺激が低下して、 血液の基となる幹細胞が減少することにより白血球の生産も減少してしまうのです。 白血球が減少するということは、身体の防衛機能が低下するということなのです。 このように毎日の運動は生命活動全てにおいて非常に大切な事なのです。
運動のベネフィットに関して更に詳しいことは 「筋肉犬のすすめ」 を見てね。
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みんなはどんなお散歩を毎日していますか? どれくらいの距離をどんな速さで歩いてる?
うちでは約1マイル(約1.6キロ)のお散歩道を約25-30分かけて歩きます。 クンクンしておしっことウンチを済ませて、 途中、教会に寄ってお祈りをしたりも含むので 実際に1.6キロを歩く時間は約20分前後です。
CoCoっちの場合、折り返し地点までは時々クンクンしたり、「暑いからもう帰ろうよ~!」って立ち止まってみたり・・・ぐずぐず。 でも帰りは早くおうちに帰りたい一心で一目散に小走りで帰ります。 帰り道は確実に1/2マイルを10分前後の速さなのでパワフル散歩です。 お散歩する目的はもちろん気分転換もありますが、 筋肉を維持すること、健康な足腰(骨格系)を鍛えること、 そして適度なカロリー消費のため、 うちではプラス、ママのエクササイズのためという目的です。 毎日のお散歩の仕方をちょっと意識的にするだけで よりしっかりとした身体が作られます。 歩くことに「意識」が加われば それはりっぱなエクササイズになるのです。
有酸素運動と無酸素運動の違い
有酸素運動は長時間(瞬発的ではないという意味)行う運動で ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳、ヨガなど。 酸素を取り込み、脂肪を燃焼させますので ダイエットにも効果の高い運動方法です。 酸素をしっかり取り込むので、乳酸を生じにくく 疲れが蓄積しない運動と言えます。 無酸素運動は単発的なエネルギー消費をする運動で、 激しく息が切れるような運動をさします。 酸素の取り込みが追いつかないので、 筋肉内に乳酸がたまりやすい運動とも言えます。 短距離走などがこれにあたります。 ・・・ということは、 お部屋でのボール投げでの全力疾走よりも スロージョギング程度のお散歩の方が酸素の取り込みが良く、 脂肪が燃焼しやすいということになります。
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有酸素運動は食前が最も効率的と言われます。 運動を開始すると、まず糖質が代謝されるので 食後だと食事で摂取した糖質がエネルギーに変わり、 その後、脂肪が燃焼するまでに時間がかかります。 食前の低血糖状態が最も脂肪燃焼までの時間が早いのです。
ダイエット目的であれば最も効率的なのは朝の食前、おデブちゃんの子は朝のお散歩を頑張ってみてね!
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パワフル散歩はエクササイズレベルのお散歩です。 あっちこっちクンクンしながらのんびりのお散歩とは違います。 パワフル散歩とは人間のエクササイズと同様に カロリー消費と脂肪燃焼レベルまで心拍数を上げるための 早い速度での散歩を意味します。 ただ、太り過ぎの子には急激に行わないで 徐々に身体を慣らすように注意しながら行う必要があります。 もしも理想体重と筋肉を維持できている子であれば エネルギー消費が容易である分(代謝が活発である分) 「有酸素運動レベル(脂肪燃焼レベル)の速度」で歩くことが 大切なポイントとなります。 この時、必要以上の速いスピードで歩くことは 「無酸素運動レベル(糖代謝レベル)」になりますので 注意が必要です。 もしも激しい運動に慣れていない子やシニアの子、 太り過ぎの子、動くことに問題のある子の場合は、 パワフル散歩を始める前に獣医さんとよく相談をされてくださいね。
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理屈を理解したら、さっそくパワフル散歩に行こう~!!
まずおんもに出たら、おしっことウンチを済ませましょう。そしてあっちこっちクンクンの普通のお散歩から開始です。
うちのCoCoっちはおしっことウンチはお散歩に出て1回ずつ、多くても2回なのですが(テリトリー意識が消極的?) 男の子の場合はあっちクンクン、こっちクンクンで おしっこをあっちこっちにしてテリトリー確保する子も多いですよね。 そんな子にはお散歩の最初と最後だけクンクンピーが許されることに 慣らすのにちょっと時間がかかるかもしれません。
健康な子であればウォーミングアップは必要ないのですがシニアの子やちょっとおデブさんや、病気のある子には パワフル散歩に入る前に必ず5分間はウォーミングアップとして 普通のペースで歩くようにしてから始めます。
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パワフル散歩のポイント-2 : 有酸素運動の速度
では、いよいよエクササイズレベルのパワフル散歩! どんな速さで歩けばいいの?です。 平均的な犬の散歩のペースは1マイル(約1.6キロ)を25分で歩きます。 このスピードは有酸素運動に十分な早さではありません。 有酸素運動の速さでは、犬はあなたの横を小走りの状態でなければなりません。 速い速度で歩くので、急に立ち止まったりした際に リードによって首にショックがかかるのを防ぐ意味で 首輪よりもハーネスをお勧めします。
歩くペースは歩いていてご自身が爽快感を感じる速さを目安にしてください。
1マイル(約1.6キロ)を約15分から20分で歩く感じで(1キロだと約9分から12-13分) 軽く汗ばむくらいの速度であれば、それが良いペースです。 この速度で歩くと犬はパンティングします。 (激しくハァハァと呼吸をして熱を体外に出します) これは正常です。 うちのCoCoっちもお散歩の途中からはずっとハァハァ。 そして帰ってくるといつもメールルームの床にペタっと 敷物のようにお腹を付けて身体を冷やしています。 でも帰ってきてからすぐにお水をがぶ飲みするわけでもなく あんよを洗ったらおもちゃ箱に直行! ボールをくわえてきて「遊ぼう~!!」のスイッチオンです。 (ここのところ涼しい日もありますが、それでも マイアミの夕方のお散歩時間は日によってはまだ30℃とかなので、 涼しいお部屋に帰ると、がぜん元気になるのです)
このようにお散歩中のハァハァは正常ですが、その際に呼吸困難になったり、咳き込んだり 呼吸に雑音が交じる場合はお散歩の途中であっても 立ち止まって落ち着かせてあげてください。 運動の結果、こういったことが起こる場合は 必ず獣医さんにチェックしてもらってくださいね。
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パワフル散歩のポイント-3 : ルーティンの確保
健康な子の場合、飼い主さんの都合で 毎日のお散歩の時間がそんなに長く取れない場合であっても、 20-30分のお散歩を最低でも週に5回は続けてください。 20分間しかお散歩時間がない場合は できるだけフルに有酸素運動の歩き方をしてください。 もしもお散歩時間が30分間取れるならば 20分間だけ脂肪燃焼のための有酸素運動として歩き その他の時間はクンクンの時間にしてあげてくださいね。 さらにもっと長くお散歩の時間が取れる場合は パワフル散歩のセッションを30-35分に伸ばしても構いません。 (あくまでその子の体力や持久力、年齢や健康状態に合わせてください) そしてその後10-15分はのんびり散歩を楽しんでください。 もしも理想的なパワフル散歩を距離と時間で測るなら 1マイルを15分、2マイルを30分といった形になります。 健康な子で30分以上パワフル散歩を楽しめる子であれば 距離や時間を伸ばすことに問題はありません。 もしも健康だけど太り過ぎという理由だけで 10分くらいで疲れてしまう子の場合は、 目標まで毎回1分ずつ増やす形で徐々に時間を伸ばしてみてください。
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この記事を書き終わってから 「ヨシ!行きも帰りもパワフル散歩してみよう!」と かなりいいペースで歩いてきたら、1マイル15分でした。
今日のおんもの気温は夜8時でも30℃でしたが、 CoCoっちは全然へっちゃら! ママはこのペースちょっとキツいかも・・・でしたが、 継続は力なり!続けてみましょう~。 でも時々はゆっくり景色を楽しみながら~がいいですね。
さぁ、これからは気力も体力も充実の季節。 しっかり運動して、美味しいものをいっぱい食べて みんな元気に過ごしましょうね!
目指せ!パワフルな筋肉犬!!
Sep.2014
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